HDDでいい? やっぱりSSD? グラフィックボードとストレージの相性!

PC


PCを普段から使用していると、HDDはかなり身近に感じられる類のパーツでしょう。どれだけ容量の大きいHDDを使用していても、管理を怠っていれば無駄なデータに占有されてしまうことが多いので、頻繁かつ丁寧に管理することが賢くHDDを利用する秘訣といえるでしょう。

ではゲームをプレイするとき、このHDDはどのように運用するのがいいのでしょうか? 特にPCでゲームをプレイするときの主要パーツであるグラフィックボードとの相性を考える上では、どのように選ぶのが賢明なのでしょうか? 広い視野で見ていきましょう。

このエントリのポイント

  • SSDは余裕があるときだけでOK。
  • 予算がないときはHDDだけでも大丈夫
  • ストレージは予算が増えたときに手軽に増設できるパーツ。
  • NVMe規格に執着する必要はない。
結局どんなPCが正解なの? 自分に合ったPCの選び方
どんな人でも新しく商品を買うときはいくらか悩むものです。高額なPCならなおのことでしょう。今回はゲーミング用途のみならず、いろいろな視点からパソコンの選び方を考えていきます。まったく触れたことのない方、程よいPCがほしい方、自作PCにちょっと興味がある方、など様々な視点からPCというものを見ていきます!

ストレージとは?

まず根本的な点として、「ストレージとはいったいなに?」という疑問について明らかにしておきましょう。
では最初に英単語の「storage」について、オンライン辞書で確認してみましょう。

[名]
1 [U]貯蔵;(倉庫)保管
keep apples in cold storage
リンゴを冷蔵しておく.
2 [U][C](倉庫などの)収容力;貯蔵[保管]量.
3 貯蔵[保管]所, 倉庫;貯蔵[保管]料.
4 《コンピュータ》記憶装置;[U]《電気》蓄電.

-プログレッシブ英和中辞典(第4版)
コトバンク

1 不可算名詞 貯蔵,保管.
in cold storage 冷蔵されて.
2 不可算名詞 倉庫(保管).
put one’s furs in storage 毛皮類を倉庫に保管してもらう.
3 不可算名詞
a 倉庫の収容力.
b 保管料.
4 不可算名詞 【電子計算機】 記憶装置.

-研究社 新英和中辞典
Weblio

すでにコンピュータ用語として「記憶装置」という意味が現れていますが、基本的なstorageの意味は「倉庫」「保管所」といった意味であることがわかります。
倉庫とは、通常あまり頻繁に使わないものなどを置いておく場所です。PCにおいても「いつも使うとは限らない」というようなデータを保管しておく場所といえます(もちろん日常的に使うものを保管しても問題ありません)。

  1. ストレージの種類
    1. HDD
    2. SSD
      1. SATA接続
      2. NVMe接続
    3. eMMC
    4. USBメモリ
    5. DVD
    6. その他のストレージ
  2. ストレージの特性
    1. CPUへのデータの保管庫
    2. 容量が多いに越したことはない
    3. 速度がはやいに越したことはない
    4. 携帯性もときに重視される
    5. 容量をとるか速度をとるか
      1. 容量のHDD
      2. 速度のSSD
  3. CPUとストレージの相性
    1. メモリもいくらか必要
    2. 容量と価格のどっちを重視?
  4. マザボとストレージの相性
    1. マザボはいろいろなパーツを繋ぐ
    2. 接続規格を確認しておこう
    3. 規格が違えば使えない
  5. ストレージに関する一般論
    1. 使用頻度が高いものはSSDへ
    2. 容量が大きいものはHDDへ
    3. 少ない容量のSSDでも運用はできる
    4. システムドライブはSSDがいい
    5. 予算が少ないならHDDで
    6. 予算があるならNVMeで
  6. 一般的にはCPUと同じ考え
  7. ストレージからデータが運ばれる
  8. グラボのメモリ「VRAM」
    1. VRAMが多いに越したことはない
    2. 予算と相談
  9. 基本的な運用方法
    1. 少量でもSSDを利用する
    2. サブストレージとしてHDDを使用
    3. NVMeは性能重視の場合のみ
    4. バランスが大事
      1. ストレージ重視:絶大な効果は見込みにくい
      2. ストレージ軽視:カクつく原因に
      3. グラボ重視:カクつく可能性は減らない
      4. グラボ軽視:遊べるゲームが少なくなる
  10. 予算がたくさんある場合
    1. システムドライブにNVMeのSSD
    2. SSDを複数運用できれば最高
  11. いくらかなら予算が出せる場合
    1. システムドライブはSSD
    2. SSD容量は多すぎなくていい
    3. サブストレージにはHDD
  12. 予算が少ない場合
    1. システムドライブもHDD
    2. 高負荷なゲームはカクつくことも
    3. 余裕ができたときにSSDへ換装しよう

ストレージの種類

ストレージという表現方法は、PCを使う人のなかでもそう多くいるわけではありません。ストレージとは「データを保管・保存しておく場所」という意味ですが、この言葉よりも「HDD」といった言葉のほうがずっと一般的だからです。
ときに細かくはHDDではないものも慣習的にHDDと呼ばれることがあります。厳密にはHDDはストレージと呼ばれるもののひとつです。
当サイトでは具体性を重視しており、「データを保管・保存するパーツ」としてHDDを一般名詞化して使わないようにしているので、ストレージという言葉を用いています。

いわばスイカやイチゴはくだものではなく野菜として扱われることがあり、くだものと野菜という名称での混乱を避けるために「植物」としてまとめて表現するようなものです。ほとんどの人は細かい「野菜の定義」や「くだものの定義」には興味がなくて当然です。

名称についてはこれくらいにしておいて、ストレージの具体的な種類について見ていきましょう。ストレージのなかでもっとも有名なのはHDDですが、それ以外にもストレージとして扱われるもの、扱い方によってはストレージと認識できるものなどがあります。

HDD

まずもっとも基本的なストレージといえるHDDについてです。PCだけでなくTVの録画データを保存するパーツとして利用され、またPS4などの据え置き型ゲームハードでも利用されていることから、名称を知っている人は多くいることでしょう。
「Hard Disk Drive」の頭文字をとってHDDと呼ばれ、ときにハードディスクとも呼ばれます。

製品としてはやや平たい長方形の機械ですが、内部にはディスクが入っていて、これにデータが保存されています。電源が入るとディスクが回転し、データを取り出す・書き込む際には磁気ヘッドという部品がついたアームで磁化させるなどします。回転するディスクが内部にあるため衝撃に弱く、「カリカリ」もしくは「サーッ」という騒音の原因となることがあります。

他のストレージとの相対的な違いは、容量がかなり多く安価ですが、データの転送速度は遅いとされます。
容量では、数百GBのものから10TB以上のものまであります。(ギガバイト<GB>のおよそ1000倍がテラバイト<TB>とされます)
価格では、数千円の製品もあり、10万円を超える製品もあります。
速度はあまり意識されず明記もされていないこともありますが、「CrystalDiskMark」などのベンチマークソフトで計測することができます。ディスクの回転速度が参考にされることもあります。

また種類もいくつかあり、主にサイズと接続規格で分類されます。
サイズでは、ディスクの大きさに合わせて2.5インチと3.5インチなどの違いがあります。
接続規格では、ATA規格・SATA規格・SCSI規格・SAS規格などがあります。現在もっとも主流なのはSATA規格です。
基本的な使い方は、使用しているPCのケースやマザーボードに合わせて種類を選ぶか、外付けHDDとして利用することになるでしょう。

SSD

SSDは近年使われる頻度が増えてきたストレージであり、高速なのが特徴とされます。速度に利点がありますが容量単価が高く、書き込み回数に限度があるため俗に「寿命がある」といわれます
実際HDDと比較すると、容量と一般的な使い勝手はHDDのほうが優秀です。SSDは割高で容量が少ないので、肝要な部分にピンポイントで使用する運用がなされるのが一般的です。
SSDにも種類があり、接続規格による転送速度の違いからおおまかに2種類に分類できます。

SATA接続

もっとも一般的な接続規格がSATAです。HDDでも一般的な規格であり、SSDでもよく使用されています。
しかしSSDの転送速度が高くてもSATA規格では上限があるため、HDDと足並みを揃える形になってしまって速度が頭打ちになる可能性があります。
それでもHDDより高速ではあるため、転送速度に強くこだわらない場合はSATA接続のSSDでも問題はないでしょう。

NVMe接続

NVMeはやや特殊なSSDの規格で、SATA接続の一般的なSSDより高速であるとされます。
SATA接続ではストレージを専用ケーブルでマザーボードと接続することになりますが、NVMe接続では、SATA接続の「上限」が解消されているため、より高速にデータ転送を行うことができます。

まずM.2という接続規格があり、この場合は独自の拡張スロットが使用されます。M.2対応のSSDを接続するときは、ガムのような縦長の板状のSSDをマザーボード上に寝かせて、横向きの拡張スロットに挿し込みます。またネジで固定するようになっています。ケーブルは使用しません。

注意したいのはすべてのM.2規格がNVMeに対応しているわけではない点です。M.2規格でもSATA接続のものがあるため、この場合は「上限」が効果的に解消されません。
SSDがNVMeに対応しているか、同様にマザーボードがNVMeに対応しているかを確認した上で考慮しましょう。

eMMC

eMMCいわゆるメモリカードと呼ばれるストレージの一種です。モバイル機器(タブレットやスマホなど)で使われることが多く、ノートPCでも使用されることがあります。
容量があまり多くなく(16~128GB程度)で、速度はSSDとHDDの間くらいとされています。
ストレージとしては小型であることが利点なので、安価なノートPCを選ぶ際などの基準になるかもしれません。

USBメモリ

USBメモリは、USB接続の掌サイズの着脱容易・持ち運び容易なストレージが一般的にこう呼ばれます。
名称として「フラッシュドライブ」「USB」「メモリ」と呼ばれることもあります。
HDDやSSDと比べると小型で携帯性に特化させられているため、ストレージとして「保管庫」のイメージは薄くなるかもしれません。

DVD

DVDは一般的には、映画やアニメなどの映像作品が市販される際によく使われるメディアです。そのためストレージというより「媒体」としてどうやって動画を見るかという「メディア」と認識されることが多いものです(映画館で見るか、ストリーミングサービスで見るか、DVDで見るかなど)。

現在ではHDDで容易にストレージを拡張できるためさほど頻繁には行われなくなりましたが、ストレージ用にCDやDVDにPC内のデータを書き込む(これを以前はよく「焼く」といいました)ことで、持ち運び容易なストレージとして使用することができました。今でも対応した光学ドライブとディスクを使用することで同様に焼くことができます。そのためCDやDVDだけでなくブルーレイディスクなども、HDDと同様に保管庫としてストレージであると認識できます。

その他のストレージ

現在ではHDDの大容量化・利便性から使われることがほとんどなくなりましたが、フロッピーディスク(FD)や光磁気ディスク(MO)などもストレージとして分類できます。FDもMOも内部にディスクがあるため、HDDに似た構造であることがわかります。

ストレージの特性

ストレージはPCのデータを保管する倉庫として利用されます。そしてPCはそのストレージからのデータを使用することで、仕事用のファイルを閲覧・編集したり、保存した写真を観賞したりできます。
その際の細かな特性を見ていきましょう。

CPUへのデータの保管庫

ストレージのデータは、PCでは基本的にCPUが使用します。CPUとは、PCにおける「脳」とされる主要パーツです。様々な処理をこなす中核部分で、CPUの性能がPCの性能に直結します。
ストレージからのデータは具体的には、マザーボードを経由してメモリで一旦保存(貯蓄)され、そのメモリからのデータをCPUが使用することになります。

容量が多いに越したことはない

ストレージはざっくばらんには「食糧庫」と捉えていいでしょう。食糧庫としての価値としては、まず「どれだけの量を保存できるか」という性能が重視されます。たとえば米を保管する際、貯蓄物である米を腐らせない・食糧庫自体が壊れないというリスクを低減させる必要はありますが、まずは作った米をぜんぶ保管するだけの容量があるかどうかが重要でしょう。

これは一般的に「大は小を兼ねる」の考えで運用されます。様々なリスクや導入・継続的運用のコストの問題はもちろんありますが、食糧庫としての第一意義は「どれだけ余裕があるか」でしょう。せっかく作った米を1割も保管できず腐らせてしまうような食糧庫は使用する意義に乏しいものです。

速度がはやいに越したことはない

次に「どれだけ食糧を取り出しやすいか」という基準について考えられます。食糧庫はいつまでも食料を置いておくための場所ではなく、「日常的な食糧が少なくなったときに食糧庫から取り出す」という目的のために備蓄します。そのため「取り出しやすさ」いわば「アクセシビリティ(アクセスのしやすさ)」、どれだけ早くアクセスできるかが重要なのです。盗まれないように何重もの鍵をかけたために、飢饉のときに食糧を取り出せず住人たちが餓死するようでは本末転倒です。

特にPCにおけるストレージの運用としては、CPUがストレージ内のデータを使うのは自由で構いません。他人に盗まれないように鍵をかけてアクセスを制限するより、いつでも取り出せるほうが利点が大きいのです(食料が潤沢なので盗む人がいないようなものです)。
HDD内のファイルを気軽に見るように、簡単にアクセスできる食糧庫だと見なすとわかりやすいでしょう。

携帯性もときに重視される

ストレージではときに携帯性も重視されます。仕事の出先などで試用したいデータがあり、自分のPCを利用できない場合などには、データが保管されたストレージだけを持ち運び、別のPCでデータを利用するなどします。
その際には容量や速度も然ることながら、手軽に持ち運びできる携帯性が重視されます。

このときストレージという名称よりも、メディアと呼ばれることがあります。具体的な種類としては、USBメモリやSDメモリカードなどが利用されます。またかつてはCDやDVDに(音楽や動画ファイル以外のビジネス用途の)ファイルを保管し持ち運びすることもありました。

しかしインターネットが充分に発達した現在では、クラウドサービスなどで充分なことがあります。クラウドサービスはより利便性が高く、デバイスさえあれば他に携帯する必要がないため、上記のようなメディアを利用しない場合もあります。
このためストレージに求める要素として、携帯性は優先度が低いものだといえます。

容量をとるか速度をとるか

現在主流のストレージは、HDDとSSDです。USBメモリやDVDのような「携帯性」「着脱性」はストレージではあまり重要ではなく、内蔵ストレージとして固定してでも容量・速度が重視されるからです。
しかしゲーム用途に限らずとも、PCを使用する上では容量も速度も大事な要素です。そのためPCを運用する上で、ストレージには容量と速度のどちらをとるのか悩むことになるのです。

容量のHDD

一般的にHDDは「大容量」という点に着目して運用されます。速度の遅さや価格の安さは二の次であり、もっとも重視されるのは「容量」であるという認識が広くなされています。
また「データを保管するパーツといえばHDD」として周知されているので、単純に容量の増加を図るときはHDDが第一選択肢とされることも多いでしょう。

速度のSSD

それに対してSSDは「高速」である点に注目されます。いくらか大容量化に対応化してきているSSDですが、それでもHDDと比較すると単価が割高になるため、容量や価格よりも「速度」という特性が重視されています。
一般的にはSATA接続のもので充分とされることが多く、先述のNVMe規格などを重視しない人もいます。

CPUとストレージの相性

PC内でストレージが強く関連するパーツはいくつかありますが、そのなかでも最重要なのがCPUです。ストレージが食糧庫であるとすると、CPUはそれを消費する人間です。食糧庫は人間のために存在するものであるので、ストレージはCPUのために存在するといって過言ではありません。

ちなみにストレージは「補助記憶装置」とも呼ばれます。それに対して「主記憶装置」と呼ばれるのはメインメモリ、すなわち一般的に「メモリ」と呼ばれるパーツです。直感的には、データを保存しているストレージが「メイン」であり、メモリなどは「サブ」であるように感じられます。しかし実質的な分類は逆で、ストレージがサブであり、メモリがメインなのです。

CPUと記憶装置(ストレージとメモリなどを総合した名称)の関係性を考えると、この違いはすぐにわかります。
まずCPUは直接HDDなどからデータを読み取りません。CPUが直接データのやりとりをするのはメモリとです。そのためストレージのデータは、実際は一旦メモリに読み込まれてからCPUに利用されることとなります。
この関係性を踏まえると、主たる記憶装置はメモリであり、ストレージは副次的要素であることがわかります。

メモリもいくらか必要

そのためCPUとストレージとの関係性、広くはCPUと記憶装置との関係性を見るためには、ストレージだけでなくメモリについても考えなくてはいけません。メモリを仲介役と見なすと、ストレージと直接コミュニケ―ションがとれない重さがわかります。メモリを「翻訳者」としてストレージを「外国の人」と見なすと、CPUは直接ストレージとコミュニケーションをとることができないため、メモリがいかに重要かわかることでしょう。

今回のエントリの「グラフィックボードとストレージの相性」というテーマでは、これ以上メモリについて説明するのは蛇足になるため、省略します。ご興味がある方は、グラフィックボードとメモリの相性について解説しているエントリがありますので、そちらをご覧ください。
ここではメモリを軽視してはいけないことを踏まえる程度で充分です。

メモリはどれくらい積めばいい? グラフィックボードとの相性
ゲームをPCで遊ぶときなど、よくメモリの量やグラフィックボードの質が問題とされることがあります。このメモリとグラフィックボードの関係にはどんなことが挙げられるのでしょうか? メモリは4GBで大丈夫なのでしょうか? 32GBないとダメなのでしょうか? 用途別で適切なメモリ量についても解説しています。

容量と価格のどっちを重視?

CPUとストレージの関係性を考えると、まず「最低限の基準」として「最低限PCを稼働させる程度」のストレージ容量を考えることができます。具体的にはOSのシステムデータをインストールできる容量があれば充分です。
Windowsなどであればアップデートなどで10GB以上必要となることがあるので、数百GBあると安心できるでしょう。

しかしこれは最低限の基準ですので、ゲームをインストールしたり様々なソフトを使用したりする場合は、もっと多くのストレージ容量がなくてはなりません。
この「最低限の基準からどれくらい容量を確保するか」は、まさに個々人によって希望が異なり、予算との兼ね合いで決めることになるでしょう。

マザボとストレージの相性

続いて、グラフィックボードとストレージの相性においてもうひとつ関係があるパーツについて見ておきましょう。それは「マザーボード」です。
どうマザーボードが関係してくるのかというと、グラフィックボードもストレージも直接的にはマザーボードに接続することになるのです。

マザボはいろいろなパーツを繋ぐ

PCについて広く考えると、マザーボードは様々なパーツを繋ぐものであり、グラフィックボードやストレージが特別であるというわけではありません。マザーボードは他にもCPU・メモリ・電源ユニットなどのパーツを接続します。そのためマザーボードはグラフィックボードとストレージとの間の関係だけでなく、「どのようなパーツを使いたいか」という目的に合わせて選ばなくてはなりません。

接続規格を確認しておこう

グラフィックボードとストレージをマザーボードに接続する場合は、それぞれの接続規格に合わせる必要があります。
グラフィックボードでは、多くがPCIe(PCI Express)を使用しています。PCIeでも世代や種類がありますので、気をつけておきましょう。
ストレージでは先述のように、SATA接続が主流です。

規格が違えば使えない

なぜこの接続規格が大事かというと、間違えてしまうとせっかく買ったのに使えなくなる可能性があるからです。
この場合、コンセントなどを想像すると早いかもしれません。日本は日本の規格、アメリカはアメリカの規格など異なるものをむりやり使用した場合は故障のおそれがあるのです。

ストレージでいうと、特にNVMe規格などはSSDが対応していてもマザーボードが対応していなければ、さほど高速化はされません。そしてマザーボードは他の製品も接続することになるため、ストレージの接続規格が合わなければマザーボードを変えればいい、という単純なものでもありません。マザーボードを変えるときは、他のパーツの規格も考慮しなければいけないからです。
購入したものを無駄にしないためにも確認は怠らないようにしましょう。

ストレージに関する一般論

それでは次は、ストレージをPCで運用する際によくいわれる方法をご紹介します。多くの人がそうしているということで一定の信頼性があるのですが、独自の目的があるときなどは適用しにくいこともあるので、参考程度に「そういう考え方がある」と捉えておくといいかもしれません。

使用頻度が高いものはSSDへ

SSDの運用方法としてもっともよくとられる運用方法は、「特別、使用頻度が高いものをSSDに保存する」というものです。なぜならSSDはHDDに比べると高速であるため、その利便性を引き出すには「よく使うものを高速にする」ことで日常的に高速であることを実感できるからです。

もちろんSSDは書き込み回数に限度がありますので、データを頻繁に書き込むことで寿命は短くなります。しかしSSDはそもそも「高速化」を目的として採用されます。その上で「むやみに寿命を短くさせない」というのは対策として大事ですが、「寿命に執着する」というのは手段と目的をはきちがえてしまっています。

容量が大きいものはHDDへ

そしてHDDの運用方法としては、使用頻度が高くても大容量でSSDを占有してしまうようなものはHDDに保存するというものです。SSDは高速ですが容量が少なめなのがデメリットでした。その場しのぎではありますがそのデメリットに対処するために、データ占有率が大きいファイル・ソフトはサブのHDDなどに保存することで、有限なSSDの容量というリソースをうまく活用できるのです。

もちろん予算が充分にあり数百GB~数TBのSSDを利用できるのならば、そうすることに特別なデメリットはありません。またサブストレージもHDDではなくSSDにすることもおかしなことではありません。
そうすることで数十GBのゲームデータも複数インストールすることができ、気兼ねなくゲームをプレイすることができます。

少ない容量のSSDでも運用はできる

SSDは容量の少ない製品であれば16GBや24GBのものなどがあります。こうしたものは運用が簡単とはいいにくいものですが、SSDは必ずしも何百GBもないと運用できないわけではありません。前項のように「占有率が大きいものはHDDに」というふうに効率性を考慮することで、少ない容量でも充分に活用することができます。

他にも「ソフトをインストールするフォルダをわける(重要なものはSSDに)」や「使用頻度が高くても高速化する優先度が低いファイルはHDDに」といった運用を心がけることで対処できます。
こうした方法は他にもいろいろとありますので、検索してみるのもいいかもしれません。

システムドライブはSSDがいい

OSのデータがインストールされているストレージを「システムドライブ」と呼びます。ストレージはHDD・SSDなどに限らず「ドライブ」という区分でわけられます。そして基本的にWindowsでは、システムドライブは「C」という識別文字(ドライブレター)が割り当てられているため、Cドライブと呼ばれます。かつてフロッピーディスクドライブにAが割り当てられるなどしていたため、内蔵ストレージには慣習的にCが割り当てられています。

OSは基本ソフトウェアとも呼ばれ、PCを利用する上では基礎となるソフトです。とてもおおまかにいうと、WindowsをWindowsたらしめるものや、MacintoshをMacintoshたらしめている基本システムがOSです。機械として利用する上で最重要なシステムなので、これを高速化しないのならばSSDを利用する価値は半減以下といえるかもしれません。

そのためSSDを利用するのであれば、システムドライブでまず利用するようにしましょう。ゲームを高速化したいのであれば、OSで占有される容量より多く見積もって、余剰をもっておいてその余った部分にインストールするようにしましょう。

予算が少ないならHDDで

しかしいくらSSDを利用したほうが高速化の点でメリットがあるとはいえ、まずは予算が足りなければ話になりません。SSDを使用するだけの予算がない場合は、どうしようもないのでHDDを利用するに留めておきましょう。そもそもSSDを利用するのは高速化が目的であり、必須条件ではありません。ストレージはPCパーツのなかでも換装が手軽なほうなので、予算が増えた場合などにでもSSDに換装する方法でも問題ありません。

予算があるならNVMeで

逆に予算があるのならば、やはり高速化の点で大きくメリットのあるNVMe規格のSSDを利用するのがいいでしょう。基本的にPCパーツのボトルネックとは、「値段」に集約されます。もちろん使い勝手や使いやすさなども指標のひとつといえますが、「高くなければ……」という条件が足を引っ張っているのはまぎれもない事実なのです。

グラフィックボードとストレージの相性

それでは今回の本旨である「グラフィックボード」と「ストレージ」の相性について考えていきましょう。
この2者間の相性については、実はこれまで見てきたことが情報として生かせるのです。

一般的にはCPUと同じ考え

グラフィックボードの内部にはGPUという精密機械のチップが入っています。これはCPUと名称が似ているように、役割がとても似ている部品なのです。
「GPU」の「G」はグラフィック、すなわち映像を意味し、「PU」は「処理をする装置」を意味します(Graphics Processing Unitの頭文字)。
それに対してCPUの「C」はセントラル、すなわち中央を意味し、中心的な処理を行う装置を意味します(Central Processing Unitの頭文字)。

つまりグラフィックボードとは、CPUという中心的な処理装置とは別に、もう1つ映像専用の処理装置をつけようという考え方なのです。そのためグラフィックボードとCPUは似ている部分が多く、ストレージとの関係性においてもCPUの考え方をそのまま転用できるのです。

ストレージからデータが運ばれる

グラフィックボードはゲームをプレイするときなどに使われます。そしてゲームのデータは当然ストレージ内に保存・インストールされています。そのためグラフィックボードはストレージ内のゲームデータを参照して処理していることになります。
これは基本的にCPUが命令を処理するためにストレージ内からデータを参照するのと同様です。

グラボのメモリ「VRAM」

そしてストレージから取り出されたデータは、一旦メモリに読み込まれることは先述しました。グラフィックボードも同様にストレージからメモリにデータを読み込みます。しかし実際にはグラフィックボードのためにメモリを用意する必要はありません。なぜならグラフィックボードにはほとんどの製品に「VRAM」と呼ばれるメモリが搭載されているからです。

VRAMとは、ビデオ用のメモリのことであり、「V」はビデオを、「RAM」はメモリを意味します。
そもそもメモリにはRAMとROMがあり、前者は「Random Access Memory」の略、後者は「Read only memory」の略です。このうちRAMが使用されているためVRAMと呼ばれています。

VRAMが多いに越したことはない

このVRAMが搭載されているため、GPUのためにメモリを別途用意する必要はありません。しかしグラフィックボードを購入する際は、このVRAMの量に気をつけておいてください。最重要項目ではないのですが、やはりメモリは多いに越したことはないので、なるべくVRAMが多いグラフィックボードを選ぶよう心がけましょう

予算と相談

しかしそうはいっても予算がないことには話が始まりませんので、どれくらい予算を出せるか考えながら決めるしかありません。VRAMもやはり多いグラフィックボード製品は高額になりがちです。また実質的にはGDDRと呼ばれる世代のようなものがあり、これも新しいほうが当然高質とされます。
いずれにおいてもなるべく予算は多く確保しておくのがよいでしょう。

ゲーム用途での運用のススメ

ストレージはPCパーツのなかでは増設する機会が多く難易度も低いため、PCの性能を向上させるときにはストレージについて考えることは多くなることでしょう。
このストレージにおいてどのような運用方法があるのでしょうか。ゲーム用途を中心にして考えていきましょう。

基本的な運用方法

まず基本的な運用のしかたを見ていきましょう。

少量でもSSDを利用する

まずゲームにおいて重視されるのはパフォーマンスです。これには2つの捉え方があり、「不利を減らす」という観点での「パフォーマンス低下を改善する」考え方と、「有利を増やす」という観点での「パフォーマンス向上を促進する」という考え方があります。いずれにしても「現状をよりよくする」というパフォーマンス改善としては同じです。

その点において、もしシステムドライブにHDDを利用しているのであれば、たとえ容量がいくらか少なくてもSSDを利用するのが常套手段です。前述のようにある程度少なくても運用は可能だからです。
しかしもちろん少ないにも限度があり、OSのシステムデータをインストールできない低用量では厳しいものがあります。OSはアップデートすることがあり、容量が少ないとアップデートに失敗するおそれすらあるのです。

サブストレージとしてHDDを使用

システムドライブはSSDであることが好ましいのですが、それ以外のサブとして利用するストレージはHDDで問題ありません。SSDを使用する優先度はシステムドライブが最も高く、それ以外はどれもまったく高くありません。
ある程度の距離を移動するときなどに使う車(≒SSD)を所持しておいて、近場などでは自転車(≒HDD)で移動するようなものです。

NVMeは性能重視の場合のみ

SSDのなかでも高速なNVMe規格ですが、こちらは性能が高いものの優先度はあまり高くありません。マザーボードが対応していないと使えないなど条件があり、一般のSSDでも充分高速であるため性能を強く重視するのでなければNVMeを選択する必要性は高くありません

バランスが大事

どの分野でも広くいえることですが「バランス」はとても大事です。自分に見合ったバランス、自分がいいと感じられるバランスを確信できないのであれば、少し立ち止まって考えるくらいでも構いません。今一度しっかりと見直すために、グラフィックボードとストレージそれぞれについて「片方だけを重視するとどうなるか」と「片方だけを軽視するとどうなるか」という観点で考えてみましょう。

ストレージ重視:絶大な効果は見込みにくい

まず根本的にストレージにおいて強化するというのは、「量」になりがちです。ストレージの基本コンセプトは「倉庫」「保管庫」でした。倉庫の本質は「貯める」ことであるため、その容量が問われるのは当然です。
倉庫を強化するといってもっと物を置ける倉庫を新しく買ったからといって、人生が即時爆発的に幸福になるということは考えにくいものです。ときには「物を移動させるのが面倒くさいな」と疎ましく感じることすらあるかもしれません。

そうした観点から、ストレージのみの強化によって劇的な改善効果を予想すると、期待外れに感じられてしまうかもしれません。SSDの高速さは確かなのですが、それは「HDDからSSDに換装した場合」に顕著であり、「SSDからSSDに換装した場合」や「SSDを増設した場合」はそれほどでもないでしょう。
そのためストレージというパーツはいくらか軽視されることもあります。

ストレージ軽視:カクつく原因に

では逆にストレージを軽視した場合はどうなるでしょう? 軽視するといっても、ストレージはOSのデータをインストールせざるをえないために、PCとして使用するときには最低でもHDDを使用しなければなりません。そのため軽視といっても「SSDを使用しない」という程度のものになるでしょう。

その場合は、ハイスペックを要求する高負荷なゲームだとフレーム落ち、いわゆるカクつきの原因となり、ひどいときはフリーズする可能性も考えられます。なぜならHDDはデータの読み込み速度が遅いので、スムーズなゲームプレイに要求される速度に見合わないことがあるからです。

また状況によっては、「新しいゲームをインストールする空きがない」という場合も考えられます。基本的なストレージの運用方法はどんな状況であれ「不要なファイルを削除して必要なファイルを新しく保存する」という形式になります。HDDを数TB分もっているとしても同様です。不要なものを削除しても空きが確保できないなら、新しくストレージを購入する他ありません。

グラボ重視:カクつく可能性は減らない

次に、グラフィックボードばかりを重視してストレージをあまり顧みない場合はどうなるのでしょうか?
これは雨量の少ない地域のダムのようなもので、定期的に断水(≒カクつき)が発生してしまいます。そもそも貯水量を調整してその水を効率的に利用するというダムであれば、雨量の多い地域もしくは水量の多い河川で利用すべきでしょう。つまり充分な量のストレージがない状況と似ているのです。

グラフィックボードがエンジンだとするとストレージは燃料を供給する燃料タンクのようなものです。いくらグラフィックボードが高性能でも、データが適切に供給されないなら不具合が生じます。
ストレージを考慮せずグラフィックボードのみを重視しても、カクついたりフリーズしたりする可能性はなかなか減少させられません
これはCPUでも同様です。高性能なCPUでも低速なストレージのままでは、ゲームだけでなく一般的なPCの使用すら遅く感じられるでしょう。

グラボ軽視:遊べるゲームが少なくなる

ではグラフィックボードを軽視した場合はどうなるのでしょう?
ストレージを食糧庫、グラフィックボードを調理師だと考えると、「作ることができる料理が少なくなる」という状況になるでしょう。たとえば米を保管していた場合、有能でない調理師だと米を炊くことしかできません。おかずを作ることもできませんので、白米をただただ食べ続けることになります。
より低質だと、米を炊くことすらできず精米もできず、生の玄米をかじらされることになるでしょう。

これはつまり遊べるゲームが少なくなってしまう、という状況を示しています。グラフィックボードは映像を処理しますので、これが低質だとうまく映像を処理できません。ゲームはタイトルによって最低・推奨スペックが設定されていますので、まともに動作しないゲーム、起動すらしないゲームも増えてしまうことになります。

予算がたくさんある場合

ふつうは予算の上限が決まっていてその範囲内に収まるよう製品を選ぶ必要があります。ここではその上限をあえて設けず、多くの製品を購入できる充分な予算がある場合について考えていきましょう。

システムドライブにNVMeのSSD

まずセオリーに則って、システムドライブをSSDにします。この際より高速なNVMe規格のSSD製品をシステムドライブにするほうがパフォーマンスは上がります。NVMe規格のSSDでも1TBを超えるものがありますので、やはり予算があるならば容量も大きいものを選びたいものです。

SSDを複数運用できれば最高

また本来は予算を少しでも他のパーツに分散させるために、SSDはシステムドライブだけに留めておくのが定石ですが、他のパーツを購入した上でまだ充分な予算があるという場合は、サブストレージもSSDにするとより快適になるでしょう。
この運用方法は贅沢な手法なので、予算が限られている人はあまりとらない方法だといえます。

いくらかなら予算が出せる場合

また贅沢にとまではいわないまでも、予算にある程度の余裕がある場合は、どのように運用するのがよいのでしょうか?

システムドライブはSSD

まず定石通りシステムドライブをSSDにしましょう。基本的に後は容量が少なくなったら、サブストレージのHDDを増やすという考え方で充分でしょう。
予算が少ないとしても、システムドライブの容量はやはり100GBはほしいものです。メーカーを問わないのであれば、100GB超の製品は数千円で購入できます。1万円くらいを予算にできれば、500GB以上を視野に入れることもできます。

SSD容量は多すぎなくていい

しかし基本的な運用方法は「システムドライブにSSD」「サブストレージにHDD」という形になり、上手に運用していけばいくらかSSDの容量が少なくても活用していけるため、SSDの容量は多すぎる必要はありません。
逆にSSDの容量について悩まされたくないときは、予算をSSDにかけて容量を増やすというのもいい方法でしょう。
自分がどのようにSSDを運用したいのか考えておくと手早く済ませられます。

サブストレージにはHDD

よっぽど予算が潤沢でない限りは、サブストレージはHDDで構いません。SSDを利用する最大の根拠は、高速であるためシステムドライブに使用すると非常に効果的だからです。システムドライブでないサブストレージにSSDを使用するのはさほど効果的ではないので、優先順位がかなり低くなります。

予算が少ない場合

次に予算が少なく、ストレージにあまり費用が割けない場合について見ていきましょう。

システムドライブもHDD

予算が少ない場合は、システムドライブをHDDにするのもやむをえません
SSDは価格が落ち着いてきているとはいえ、HDDと比べるとやはり高価です。製品にもよりますが、SSDの容量単価(1GBあたりや1TBあたりの単価)はおおよそHDDの10倍前後と見なせます(2019年2月現在)。
買えないものはしかたないので、諦めてシステムドライブもHDDで我慢しておきましょう。

高負荷なゲームはカクつくことも

また予算が割り当てられないときは、ゲームも高負荷なものは厳しくなるでしょう。基本的に軽いゲームをどの程度スムーズに遊べるか、という判断基準となることが想定されます。重い高負荷なゲームも不可能ではありませんが、不満なく遊べるかといわれると疑問が残ります。カクつきやフリーズ、起動不可などが容易に考えられます。

またストレージに投資できないときはグラフィックボードにも投資はしにくいでしょう。そのときは遊べないゲームのほうが多く感じられるかもしれません。

余裕ができたときにSSDへ換装しよう

ストレージにおいてのみ考えるならば、予算が新しく追加され次第システムドライブをSSDに換装するのがよいでしょう。システムドライブをHDDのままにしておく利点がほとんどないからです。
システムドライブを換装するのにはOSのインストール作業もあるため、初めてパーツの増強をする場合は内蔵HDDと1つ追加増設するなど経験を積むというのもよいでしょう。

しかしゲーム用途でPC全体の性能アップを図るとき、決してストレージは優先度が高くありません。グラフィックボードやメモリを増強するほうが、優先度が高くパフォーマンス向上の実感もストレージより高くなる可能性が強いからです。
しかしシステムドライブをSSDにするのはメモリと同様に、「縁の下の力持ち」としてパフォーマンスを底上げしてくれるので有用な方法であるのは間違いありません。

まとめ

  • ストレージとは「データを保管する場所」の総称。
    • HDDは容量が多く安いが遅い。
    • SSDは高速だがやや高めで寿命がある。
      • NVMe規格はより高速。
      • すべてのM.2規格がNVMe対応とは限らない!
    • 容量と速度のどちらを優先するか考えておこう。
  • ストレージを活用するには、CPU・メモリ・マザボも重要。
  • グラフィックボードではVRAMにも注目しておこう。
  • 運用方法によってストレージの選択方法も変わる。
    • システムドライブはSSDにするほうがいい。
    • サブストレージはHDDでも構わない。
    • 予算に余裕があるときだけSSDを使おう。
    • NVMe規格のSSDは余裕が大きいときだけで充分。

さいごに

PCを使用する上で、ストレージは「データの運用」などで身近に接する機会の多いパーツといえるでしょう。CPUやグラフィックボードも重要なパーツなのですが、身近さでいえばストレージのほうが上かもしれません。
そのため性能を上げることでパフォーマンスのよさを実感しやすいのがストレージともいえるでしょう。

ストレージは安価で手軽に増設できるため、ある程度の予算がある場合は特に苦心するようなパーツではありません。もし予算の限りが厳しい場合は、いずれ将来的に拡張することを視野に入れつつ、できる範囲の対策をすることで凌ぐことはできます。

ゲームという趣味はどれかタイトル1つをクリアすれば趣味として終わるものではなく、プレイしたいゲームが存在し登場し続ける限り継続できるもの、継続せざるをえないものです。そのため長く広い視点でPCの運用を考えることで、よりよいゲームライフを送ることができるようになるでしょう。

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