「どんなゲーム用PCがほしい?」=「どんな武器がほしい?」 PC選び、3つのポイント

PC
ゲームを遊ぶためのPCを選ぶときの3つのポイントを、武器選びに譬えて解説しています。

ゲームを遊びたい! ゲーム用のPCがほしい! でもどうやって選んでいいかわからない!
こうしたお悩みを抱えている方は、おそらく世のなかにたくさんいることでしょう。ゲーム用PCの選び方の答えを探していらっしゃる方は、次の3つだけ覚えていってください。

①ゲーム用PCで注目すべきパーツ「3種の神器
ゲーミングPC=ふつうのPC
③PCは「どんな武器がほしい?」で選ぼう!

「①3種の神器」では、通常のPCおよびゲーム用のPCで大事なパーツ3種の解説をします。
「②ゲーミングPC=ふつうのPC」では、ゲーミングPCという言葉のちょっとした重々しさをとりのぞき、「③どんな武器がほしい?」では、PCの選び方をRPGなどでの「武器選び」に譬えてわかりやすくしています。

そのため他のサイトと異なる当サイト独自の解説は、③のみとなっています。細かい説明が面倒だという方は、最後の『PCは「どんな武器がほしい?」で選ぼう!』だけ読んでいただく形でも構いません。

3種の神器

今回覚えていってほしいことの①つめである「3種の神器」は、ゲーム用のPCで重視される3種類のパーツをさします。自作PCをする人などであれば、誰でもゲーム用のPCでは3種類の重要なパーツがあることを知っています。それは「CPU」「グラフィックボード」「メモリ」の3種です。

CPU

CPUは、PCなどの機械の「脳」に譬えられます。これは人間にとって最も大事な部分であるのと同様だという意味です。もちろんゲーミングPCなどでも重要ですし、ゲームを行わない通常のPCでも大事なパーツです。

CPUの能力の高さが、そのままPCの能力の高さだといっても過言ではありません。頭のいい人は巧く生きる秘訣をつかみやすいのと同じです。

性能のいいPCがほしいのであれば、それがゲーム用であれ通常のPCであれしっかりと高性能なCPUを使う必要があります。

グラフィックボード

グラフィックボードは、主にPCでゲームをキレイに描画するのに使用されます。ゲーム用のPCを選んだり構築したりするのであれば、CPUと同様しっかりグラフィックボードも高性能なものを選んでおきましょう。そうでないとゲームがカクついたりフリーズしたり、最悪の場合はゲームが起動すらしないこともあります。

もしゲームをしないのであれば、グラフィックボードの優先順位はグッと下がります。それくらいグラフィックボードはゲームに特化しているパーツなのです。

メモリ

メモリはCPUが働くのをスムーズにするサポート役です。よく「作業台」に譬えられ、メモリの量が多いほどCPUは作業をしやすくなります。勉強や仕事をするとき、作業台が広いほうが作業をしやすいのと同じです。

通常のPCでは4~8GBでも問題ない場合がありますが、ゲーム用のPCであればできれば16GBくらいはほしいところです。

最重要な3種のパーツ

このCPU・グラフィックボード・メモリの3種がゲーム用PCでは最も大事となります。他のパーツも大事な役割がありますが、初心者の方はこの3つが最重要であることを憶えておくのが最優先です。他のパーツについては、もっと慣れてからで構いません。

ゲーミングPC=ふつうのPC

覚えていってほしい②つめのポイントは、「ゲーミングPC=なんてことないふつうのPC」という点です。

近年では「ゲーミングPC」という言葉が一般的になってきていますが、10年前にはそんな言葉はありませんでした。これはesportsやPC用ゲームが流行するにつれて、マーケティング目的で使用され広まった言葉でしょう。

しかしゲーミングPCという言葉に身構える必要はありません。いってしまえば「普通のPC」を、ゲームがプレイしやすいようにちょっと適応させただけの代物です。

ふつうPCに対しては、さほど抵抗感はないでしょう。今ではスマホなどのデバイスを使う方も多く、高価なPCの購入で失敗したくないと感じる人はいても、PCがよくわからないから怖い、と感じる人はさほど多くないでしょう。

まずは「ゲーミングPC」というのは単なる言葉の綾でしかなく、結局はふつうのPCと大差はないと捉えて、抵抗感をなくしてしまうところから始めましょう。

ゲーミングPCはゲーム特化のPC

先ほど「3種の神器」をお伝えしました。CPU・グラフィックボード・メモリの3種です。これはゲーム用PCで重要なパーツ3種類です。ゲームをしないのであれば、グラフィックボードは必要ないこともあるでしょう。

この点を踏まえておくと、「ゲームはちょっとでメインはブラウザで動画を見るのが目的」のように具体的に動機がわかっているなら、グラフィックボードの性能はそこそこでCPUの性能をある程度上げておけばいいのだと判断できます。

たとえばゲームはプレイしたいけど、映像のキレイさよりとにかくカクつきをなくしたいという目的があったとします。そのときはゲームのためにグラフィックボードの性能を少し高めにしておいて、CPUの処理をスムーズにさせるためにメモリを多めに搭載しておくといいと判断できます。CPUは高性能なものでもいいですし、重くないゲームをプレイするなら少し性能を落としてコストを下げることもできるでしょう。

ゲーミングPCおよびゲーム用PCは、いわば「高級レストラン」のようなものです。高級であろうがなかろうが、レストランであることにかわりはありません。
「こ、ここが高級レストランか……(ドキドキ)」と緊張する必要はないのです。

この点を理解しておくと変わってくるのは、コストへの意識です。単にレストランで食事をしたいのか、高級感を楽しみたいのか、という点が区別できると、「食事できりゃいいや」というときには高級レストランで不要に高額な食事をせずに済むのです。レストランで考えると、当たり前のことなのですが、ゲーミングPCでは意外と盲点となってしまうのです。

ふつうのPCでは「CPU」が最重要

こうした判断をする上で大事なのは、それぞれのパーツの役割から自分がほしいPCの性能を正確に判断することです。

3種の神器で最重要なのは「CPU」です。なぜならPC自体の「脳」だからです。ゲーミングPCがふつうのPCと大差ない以上、ゲーミングPCでも基本的にCPUが最重要だと判断されます。

そのためなるべくならCPUには高性能なものを選んでおきたいものです。もちろん遊ぶゲームのタイトルに合わせてコストを下げることもできますが、初心者の方だと判断を誤って性能を下げすぎてしまうことがあるかもしれません。そうなるとやはりゲームを遊ぶのに悪影響となってしまいます。そのため少し高めの性能のCPUを選ぶといいでしょう。

ふつうのPCでは「メモリ」が次点

ゲームを行わない通常のPCであれば、CPUの次に重要なのはメモリです。上で確認した通り、こちらも3種の神器の1つです。なぜならメモリはCPUのサポート役なので、CPUが抜きんでて重視される通常のPCではメモリも大事になってくるのです。

しかしゲーム用PCであれば、グラフィックボードのほうが重要になってきます。メモリはサポート役にすぎませんが、グラフィックボードはCPUと同じく頭を使ってたくさんの計算を実際にしてくれます。補助魔法をたくさん使えるサポートより、ちゃんと攻撃魔法を使えるアタッカー(メイジ)がいないと勝つのが難しいのと同じです。

またグラフィックボードは比較的高価ですので、まとめて予算が出せるときに買っておいたほうがいいでしょう。メモリは、CPUやグラフィックボードに比べるとまだ安価なほうです。
そして増設(PCのケースを開けてパーツを増やして強力にすること)が簡単ですので、初心者の方でもPCのケースを開けてメモリを新しく追加することができます。

CPUもグラフィックボードも初心者の方には難しいかもしれません。
CPUはマザーボードのチップセットを合わせる必要があり、グラフィックボードは高性能になると大型になるので、ミスを生みやすいパーツです。
それと比べるとメモリは簡単ですので、後回しにする選択肢もあります。

ゲームをするなら「グラボ」も重要

グラフィックボードは、ゲームをプレイするなら必須といっても過言ではありません。ゲームをしないなら必要性は極端に下がりますが、ゲームをするならグラフィックボードに注目しておくことで「ゲームを楽しむ」という目的達成をしやすくなります。

譬えるならグラフィックボードのないゲーム用PCは、「ドラえもんのいないのび太」の生活のようなものです。クリープのないコーヒーよりも凄惨です。ドラえもんがいなくてものび太はそれなりの人生を送れたかもしれませんが、ドラえもんのいる生活のほうが豊かなはずです。
(それは22世紀の道具が優秀だからではなく、ドラえもんが友人として素晴らしいからです)

性能の高いグラフィックボードを使用していれば、重いゲームを遊ぶことができます。もし「Stardew Valley」「Undertale」「Terraria」のような2Dゲームばかりを遊ぶのであれば、さほど性能が高くないグラフィックボードでもいいかもしれません。10年以上前のゲームを楽しみたいというときも、同様です。

しかし3Dのゲーム、特に最新のゲームを遊びたい場合は、できるだけグラフィックボードの性能は上げておきましょう。性能の低いグラフィックボードを使っていた場合、ゲームがカクつくどころか起動できない事態にもなりうるからです。その場合、性能の高いグラフィックボードに交換するまでそのゲームはまともに遊ぶことはできないことになります。

PCは「どんな武器がほしい?」で選ぼう!

ゲーム用PCを選ぶ方法がわからないという方に、わかりやすい選び方をお教えします。それは『③PCは「どんな武器がほしい?」で選ぼう!』ということです

「CPUもグラフィックボードも武器である」と考えることでゲーム用PCの選び方が直感的にわかるようになります。誰と戦うための武器かというと、「ゲーム」というボスを打ち倒すための武器なのです。

2つの基準「強さ」「値段」

さて、ゲーマーの方は敵を倒すための武器を買うとき、どのように選ぶでしょう?
主な基準は2つです。「強さ」と「値段」ですね。強くない武器では敵を倒せないので意味がありませんし、高すぎてとても買えないなら自動的に選択肢から外れてしまいます。

これをPCに置き直すと「強さ=性能」となります。PCやパーツなどでは「パフォーマンス(能力)」と表現することもあります。性能(パフォーマンス)が低ければPCとして使い物になりませんし、高すぎてとても買えないならやはり選択肢から外すしかありません。

PCを実際に選ぶときなどには「コストパフォーマンス」が重視されることもあります。コスパは値段とパフォーマンスを比べるときの指標ですので、やはり根本的にはコスト(値段)とパフォーマンス(性能)が基準となります。

基本的に、「武器は強ければ強いほどいい」という認識に異論を唱える人はいないでしょう。もしいるとしたら、やはり「値段」のことを気にする場合です。
たしかに、値段を重視するのも一理あります。今持っているお金以上の武器は買えませんし、買いたいならその値段以上を稼げるまで待つ必要があります。

妥協するか忍耐するかは、その当人の判断です。しかしどちらか判断するしかありません。
パフォーマンスで妥協する場合は性能が低めのものを選ぶことになりますし、パフォーマンスで忍耐する場合は少し値が張ってもイイものを買うことになります。価格で妥協する場合は性能より安さを重視することになりますし、価格で忍耐する場合はほしいものが買えるようになるまで稼ぐか値下がりを待つことになります。

どの判断も合理的な選択です。これはゲーム用PCに限らずどんな買い物にも当てはまります。他人がどうこういうことではありませんし、本人の選択ですから責任も本人にあります。
PCだけではなくどんなものでも買い物をするとき、「安くていいもの」というのは、なかなか実現しません。どこかで妥協なり忍耐なり判断するしかないのです。

ザコ用武器とボス用武器

いずれにせよ武器は「強さ」と「値段」で選ぶことになります。そして「CPUもグラフィックボードも武器である」と考えるとき、それぞれの特徴を踏まえておくと選びやすいでしょう。

CPUはPCの主要な脳であり、グラフィックボードはゲームのためのパーツということでした。そしてそれらの武器を使って戦う相手は「ゲーム」自体ということでした。

つまりグラフィックボードが「ゲーム」というボスと戦うための武器であり、CPUはそれ以外のザコを倒すための武器だということです。たとえば両方を剣だと捉えるなら、ボス戦以外の通常時は「ボス用の剣」を背中に背負っておいて、「ザコ用の剣」で戦うのです。いざボスと戦うと決めたなら、「ボス用の剣」を構えるのです。
しかしボス戦でもザコが湧いてくるため、「ザコ用の剣」をしまってはいけません。

このボス戦の様子は、思い描きやすいように想像してください。ボスと戦うため、利き手に「ボス用の剣」をもち、反対の手に「ザコ用の剣」を構えて二刀流を試してもいいでしょう。両方の剣を合体させられるように想像しても構いません。

剣より銃が好きなら、ザコ用武器を無限リロードできるピストル、ボス用武器をロケットランチャーと想像してもいいでしょう。魔法が好きなら、ザコ用魔法を連発可能な範囲攻撃、ボス用魔法を強力な単体攻撃魔法と考えても、問題ありません。

ここではゲーム用PCを選ぶというのは、「①三種の神器」を選ぶことであり、とりわけCPU・グラフィックボードで選ぶことであると覚えておいてください。そしてゲーム用PCを選ぶというのは「③ゲームというボスを倒すための武器選び」だとも解釈できるということなのです。

最強の武器がほしい?

さて、ボスと戦うことを決めたからには、ちゃんと武器を選ばないといけません。
どんな武器がほしいですか? 誰もが手に入れたいと思い描く「最強の武器」ですか?

最強の武器がほしいと考えることは間違っていません。その最強の武器は、武器自身が使い手を選ぶということをしないからです。あなたにはその最強の武器を手にする資格があります。手にして「高負荷ゲーム」というボスと戦うことができます。

しかし武器を手に入れるということは、基本的に簡単なことではありません。なぜなら武器はお金を払って買うからです。性能がよければ高価であり、安価であれば弱いものです。
ドラクエでひのきのぼうを使ってスライムと戦っているときに、「最強の武器がほしい」と夢見るのも間違いではありません。しかしお金を貯めることを無視してそう願うだけなら、誰でも簡単にできてしまうあまり意味のない行為です。

いってしまえば、ゲームというボスと戦うための最強の武器は「お金」さえあれば買えます。問題はそこなのです。最強の武器の最大の敵は、「ゲームというボスの強さ」ではなく、その武器を求める私たちがためらうほどの「値段」なのです。

しかし逆にいうと、この「値段」を克服してしまえば最強の武器は簡単に手に入ります。隠されたダンジョンの最奥までもぐりこみ、これまでとは比較にならないほど強いガーディアン(守護者)を倒さないと手に入らない武器ではありません。しかし値段に納得できないなら、最強という強さを諦めるしかないでしょう。

コスパのイイ武器がほしい?

武器を買うとかPCを選ぶという話を置いておくと、私たちはモノを買うときはいつでも日常的に「コストパフォーマンス」を意識しながら選んでいます。これは実は高度な行為で、ほぼ常にモノの「値段」とそれを買って使ったときの「効果」を比べて、より安くより効果の高いモノを選ぶことができるように判断しているのです。

この考え方はゲーム用PCを選ぶときやパーツを選ぶときにも適用されます。もちろん、武器を選ぶときにも、です。「コスパがいい」というのはよく使われる言葉ですが、もっと簡単に「安くてもイイもの」と捉えてしまってもいいかもしれません。

さて、武器を選ぶというときにこのコストパフォーマンス、もしくは「安くてイイもの」を探すのはどうでしょうか? 私はとてもイイ判断だと思います。なぜなら基本的に「最強」を手にする人は限られていて、多くの人はそれに大枚をはたかないからです。

最強が不必要な場面もある

「いやー、武器っつったら最強でしょ。最強以外認めない」と最強の武器を手にした人はいうかもしれません。こういう言葉は無視しましょう。なぜなら私たちが武器を手にするのは、「戦う相手」がいるからです。その戦う相手とは誰だったのでしょう?
そうです、「ゲームというボス」でした。

たとえばRPGで序盤のダンジョンのボスと戦うときに、「最強の武器」は必要でしょうか? 必要ありませんね。では次のダンジョンのボスならば、「最強の武器」は必要でしょうか? やはり必要ありません。

そうしたときに最強の武器は必要ありませんが、逆にラスボスと戦うときに「ひのきのぼう」で戦うのは有効でしょうか? もちろん有効ではありません。だったらラスボスのひとつ手前のボスなら有効でしょうか? もちろん有効ではありません。

バランス感覚を身につけよう

このバランス感覚は大事です。もしコスパのイイ武器、もしくは「安くてイイもの」を探すのであれば、バランス感覚を身につけておくといいでしょう。そのバランス感覚はどのようにすれば身につくのでしょうか。簡単です、いろいろな武器を見ればいいのです。

実質的に「いろいろな武器を見る」のは時間がかかります。バランス感覚を身につけるのには時間がかかるのです(ジャンプ系マンガの修行に比べるとずっと短い時間で済みますが)。
バランス感覚がないままではミスをしやすい、という点には気をつけておきましょう。

安い武器がほしい?

パフォーマンスより価格を重視して考えると、安いものを選んでいくという形になります。
ゲーム用PCでこの考え方を突き詰めると、「ゲーム用PC」という認識自体が薄れていって、ほとんど「通常のPC」と同じになっていきます

なぜなら究極的に突き詰めていくと、「内蔵型グラフィック」というものが存在するため、「グラフィックボードを使わない」ままゲームを遊ぶという観点になっていくからです。

内蔵型グラフィックとは、「オンボード(オンボ)」とも呼ばれ、マザーボードに搭載されたグラフィック機能をさします。統合型として、CPUにあるグラフィック機能を利用することもあります。コストを下げるなら、買うパーツを少なくするという判断があって当然です。

あえて私はこの価格指向の考え方を否定しません。それが望みであれば、その考え方をもつのは問題ないでしょう。しかしゲームをちゃんと楽しみたいのであれば、安さ重視は単に「性能の低さ」に繋がるだけですので、あまりオススメはしません。

安さ重視は「肉弾戦」

ボスを倒すための武器選びに置き換えると、安さ重視は「肉弾戦」です。つまり「武器なんて要らない」になるのです。それが望みならば、それでいいでしょう。スライムやスライムベスと、なんとか戦うことはできるでしょう。しかしこの「武器選び」の目的があくまで「ボスと戦うこと」であると考えると、かなり無謀です。

ここで「拳だけで戦うなら、鍛えれば強くなれるじゃん」と考える人もいるかもしれません。たしかにそうかもしれません。しかし今ここで述べているのは「武器の選び方」なのです。「強くなる方法」ではないのです。

ステータスアップのない世界

今ボスと戦おうとしているこの世界は、レベルアップや体力・攻撃力などのステータスアップがなく、装備以外では能力が増減しない世界だと見なしてください。なにせPCのパーツは鍛えたりレベルアップをしたりしないので、最初の能力から育つということがないのです。

そういう世界では、「肉弾戦」がいかに無謀であるかがわかるでしょう。バグナクやメリケンサックのような武器をもちろんつけない状態で戦うということです。

武器を装備した上で肉体を使う戦い方をする場合は、特に問題ありません。それはスタイルの違いに過ぎないからです。パンチでもキックでもタックルでも頭突きでも構いません。大事なのは、しっかり「武器を装備する」ということです。

もし「いやそういう話じゃなくて、少しでも安いほうがいいってことで……」と思った方は、問題ありません。その方は「なるべく安く」という考えの方であって、「とにかく安く」という方ではないからです。そうした方は、「コスパ」を重視してなるべく安めで考えていく方であり、どちらかというとコスパ重視の方だからです。

武器を選ぶ前に「敵」を見極めよう

ここまで「最強」という強さ重視、「コスパ」というバランス重視、「安い」という価格重視という3つの視点から武器を選ぶ方法を見てきました。望み通りならどれもイイ考え方ではあるのですが、他の選び方もあります。
それは「戦う敵の強さに合わせて武器を選ぶ」という考え方です。

たとえば戦争系のSLGをするとき、1人の敵を相手に戦車を使いますか? 使いませんね。
むしろコストが高くつくため、損になる可能性があります。
逆に、1つの国を相手に戦うときに、マシンガンをもった兵士を1人で戦わせるでしょうか? もちろん相手にならないので無意味です。

敵を知り、自分を知る

孫氏の言葉で「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という有名なものがあります。
「敵を知って自分のことを知っていれば、百戦しても危険はない」という意味です。
この「ゲームというボス」と戦うために「ゲーム用PCという武器を選ぶ」とき、敵のゲームのことを知り、それだけでなく自分のことも知ると危うさは少なくなるのです。

ゲーム用PCを選ぶときは、この己と敵を知ることができる「1つの簡単な質問」があります。それは、「あなたはどんなゲームがしたいですか?」という当たり前の質問です。しかしこれに答えを出さずにゲーム用PCを選ぶというのは、どんな敵と戦うかも理解せずにただ戦うことだけを目指しているのと同じなのです。

ゲームを決めなければ高くつく

もし敵を想定せずにただ戦うことを考えるなら、やはり「最強」を目指す形になります。これはすでに述べましたが、最強を目指すことの障壁は「お金」です。最強にはとてもお金がかかるのです。つまりどんなゲームを遊ぶか想定せずにゲーム用PCを選ぶということは、とてもお金がかかってしまうことになるのです。

コスパの項目で、バランス感覚が大事だと述べました。それはここにも繋がってきます。バランス感覚に乏しいと、ただ最強だけを求めて上だけを見て、とても高いゲーミングPCを買ってしまう羽目になりかねません。バランス感覚を養って自分がプレイしたいゲームを定めると、コストを抑えることができるようになります。

ベストよりベターを

これもPC選びに限りませんし買い物にも限らないことですが、なにごとにおいても「最善」を求める必要はありません。最適解を求めるのには、とても苦労するからです。熟練者でも時間がかかってしまうので、初心者の方なら時間がなおかかってしまいます。

「ベスト(best)を求める必要はない。ベター(better)を選びなさい」というような言葉があります。ベストを模索してモタモタ時間がかかってしまうより、自分が納得できるベターな選択ができればいいのです。

焦ってベストを求めて失敗するくらいなら、余裕をもってベターを探せばいいのです。そして自分の求めるゲーム用PCを手にして「これを選んでよかった」と思えればいいのです。

さいごに

長めの文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。この記事で伝えたかったのは、たった3点です。

①ゲーム用PCで注目すべきパーツ「3種の神器
ゲーミングPC=ふつうのPC
③PCは「どんな武器がほしい?」で選ぼう!

もし3つも覚えられないようであれば、最後の「武器を選ぶ」という方法さえ覚えていただければ、少しはゲーム用PCを選びやすくなるのではないでしょうか。

この記事が、ゲーマーの方々の役に立てば幸いです。

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