こんにちは、Caffeineです!
今回は、ストーリー上では自覚しそうになったカラコロを裏世界へ連れ去ろうとした凶の女性「イザナイ」について焦点を当てていきます!
なおイザナイ編は長くなってしまったので、前後編として2つに分割しています。
イザナイの真実
イザナイはミノニヨクシティの住人ではありませんが、気になる存在ではありますので一緒に考察しておきましょう。
神話:イザナギとイザナミ
かなり不確定な推察ですが、ミチビキとイザナイは「イザナギとイザナミ」がモチーフにされているのかもしれません。イザナイはミチビキを敵視していますし、ミノニヨクとは黄泉の国のアナグラムであり、この世界での食べ物を口にすると幻を見るというのがヨモツヘグイをモチーフにしていると考えると、とても強く日本神話を意識しているのではないかと伺えます。
イザナギはイザナキ(最後のキが濁らない)と呼ばれることもあり、ミチビキとイザナキで少し音が似るようになります。イザナイとイザナミが似ているのは、いわずもがなでしょう。
通常イザナギとイザナミは兄妹でありつつ夫婦であるとされます。しかしミチビキとイザナイに密接な関係があったという根拠はありません。彼らの間になにかあったのか、それは知ることができないようです。
真夜中マーケットの夜市の話
大きな情報ではありませんが、後半で行けるようになる「真夜中マーケット」にいる情報屋の夜市から、裏世界のことを、50円で聞くことができます。このときに一緒にイザナイのことを少しばかり聞くことになります。
お前さん、「裏世界」へ
行ったことはあるのかね?
「裏世界」ってのはね、
「青いきのこ」の中を通ろうとすると、
まれに迷い込んでしまう、
何もかもが不気味な世界のことさ。
その場所は…たぶん、
お前さんの知っている町に
よく似ているように見えるだろう。
けれど、注意するんだよ。
あそこに、まともなモノはいない。
あそこでは、お前さんの存在のほうが
よっぽど異質なのだからね。
…特に墓場を徘徊している女は、
完全に気が触れてしまっていてな。
まともに話は通じないだろう。
…昔はまともだったんだがね。
かわいそうに、あんな場所にいたら
誰でもああなってしまうよ。
しかし、因果応報だ。仕方ないね。
この情報の、特に後半が興味深いところです。この情報からイザナイのことでわかるのは、
- イザナイは「昔はまとも」だった。
- 裏世界に留まり続けることは、「ああなってしまう」のも仕方ないと評される行い。
- しかしああなってしまったことが「因果応報」といわれるような行いをした。
という3点です。このなかで、③は単に「裏世界に留まり続ける」という行為のことをさすかもしれません。イザナイがなにか悪行のようなことを犯したのではない可能性があり、大して重要な情報ではないのかもしれません。ともかく裏世界というものは、少なくともこの情報屋の話を聞く限り、「現在のイザナイのように『気が触れる』ことになりうる世界」という認識に繋がるものなのでしょう。
またイザナイが裏世界に留まるきっかけというのは明らかになっていません。やはりミチビキと関係があるかもしれませんし、ないのかもしれません。
青い森
トゥルーエンドを迎えるためには、裏世界のさらに奥の隠された場所へ行くことが必要になります。公式の攻略情報でそれは「青い森」と呼ばれています(ゲーム内では霜降り肉を裏世界の黒い生物に与えると、ひらがなでヒントを教えてくれます)。
青い森へは、裏世界の公民館の受付にある彼岸花を調べることで行くことができます。確率が設定されているため、何度か調べないと行けないことがあります。
青い森のメッセージ
この青い森では木々に紙が貼りつけられており、先に進むとサトリ・ミトリのいる鳥居が設置されています。さらにその奥には開けた崖のような場所があります。
木々に貼りつけられた紙には、以下のような文章が記されています。
あの町の真実を知った時、あなたはどうするか。
ミノニヨクは◆◆ノ◆◆。
その町の真実を知った時、あなたの居場所はあるか。
「平穏」は優しい。
「平穏」は嘘つきだ。
また途中にあるサトリ・ミトリがいる鳥居の右隣には古ぼけた本が置かれています。その内容は以下の通りです。
◆の原因によって、私たちは魂をより分ける。
好みと言ってもいい。
自らの波動に合う◆を体験したものを、そこに導く。
…だが、彼はどうだ?
なぜ彼は、◆の原因がバラバラの者を導く?
しかも、平穏しかない場所に。
…それで◆をむかえたものを
救っているつもりだろうか。
バカバカしい。
「極楽」など、創れない。
創る必要もない。
真実を知ったとき、彼らは拒絶しかしない。
私達や、世界を拒絶することしかしない。
そんな恩知らずどもに、なぜ平穏を与えなければ
ならないのか?
ヤツらは、私たちの箱庭の中で、苦しみながら、
救いを求めた末に、真実に気づけばいい。
そして真実に絶望し、さらなる地獄に堕ちるがいい。
そう、今これを読んでいるお前も……
そしてさらに奥の開けた場所にも、もう1枚の貼り紙があります。
自覚してはいけない。
貼り紙は、おおむねミノニヨクシティの真実と偽りの平穏について書かれています。それとは別に、古ぼけた本の内容はミノニヨクシティとミチビキに対するアンチテーゼが感情的に記されています。
古ぼけた本で「◆」として伏せられている語は、おそらく「死」でしょう。樹海クラブの集落やビル街、そして赤影タウンなど、書かれている内容に合致する箱庭がたしかにあります。
これまでの情報を見てきた私たちからすると、「彼」とはやはりミチビキをさすのだろうと推測することになります。イザナイはそうとうミチビキを目の敵にしているようです。
しかも裏世界のさらに奥にある場所ですので、他の人物が訪れることはあまりないはずです。しかし明らかに誰かが読むことを想定されている文章になっています。
なおこの文章の「お前」を、ピギュラだと考えるか、私たちプレイヤー自身だと考えるかで、意味合いは変わってきます。
トゥルーエンド後
実はこの「青い森」の貼り紙などは、ユウヤが自覚しミノニヨクシティに残るトゥルーエンドの後では、内容が変化しています。順に確認していきましょう。
あの町の真実を知った時、
あなたはそこにいることを選んだ。
ミノニヨクはヨミノクニ。
その町の真実を知ったとしても、
あなたの居場所は、そこにあるのだろう。
「平穏」は優しい。
夢しか見せないから。
「平穏」は嘘つきだ。
それは本当の「平穏」とはいえない。
な に を し に き た ?
永遠を活きるという意味を、
貴様らは本当に分かっているのか?
苦しむだけだというのに。
古ぼけた本の内容が少し特徴的で、印象に残りやすいでしょう。なお自覚した後で裏世界のイザナイに話しかけても、会話に応えてくれません。自覚前は狂ったままの調子でありながらも応えてはくれたので、自覚後の住人にもはや興味はないといったところなのかもしれません。
少し意外なのは、自覚した者に対する語りかけであるのに「あなた」と表記されているところです。「お前」や「貴様」ではなく、「あなた」なのです。これは狂ったイザナイではなく、もともとの性格が滲み出ているところだと推測することもできます。
ちなみに5枚めの貼り紙がある開けた場所には、赤い風車が置かれています。
トゥルーエンドのエンディングを見返してみるとわかるのですが、これはイザナイが持っていたものと思われます。トゥルーエンドのエンドロールでは、自覚したユウヤがミノニヨクシティの各所で住人の面々と生活しているシーンを見ることができます。
このときのワンカットで、やはり青い森の最奥にてイザナイが赤い風車を手にして石の上に腰かけているところを見られます。ここはトゥルーエンドのためのアイテム「電子オルゴール」が落ちていた場所です。
なお風車は真夜中マーケット(夜市)や凶の都にも置かれており、ありふれているものです。細かい意味はわかりませんが、風車自体に意味があるというより単にエンドロールでイザナイが置いていったものだと考えるのが素直でしょう。
次のエントリ
イザナイの考察は長くなってしまったので、前後編として2つに分割します。次回のエントリはイザナイ編の後編となります。