安さ重視で選ぶグラフィックボード! どれがオススメ?

趣味でゲームをよく遊ぶ人にとって、遅延やフリーズなどはつきものでありながらイライラさせられる回避したい要素です。その対策としてPCの性能を上げることが挙げられます。
そしてゲーム目的でPCの性能を上げる際には、グラフィックボードを設置・交換する方法がよく挙げられます。

そうしたグラフィックボードを購入する方法を視野に入れ始めた人にとって、やはりコスト(値段)はとても重要な要素です。
安さ重視でグラフィックボードを選ぶと、いったいどういった製品があるのでしょうか?

このエントリのポイント

  • 現在のグラフィックボードには、すでに「高価」という性質がある。
  • 本当に「安さ」を重視したいのか、「できれば安いものを」ぐらいの感覚なのか見極めよう。
  • PC自作を趣味としてでも続けていく気概があるか」はとても重要。
  • 安いグラフィックボードでは大した性能を期待できない。
2019年決定版! ゲーミングPCに本気でオススメできるグラフィックボードとは!? | | グラスト! - THE GRAPHIC STRIDE
「ゲームをストレスなく楽しみたい」「グラフィックボードを買おう」と考えている人への決定的な提案です。価格重視・コストパフォーマンス重視・性能重視などの様々な観点から考察し、グラフィックボードを購入するメリット・デメリットについても解説しています。自作PCに興味がある方・ない方・初心者の方にもオススメしています。

NVIDIAかAMDか

現在グラフィックボードの世界は、NVIDIAとAMDが二大巨頭といって差し支えありません
NVIDIAはシェアが大きくGeForceが有名で、このサイトでも基本的にGeForceの製品をおすすめしています。その理由はシェアが大きいため、情報を探るのが楽だからです。初心者の方には多様な情報がある方が助けになるでしょう。
一方のAMDはRadeonシリーズで知られ、コストパフォーマンスの点で人気があるとされています。Radeonを好む人はグラフィックボードごとの発色などを気にすることもあり、いささか玄人好みのメーカーといえます。

コストパフォーマンスの点からはAMDのRadeonを視野に入れることもできますが、安さ重視となるとむしろパフォーマンスをコストで割るような視点が大事です。そうしたときに視界に入ってくるのは、いわゆる旧世代のパーツでしょう。

NVIDIAのグラフィックボードにもAMDのグラフィックボードにも世代がいくつもあり、その時期その時期でよく購入されている製品があります。ざっくばらんにいえば「人気商品」です。そうしたものから大きくレールを外れて安いもの、というのは往々にして古いものになりがちです。

そうした製品群のなかで役に立つ可能性があるとすれば、1万円前後の製品としてGT 710、GTX 1030などが挙げられるかもしれません。

初心者に安さ重視のグラフィックボードを勧めない私見

これは個人的見解なのですが、私は安いグラフィックボードを買う有用な理由を見つけられないため、安さ重視でグラフィックボードを購入することを推奨していません。特に初心者の方にはまったくオススメしません。

このエントリでは、これ以降いささか批判的な調子になるので、そういったものが苦手な方は読まれないことを推奨いたします

安いグラフィックボードとは

まず「安価なグラフィックボード」というものの性質についてですが、安価なグラフィックボードは旧世代の製品になりがちなので「ゲームのパフォーマンスを上げる」という主目的を大して実現しません。そのため数ヶ月・半年・1年程度で買い替えなくてはいけなくなる可能性があります。安いパーツはスペック向上に貢献しないために頻繁に買い替えるというのは、PCを自作・設置・交換すること自体に興味がない人には苦痛でしょう。

迷うのは時間のコストが大きい

また初心者の方は、迷いがちです。特に知識に乏しい方は、多種多様であればあるほど混乱します。その悩みを解決するひとつの手段として、このサイトでは携帯電話のプランのようにあえて製品を限定して紹介しています。携帯電話で通話プランがどうの、パケットがどうこう、Wi-Fiがうんぬん、格安SIMを使うとああだこうだ、というのは、そうした情報を駆使して便利に選ぶことができる人には有用かもしれません。しかし「情報・知識よりもとにかく買って使いたい!」という人には、少し不親切といえるでしょう。当サイトでの”プラン”は、「高くても性能のいい製品を使うことでゲームのパフォーマンスがしっかりと向上しますよ」というものです。

まずグラフィックボードは、現在NVIDIAとAMDが二大巨頭として君臨しています。NVIDIAはGeForceシリーズ、AMDはRadeonシリーズとして有名です。NVIDIA製品はシェアが大きく人気があり、AMD製品はコストパフォーマンスに優れているとされいささか玄人好みといえます。

このサイトでは基本的にAMDのRadeonシリーズの製品を選択肢に数えていません。なぜなら自作PCというニッチな趣味の世界の、さらに裏路地に入り込む行為だからです。
このサイトの方針は、ゲームのパフォーマンスを向上させるという主目的を中心に据え、PCを自作する知識・経験に乏しい初心者の方にわかりやすく情報をまとめる、というものです。
そして個人的な見解として、グラフィックボードを買う際に「安さ重視」「コストパフォーマンス重視」は非効率的だと判断し、高機能な製品を推奨しています。
「安さ重視」の非効率性はこのエントリで語るとして、コストパフォーマンス重視でグラフィックボードを買うことの非効率性には、「満足度」が1つと、もう1つが安さ重視のときと同様に「自作PCに興味がない人が『思ったほど性能が上がらない』から解放されにくい」という点が挙げられます。

情報の得やすさは初心者にとって重要

さらに当サイトでは、NVIDIAのGeForceシリーズのなかでも現行の製品として、「GeForce GTX 10シリーズ」から「GTX 1060」「GTX 1070」「GTX 1080」などを強くオススメしています。

基本的に現在グラフィックボードを新調するというときの選択肢はこのあたりなので、わざわざ明言するというのも妙な話ではあるのですが、このシリーズは現行で人気があるだけにインターネット上に情報がたくさんあり、比較・検証をすることも容易です。性能のみならず、そうした手軽さからも推奨しているシリーズです。

そうした手軽さを無視すれば、NVIDIAのKeplerアーキテクチャやMaxwellアーキテクチャのGeForce TITANシリーズやGeForce 900シリーズを視野に入れることもあるかもしれません。またAMDのRadeon RX 560やRX 570、RX 580を買うことも考えられるかもしれません。

しかし「初心者の方」が視野を広くしたとしても混乱するだけになりかねないのです。

そうした観点から、初心者の方が安さだけを重視するなら、そもそもグラフィックボードを買う必要はまったくないというのが私見です。

ニッチな趣味

そもそも「グラフィックボードを買い替える」という自作PCの領分は、ニッチな趣味だといえます。「グラフィックボード」という単語を知っていることすら世間的には稀有だといえます。

自作PCを日常的に行う人は、知識をみずから蓄えに赴き、おもしろそうな製品(ときにはジャンクパーツ)を探しては購入する、といういささか特殊な人でしょう。ジャンクパーツは比較的安価ですが、そのぶん正常に動作する保証がなく、ざっくりといえば「ゴミ」となりかねません。
自作PCは安価なジャンクを買うにしろ、ハイエンドのパーツを買うにしろ、継続的に趣味として行うならば資金が必要となってきます。
こうした自作PCを趣味にしたい人にとっては、知識を蓄え経験を重ねるという点で、安いグラフィックボードを買うというのも手段として十分成立します。しかし私はそうした人は、あまり多くないのではないかと思うのです。

もちろん、どちらを否定しているつもりもありません。趣味として興味がもてない人も、ニッチな趣味にお金をかける人も、それはただ当人の嗜好であって正義や正否という価値で判断するものではありません。ただその人の嗜好に合わない買い方は、精神衛生上あまりよくないものではあります。

趣味とはいったいなに?

さらに深く考えてみると、「趣味」とはなんでしょうか?

自作PCに限らず、釣り・登山・読書・スポーツ・映画・アニメ・音楽など、趣味といわれるものはお金がかかったり、時間がかかったりするものばかりです。
むしろ「様々なリソース(お金や時間)をかけても構わないと思えるもの」が趣味ではないでしょうか?
たとえばソーシャルゲーム(ソシャゲ)には課金を行うか否かでプレイスタイルが変わり、無課金でプレイを続けることに矜持を抱く人もいますが、時間というリソースを大量につぎこむ点に関しては、やはり「趣味とはなんであるか」を見る際には重要なのではないでしょうか。

「趣味とは金がかかるもの」というのは一般的に認識されているでしょうし、「趣味とは無駄(とされるもの)を楽しむこと」とすらいわれます。逆説的には「リソースをかけられないものは趣味とは呼べない」とすらいえるでしょう。

グラフィックボードを買うという意義

さて、そうした「趣味」というものの底をあらってみると、「グラフィックボードを買う」という行為のいかに無駄かが分かるでしょう。

グラフィックボードとは、そもそもPCに必ずしも組み込まねばならないパーツではありません。オンボードの性能で満足すれば不必要なものです。

ましてやPCという製品も趣味のものでしょう。もちろん仕事で使う方も多いでしょう。しかしグラフィックボードを設置・交換するのは、仕事のためではなくゲームのためなのです。

そもそもをただせば、ゲーム自体が無駄な趣味です。サブカルとされるものはその名称自体が「生存するのに不必要なもの」として、主産業たるメインカルチャーに対して卑下した目線で名づけられたものです。
生きるのにゲームは必要ありません。

「趣味だから」という一言

しかしそれでも私たちはゲームが好きですし、継続してゲームを楽しむためにPCの性能を高め、その一端としてグラフィックボードの性能向上を図るのです。それを自分で納得するのには、「趣味だから」という一言で十分であるわけです。

そのためにはリソースを惜しめません。義務として「惜しんではならない」のではなく、「惜しみたくない」から惜しまないのです。
そのためには「時間」をかけるのも良いでしょう、その分「お金」を削って安い製品を買うのもひとつの手段です。
また単純に「お金」をかけて「時間」を節約するというのもひとつの手段です。これらは個々人が自分の価値判断で決めればいいのです。

PC自作を趣味にしたがる人が多いわけではない

しかし、これまでお話をしたように、「グラフィックボードを買おうかな」と考えた人すべてが「自作PCを趣味として自認し邁進する」という人ばかりではないということです。そうした方々には中庸案を提示するのが妥当でしょう。

ソシャゲで強くなりたいといっている時間のないサラリーマンの方に対して、「無理にでも時間をつくれ」というのは非情です。むしろ「時間」というリソースを割けないのなら「お金」というリソースをかけるのが妥当ではないか、と代案を提示するのは容易です。

同様に趣味として興味をもてない人に対して「時間」をかけるべきだ、というのはあまり良心的ではありません。しかし時間をかけられないなら「お金」をかける方法もありますよ、という代案は提示できます。

自作PCに興味のない人に、安いグラフィックボードを推奨しないのも同じ理由です。「お金」をかけないのであれば「時間」がリソースとして必要になるかもしれません。しかし趣味として自作PCに興味をもてないのなら、その時間の分だけ苦痛が続くかもしれません。自作PCを趣味にできそうな人なら時間をリソースとしてつぎこんでも良いでしょう。そうでないならば、お金をかけるほうが賢明ではないかと思うのです。

武器は細かく買い替えるべき? 大きく上位製品を買うべき?

これまでの話をRPGで譬えると、「武器防具をどのように買うべきか?」というような問いになります。

今目の前にあるアイテム屋では、様々な武器・防具が販売されています。パラメータ上昇値は少ないものの安い商品、パラメータ上昇値は大きいものの高い商品などです。より強い武器防具がどれくらい待てば販売されるかはあまり分からず、また時間が経てば値段が下がる見込みも強くない状態です。

武器・防具を集めて楽しむことができる人、またパラメータ上昇値が大きくなくてもそのアイテム固有のスキル技や特有の属性、状態変化の効果などを活用して楽しむことできる人たちは、安い武器・防具などの様々なアイテムを買っても損を感じにくいでしょう。
しかし「とりあえず今の調子が良くないので、新しい武器・防具がほしい。できれば買った後は同じようなことでしばらく悩みたくはない」という人には、同じ調子で安いものを勧めるわけにはいきません。
そうした方には「手が届く範囲の値段で、できるだけ高性能な武器・防具」を勧めて購入頻度を下げる買い方か、「一式装備セット」としてそれぞれのアイテムに詳しくない人には手を出しやすい買い方(個別に自分で買うより割高=量販店でPCを買う形式)を勧めるのが精神衛生上「悩む」ことが少なくなるのではないでしょうか。
もちろんそれぞれのアイテムの知識がある人からすれば「一式セット」が合理的ではないことがあるにせよ、それが「その手の知識を溜め込むつもりはないが現状打破はしたい」という人たちにとっては手軽なのは間違いありません。
またショップで「〇〇に特化したセットがほしい」といえば、適度な相談にのってもらうこともできるでしょう。

まとめ

  • 初心者の方が安さ重視でグラフィックボードを買うのは推奨されない。
  • 本当にコストのみを重視するなら、グラフィックボードは不必要。
  • 自作PCを趣味として続けられるようであれば、安いグラフィックボードも選択肢として有用。
  • 安さ重視で金銭的コストを削る分、時間的コストが割高になる可能性がある。

さいごに

今回はやや批判的な内容になりました。「安かろう悪かろう」という言葉があります。実際に製品の質の高質・低質を問わずとも、その製品群の相場から外れるほど安い値段では、満足できる程度の良質な製品がほとんど見当たらないことがあります。現状、1万円程度のグラフィックボードを買うことを考えるのであれば、大したスペックの向上を見込むのは難しいといえます。

またPCでゲームをプレイするという観点からすると、グラフィックボードは自転車の片方の車輪に過ぎず、もう片方の車輪――CPUの性能もきちんと成立させねばなりません。今回は安さ重視のグラフィックボード選びということで省略いたしましたが、余裕があればCPUとの「車輪の高さ=性能の質」を合わせるのも良いかもしれません。

2019年決定版! ゲーミングPCに本気でオススメできるグラフィックボードとは!? | | グラスト! - THE GRAPHIC STRIDE
「ゲームをストレスなく楽しみたい」「グラフィックボードを買おう」と考えている人への決定的な提案です。価格重視・コストパフォーマンス重視・性能重視などの様々な観点から考察し、グラフィックボードを購入するメリット・デメリットについても解説しています。自作PCに興味がある方・ない方・初心者の方にもオススメしています。
タイトルとURLをコピーしました