上位の肯定的レビュー
5つ星のうち4.0性能は高いが金に糸目をつけない趣味人向け
2019年2月25日に日本でレビュー済み
【環境】
CPU: i9-9900K@5GHz
RAM: 16GB@3200MHz CL14
M/B: MAXIMUS XI HERO (WI-FI)
SSD1: WD Black 250GB (m.2 NVMe)
SSD2: WD Blue 2TB (m.2 SATA)
SSD3: WD Blue 1TB (2.5" SATA)
PSU: HX1200i
Case: Define R5
【総評】
値段が高すぎることを除けば、何の不満もありません。GPU1個で一般人のパソコン2台分(下手をすると3台分)ですから、異常としか言いようがないでしょう。1160Tiの値段を考えると、レイトレーシングとDLSSを除けば12~3万が妥当ではないでしょうか。レイトレとDLSSが目当てなら1080Tiと同等の性能の2080が10万円前後なので、これなら、まあ奮発しても良いかなと。ウルトラハイエンドGPUにコストパフォーマンスの話を持ち込むのはナンセンスですが、実売18万円というのは、さすがに高すぎます。買った当人が言うのも何ですが。
以下、買うかどうか迷う余地のある人が気になりそうな点をピックアップして...
【OC耐性】
電圧・パワーリミットを盛らずにAfterburnerのOverclocking Scannerを試したところ、カスタムカーブはデフォルト設定+100MHz程度になりました。ゲーム実行中で1995~2010MHzくらい(室温22度)。静音性重視のケースでこの数字なので、十分高いクロックを維持できていると言えるでしょう。盛ればもう少し伸びそうですが、消費電力と発熱が激増する割に実用上の性能はほとんど変わらないので、この程度で良いかなと思います。
【消費電力】
ゲーム実行中のシステム全体の消費電力は450~500Wくらい(Corsair LINK)。おおむねカタログ値のとおり、GPU単体で300Wくらい食っているようです。CPU次第では750Wクラスの電源でも賄えそうですが、本製品はPCIe補助電源として8+8+6を要求するので、+12Vの系統数が足りない可能性には注意が必要です。
【静音性】
ほかの2080Tiは知りませんが、2080Tiの中でも最重量級のクーラーだけあって、さすがに静かです。MSI GTX1080Ti Gaming Xも2.5スロットの重量級でしたが、本製品はさらに静かだと思います。ファンの回転数はほぼ同じ1700RPM程度なので、羽根の形状など、細かな改良が効いているのではないでしょうか。重量増も振動を減らす方向に影響しているかもしれません。
【サイズ・重量】
笑えるくらいに大きいので、十分に確認しておくことをお勧めします。PCIe補助電源のケーブルが3本もつながるので、取り回しが悪く、余分に高さが必要です(カード高+20mmくらいあれば余裕でしょう)。本気でPCIeスロットが折れそうな重さなので、別に突っ張り棒を用意しておいた方が安心です。