こんにちは、Caffeineです。
今回からフリーゲーム「ミノニヨクシティ」の考察を進めていきます!
考察という行為の特性上どうしてもネタバレを避けることができませんので、全般的に既プレイの方向け、特にトゥルーエンドをクリアした方向けの内容になっています。
ご注意ください。
考察
これから「ミノニヨクシティ」の記事は最後まで、考察を続ける内容となります。
まずは重要な情報をゲーム内から引用するなどしてまとめて、その情報について大まかに考察していくと共に、最後はミノニヨクシティの住人それぞれの死因などについての考察をまとめていきます。
ピギュラが見る夢
まず考察のはじめとして、ストーリーの展開で誰もが見ることになる「ピギュラが夜寝た後に見る夢」についてまとめていきます。これはもちろん他人の幻のように「ピギュラの幻」として扱うことができ、ピギュラおよびユウヤのことを理解するのに役立てることができます。
1日め
1日めの夢は、片側一車線とおぼしき道路から始まります。すぐ傍の壁には、「おおめだま公民館」の壁にかかっていた「境目の目」らしき落書きが描かれています。この絵はピギュラの店となる店舗の床にも「me」という文字と共に描かれています。
そして左へ進むと、横断歩道の上に血だまりのようなものがあります。そして横断歩道の先には「歩行者停止」の赤信号と、脱出するドア、そしてミトリとサトリがいます。ミトリもサトリも「………。」としか反応しません。
クリアした人には理解できることですが、これはピギュラもといユウヤの死んだ場所を「幻」のような形で思い出そうとしているのでしょう。
初めてのプレイであれば、この血だまりを見て大きく「ほのぼの系ではない」と気づくきっかけになるのではないでしょうか。パンやお菓子を食べていると同様に幻を見ますが、このシーンの血だまりほどインパクトはないため、このシーンほど決定的ではないかもしれません。
勘がよければこれがなんらかの「死」もしくはそれに類するものにまつわるものだと気づくでしょう。しかし1日め終了段階では、これがピギュラのものだとは確信できるような情報はまだありません。
1日めで見られる幻を
見たときもそうなんだけど
やっぱりこの夢が「このゲーム、違う」って
感じる瞬間っぽいよね。
驚くとかゾクッとくるとかってより
プレイしてる手が止まる感じだよな。
私はこの「最初の印象」が
だんだんと変化していくのが好きですし、
「このゲーム、しっかり作り込まれている」
と感じる瞬間も大好きです。
2日め
2日めは1日めとほとんど同じですが、道路にランダムに蠢く複数の人影があります。彼らを調べることはできません。
血だまりのなかには、トゥルーエンドの条件となる「取っ手つきのネジ」が落ちています。
サトリに話しかけると「しあわせになりなさい。あちらで。」と返し、ミトリに話しかけると「じかくしてはいけない。」と返します。
なおこのときの調べられない複数の人影は、後々行けるようになる「裏世界」にいる住人らしき人影と似た姿をしています。裏世界の彼らは話しかけられるものの、あまりまともな言葉を返してこず、「なにしにきた。」という言葉を繰り返します。
3日め
それまでは右から左に進む形式でしたが、3日めは左から右に進みます。またBGMとして横断歩道でよくかかる「通りゃんせ」が流れています。このときやはり壁には「境目の目」らしき絵があり、これを調べると絵を見上げるピギュラのイラストを見ることができます。
このとき右にずっと進んでもループをするようです。左に戻ると赤信号があるので、それを調べると夢から覚めます。
4日め
4日めの夢はこれまでと異なり、ふつうの家の様子から始まります。ピギュラの家と同じものの配置がされている部屋で、青色のノートを読むと「ざっか屋さんになるのが ゆめなんだ」という記述があるので、ほとんどの人がピギュラと関係があることがすぐにわかるでしょう。また父親が「オルゴールせいさくキット」を買ってくれた旨も記述されています。
部屋から出ると母親に呼ばれ、途中で父親の電話がかかってきます。それに出た後で母親に話しかけると、プレゼントのことをほのめかしてきます。家を探索して電話台を調べると、木箱に入ったオルゴールを見つけられます。この後で母親にお使いを頼まれるので外に出ると、クラクションとガラスの割れる音が響き、夢から覚めます。
最初の部屋を調べるときにいろいろな家具の配置がピギュラの家と同じなので、これが生前のピギュラであると気づく人が多いのではないでしょうか。また家から出たときのSEで、事故に遭って彼は亡くなったのだと気づくことにもなります。
5日め
5日めの夢は4日めと同様に、家の様子から始まります。核家族らしき親子3人が居間に集まって会話しています。会話の内容は、子供がオルゴール製作キットでオルゴールを作っていて、それを両親が見て話しているというものです。特に操作が可能な場面はなく、会話を見終わると夢から覚めます。
6日め(ノーマルエンド)
6日めの夢は、ノーマルエンドルートかトゥルーエンドルートかで内容が変わります。
ノーマルエンドルートの6日めの夢は、1日め・2日めと同じように「通りゃんせ」が流れる道路を右から左へ歩いていくものになっています。素早く赤と青が切り替わる歩行者用の信号がところどころにあり、左端には壁に赤い血痕のようなものと逆さになった藁人形のようなものがついていて、足元には積まれた石の塔が並んでいます。その逆さになった藁人形のようなものを調べると「よみのこどもはかわらでいしをつむ」とメッセージが出ます。
その先をさらに左に進むと黒い道路に切り替わり、「通りゃんせ」の音量が上がります。壁には「自」と「目」と書かれた木札のようなものが貼りつけられています。
(「自覚」の「自」と、「境目の目」の「目」でしょうか)
さらに進むと途中でまた藁人形のようなものや血がついたように少し赤くなっている槌(もしくはハンマー)などがあります。進むにつれいろいろな物が配置されていて、それらを調べるとメッセージが表示されます。内容は以下のようになっています。
自覚してはいけない。
自覚してはいけない。
今の貴方では危険だから。
自覚してはいけない。
貴方はきっと悲しむから。
暴れるから。
自覚してはいけない。
まだ、あの町にいなさい。
自覚してはいけない。
ずっとずっと、あの町にいなさい。
自覚してはいけない。
優しい平穏に甘えなさい。
自覚してはいけない。
脚がまがっても、頭がくだけても、
目ん玉がつぶれても、心臓がとまっても。
自覚してはいけない。
これらの藁人形でメッセージを確認して左へ進むなかで、壁には「境目の目」らしき絵がだんだんと大きくなっていく様子が描かれます。最後の頭がない血のついた藁人形を調べると、自動的に別の場所へ移動します。
移動した先は積まれた石の塔、「目」と「自」の木札、赤い扉があり、その傍らにミトリとサトリがいます。
サトリに話しかけると「…しあわせになりなさい。あちらで。」と返し、ミトリに話しかけると「…貴方は七つのお祝いに。」と返します。赤い扉を開けようとすると「自覚してはいけない」と大きく表示され、さらに調べ続けると夢から覚めます。
6日め(トゥルーエンド)
トゥルーエンドではベッドで眠って夢を見るのではなく、店(予定地)のなかでオルゴールを完成させたピギュラが気を失うことで、夢に移行します。
夢の内容は、4日め・5日めと同様に家から始まります。
母親に頼まれておつかいに行くところから始まりますが、家を出ると4日めの夢とは異なり、夕方の街を移動することができるようになります。街の人々と会話することができますが、重要なものは特にありません。
移動すると「通りゃんせ」が流れる交差点に出ることになります。歩いていくと信号が赤になりますが、操作している子供(の影)は父親を見つけ、横断歩道に飛び出してしまいます。父親が「危ない!」と止めるのもむなしく、画面は暗転してクラクションとガラスの割れる音が鳴って目が覚めます。
なお目覚めた後で自宅のデスクにある「青色のノート」を調べると、以下のメッセージが表示されます。
貴方を苛んでいた悪夢も、今日で終わり。
自覚し、この世界を見なさい。
今の貴方なら、きっと大丈夫だろうから。
さすがトゥルーエンドだけあって
ピギュラもといユウヤのことが
よくわかる夢って感じだよな。
思ってたより普通の死に方だなって
ちょっと思ったけど。
結果的に事故死させにおつかいに送った
母親がすごく気の毒だよね。
ピギュラが自覚する瞬間では
両親がユウヤの遺体に
面するシーンもありますね。
両親の気持ちを考えると重いシーンです。
次のエントリ
次回のエントリでは、トゥルーエンドクリア後のおまけ「はないちもんめ」と、幻やギャラリーなどを見られるようになる「食べ物」の効果についてまとめていきます。