「ミノニヨクシティ」#14【考察】住人たちの真実を探る ジェミニ編【ネタバレ】

ゲーム考察
「ミノニヨクシティ」の考察です。ミノニヨクでスイーツ店を経営するジェミニにどんな裏事情があったのかを考察していきます。

こんにちは、Caffeineです! 今回は少し寡黙ながら思いやりのある少女「ジェミニ」について焦点を当てていきます! 序盤で衝撃を受けるような幻を見ることになるので、印象に残りやすいキャラクタでしょう。

前回のエントリ(【考察】ルナ・サナ姉妹):
「ミノニヨクシティ」#13【考察】住人たちの真実を探る ルナ・サナ姉妹(+ホポポ)編【ネタバレ】
「ミノニヨクシティ」の考察です。「ルナ」「サナ」姉妹にどのような裏事情があったのかを考察していきます。 こんにちは、Caffeineです! 今回は優しい姉妹である「ルナ」と「サナ」について焦点を当てていきます! ミノニヨクシティでは親切に...

ジェミニの真実

ジェミニは17歳の女の子です。ゲーム冒頭から人間の姿をしているので、すでに「自覚」しているものと思われます。トゥルーエンドルートで幽霊退治に誘った後ピギュラが自覚しそうだとわかったとき、ジェミニもピギュラを励ましてミノニヨクシティに留まらせようとします。そのため自覚するということがどういったものか理解しているのでしょう。

ジェミニは彼女の店であるスイーツショップ「スイート・ジェミニ」の店頭にいるときは、まるで双子であるかのようなグラフィックで表示されます。しかし夜になって街を散策しているときなどは、他の人同様に1人で歩いているグラフィックで表示されます。この様子は、実質的には「細かくはわからない」という他ありません。

「ツインクッキー」の幻

「ツインクッキー」を食べると、赤く広い部屋で鏡に向かってジェミニがひざまづいて手をついている幻が見られます。

この幻だけでは細かいことがわからず、ジェミニについてのなんらかの情報だとわかるくらいで、死因についても深く考えることは難しいでしょう。

←「ツインクッキー」の詳細

ミドリの本『鏡』

自宅のギャラリーで確認できる本には、「鏡」と題されたミドリの本があります。これはおそらくジェミニの死因と関係しているものと思われます。

ミドリの本『鏡』の内容:

私は家から出られない。
鏡の中の私が引きとめるから。
わたしは、わたし。
あなたは、わたし。
最初はそれだけだったのに。
ママ。
なぜ私を、私と引き離そうとするの?
病院?私はどこも悪くないのよ。
いやだったら。私はここにいる。
ママ。
なぜ私を、私と引き離そうとするの?
私、いくらママでも、許さないわ。
ほら、だから言ったのに。
わたしは、わたし。
あなたは、あなた。
鏡から出てきてほしいの。
ママはいなくなってしまったし。
ああ、鏡を揺らしたら出られるかな。
待ってね、ほら、こうやって揺らせば

ミドリの本『鏡』はキイロの本『姉妹』と同様に文章が途中で終わりますが、最後に鏡の割れる音が響きます。

二重人格?

この本から連想されるのは「解離性同一性障害」、俗にいう「多重(二重)人格」でしょう。強い確証はないのですが、鏡のなかの「あなた(もしくは「わたし」)」を同一視していることからそう推測されます。母親はジェミニを病院へ連れて行こうとしたようですが、どうやら失敗したようです。

ミノニヨクシティのジェミニを見ると、双子のように見えるときがあることがこの説を裏づけています。2人で表示されているときの詳細がわからないので、具体的な状況もよくはわからないのですが、おそらく鏡のなかのもう1人のジェミニがある程度は具現化しているものと思われます。ミノニヨクシティのジェミニは大人しい人物ですので、他人に危害を加える人格ではないのかもしれません。

なぜ別の人格が現れたのかというきっかけも不明ですが、この本の最初には「私は家から出られない」とあります。その理由として「鏡の中の私が引きとめるから」と続きますが、これを「鶏が先か卵が先か」のように「鏡の私が引きとめるから家から出られない」だと疑うこともできます。場合によると「家から出られないから鏡の私が引きとめるようになった」のか、と考えることもできます。

死因は不明

この本の内容を踏まえて「ツインクッキー」の幻を見ると、おそらく右端の倒れた人のものらしき手は、母親のものかもしれないと推測できます。ジェミニの傍らには刃物がありますが、これが母親を手にかけた凶器なのか、これで自殺をしたということなのか、細かいことはわかりません。

幻のなかで鏡の前に座るジェミニの後ろに続く血痕は、母親からの返り血なのでしょうか、それともジェミニ自身の血なのでしょうか。母親が抵抗をしてジェミニ自身も死に至るほどの重傷を負ったのか、それとも「ママはいなくなってしまったし」「鏡から出てきてほしい」と考えるような寂しさから、自殺を図ったのでしょうか。

本の最後の2文で、鏡を割ってもう1人の人格を出そうとして、鏡が割れた際に衝撃や破片で致命傷を負ってしまったと考えることもできます。その場合は、幻にあったような巨大な鏡がのある家に本当に住んでいたのか、また本当にそれほど大きい鏡でない限り、割った拍子に「誤って死んでしまう」ような割り方をそうそうしないのではないか、という反論が容易にできるあたりが気になります。

たとえば一般家庭にあるような姿見などの大きさの鏡では、そのような致命傷になることはそうそうないと考えられるので、この説も信憑性はあまり高くはありません。ジェミニの直接的な死因は推測に過ぎず、裏づけるような状況証拠に乏しいといわざるをえません。

はないちもんめ<窓の模様>

「はないちもんめ」では他の人物と同様に、ジェミニの自宅を見ることができます。スイート・ジェミニの店舗の右側に扉が現れるので、そこから入ることができます。

このジェミニの住まいの壁には、「ツインクッキー」の幻のときと同じ「窓の影のような模様」があります。また写真立てのある左の棚を調べると、以下のメッセージが表示されます。

…お母さんの写真があるけど、
赤くよごれてて顔が見えない。

そして家の奥にあるジェミニの「ナンジノユ」には、幻のときと同じようにナイフか包丁のような刃物があり、奥には割れた鏡が置いてあります。

刃物を踏むと切れるときのSEが鳴るくらいで、これ以上の秘密はどうやらないようです。

名前

なおジェミニという名前は、「Gemini」だとすると「双子座」を意味します。

まとめ

ジェミニは他の自覚している住人とは異なり、なぜか「双子のように2人表示される」という異常を抱えたまま自覚しているようです。この点から「多重(二重)人格」かもしれないと推測するきっかけになりやすいのですが、なぜ2人として表示されるのか具体的に説明する情報はありません。

「はないちもんめ」で確認できる窓のような模様は「ツインクッキー」の幻がジェミニのものであるという信憑性を高める程度で、母親の写真も確執があった信憑性を高めるくらいにしか機能しません。そのため「多重(二重)人格」と「母親を手にかけた」という推測以上に情報はないと考えて差し支えないでしょう。

次のエントリ

次回のエントリでは、けだるげなジーキルとその弟分ヒロについて考察していきます。

「ミノニヨクシティ」#15【考察】住人たちの真実を探る ジーキル(+ヒロ)編【ネタバレ】
「ミノニヨクシティ」の考察です。ミノニヨクで修理屋を営むジーキルにどのような裏事情があったのかを考察していきます。 こんにちは、Caffeineです! 今回はややぶっきらぼうながらピギュラの心配をよくしてくれる兄貴分ジーキルと、その弟分...
タイトルとURLをコピーしました