こんにちは、Caffeineです。
今回はドスパラのGALLERIAから、性能重視の3機種をご紹介します!
おすすめのGALLERIA高性能機種3選!
ドスパラのBTOゲーミングPCである「GALLERIA」は選択肢が多いですよね。選択肢が多いのは幅が広いというメリットでありつつ、初心者の方にとっては「どれを選んでいいかわからない」というデメリットでもあります。今回は「性能」にフォーカスをあてて、たくさんある機種のなかから3種類を厳選しました!
解説は以下の記事で説明しているような「PCはゲームの武器を選ぶように決めよう」という考え方にもとづいて行っています。
性能重視ならグラボは「2080 Ti」で
まず今回の3機種の選定方法をお伝えしておきましょう。
性能重視ということですので、「3種の神器」であるCPU・グラフィックボード・メモリはどれも性能の高いものに限定しています。
その上でドスパラのGALLERIAでは、基本的に機種によってCPUとグラフィックボードが固定されており、オプションでも変更できなくなっていることが多くあります。そのため今回は特にCPUとグラフィックボードに焦点を当てています。
そしてゲーム用PCでは、一般的なPCと比べてグラフィックボードの重要性が段違いに高くなっています。そのため性能重視のゲーム用PCを選ぶならば、最高品質である「RTX 2080 Ti」に固定するのが妥当と判断しました。
武器に譬えると?
このサイトでは、ゲーム用PCを選ぶのは「ゲームというボスを倒すための武器を選ぶ」ように探すといい、と提唱しています。この考え方で選ぶとき、グラフィックボードは「ボス特効の武器」つまり「対ボス用の武器」だと見なすことができます。
普段は頻繁に使わないけれど、「ここぞ!」というとき鮮やかにボスを倒す武器です。これを「性能重視」、つまり武器選びでいう「強さ重視」で考えるならば「とにかく強い武器を!」という選び方になります。
特にこのグラボ「RTX 2080 Ti」は、現在市販されているグラフィックボードのなかでは最高レベルといっても過言ではない製品です。とにかく桁違いの性能を発揮したい場合は、「RTX 2080 Ti」を選ぶといいでしょう。
今回の3機種はそれぞれ「違うCPU」の製品
さて、グラフィックボードにはどんなものを選ぶかは「RTX 2080 Ti」で固定されました。その上で実際に3機種を選ぶとするなら、どのように決めるのがいいのでしょうか?
今回の記事では、3機種それぞれを「異なるCPU」で選んでいます。おおまかには「最高品質CPU」「2番手CPU」「シェアNo.1企業の高品質CPU」といった印象になるでしょう。
そのため現在の最高品質のCPU・グラボのタッグで戦いたいなら最初の1つめを、ちょっとくらいなら性能が落ちてもいいから価格について考えておきたいという方は2つめを、安心を優先したい場合は3つめの機種を選ぶといいかもしれません。
まるで全部載せ! 「AXZ」
最初にご紹介する機種は、ドスパラのGALLERIAのなかでも屈指の性能を誇る「AXZ」です。
製品名 | GALLERIA AXZ |
価格 | 333,333 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 9 3900X |
G/B | GeForce RTX 2080 Ti 11GB |
MEM | 16GB DDR4 SDRAM |
HDD | 2TB HDD |
SSD | 1TB Gen4 NVMe SSD |
この「AXZ」の素晴らしいところは、CPUもグラフィックボードも現在最高峰レベルのパーツが使用されているところです。
CPU「Ryzen 9 3900X」
「AXZ」では、AMD社の「Ryzen 9 3900X」というCPUが搭載されています。
武器に譬えると?
当サイトでおすすめしているゲーム用PCの選び方「ゲームというボスを倒すための武器選び」の考えに沿わせると、CPUというのは「対ボス武器でボスを攻撃している間、どんどん湧いてくるザコ敵を蹴散らすための武器」のようなものだと見なせます。
つまり「ザコ用武器」です。
このような譬えを踏まえた上で今回のCPUである「Ryzen 9 3900X」を武器に譬えてみると、「すべてのザコを滅するための強力な武器」だと考えられます。ボス敵=ゲームという捉え方ですので、性能の高いCPUはボス敵を相手にしないザコ戦(=ゲームをしない他の作業)においてとても役に立ちます。
現在は「第3世代Ryzen」というカテゴリのCPUが人気で、そのなかの最高レベルのCPUが「Ryzen 9 3900X」です。そしてドスパラのGALLERIAで「Ryzen 9 3900X」が使用されているのは、この「AXZ」だけなのです。
特徴:TDPが高い
このCPU「Ryzen 9 3900X」をAMDの公式サイトで確認してみると、TDPという値が「105W」であると確認できます。おおよその数値ですが、100を超えると高めであると判断できます。65WのCPUが多い現状を考えると、その違いがよくわかります。
TDPはそのCPUが動作したときの電気消費量・発熱量を意味し、TDPが高いほど電気をよく使うパーツだといえるのです。そのため電気消費量を減らしたい場合はTDPも低めのものを選ぶのがいいのですが、性能重視の場合はあまりこだわらなくていいかもしれません。
メモリ
3種の神器の残り1つであるメモリについても確認しておきましょう。
武器に譬えると?
メモリはプロセッサを助ける役割を果たします。プロセッサとはCPUのような計算をする装置であり、実はグラフィックボードにも「VRAM(ビデオ用メモリ)」というのがすでに内蔵されています。一般的にPCで「メモリ」と呼ぶパーツは、CPUを補助するものをさします。
メモリを武器などに譬えると、「武器の扱いやすさを上げる装飾品(アクセサリ)」のように考えることができます。つまりメモリは武器ではなく、補助的な装備品なのです。そして「ザコ用武器(CPU)」は自分で装飾品の数を増減させることができますが、「対ボス武器(グラボ)」ではすでにその装飾品が製品ごとに装着させられているため、個別に買う必要はありません。
ざっくりとですが、このアクセサリの量を増やすことで、「武器が軽くなる」のように考えるとわかりやすいかもしれません。
16GBのメモリ
ゲーム用のPCでは、16GBというのは一般的な量です。いろいろなゲームをするのであれば、これくらいはあったほうがいいという量です。しかし高性能を目指す場合は、32GBあると不満はグンと減るでしょう。
具体的には、メモリが少ない場合ゲームがカクついて動作が重くなったり、フリーズしたりすることも考えられます。場合によってはゲームがクラッシュして強制終了したり、そもそも起動しなくなったりすることも考えられます。
もちろん高性能を目指す製品であれば、強制終了などは滅多に発生しません。しかしカクつきやフレームレートの低下は発生する可能性があります。その可能性を減らしたい場合は、メモリを増やしておくと吉です。
みんながほしいアノCPU! 「AZ」
続いてご紹介するのは、GALLERIAのAシリーズ最高峰の「AZ」です。
製品名 | GALLERIA AZ |
価格 | 249,980 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 7 3700X |
G/B | GeForce RTX2080 Ti 11GB |
MEM | 8GB DDR4 SDRAM |
HDD | 2TB HDD |
SSD | 500GB SSD |
「AZ」には、現在とても人気があるCPUが使用されていて、高性能機種のなかではコストが抑えられているのが特徴です。
CPU「Ryzen 7 3700X」
それではそんな「AZ」のCPU「Ryzen 7 3700X」がどんなパーツなのか見ていきましょう。
武器に譬えると?
このCPU「Ryzen 7 3700X」を武器に譬えると「みんなが注目! 大人気武器!(ザコ用)」といったところです。なぜこの武器には人気があるのかというと、強い武器でありつつコストパフォーマンスに優れているからです。「Ryzen 9 3900X」もCPU全体で見るとコスパは高めではあるのですが、コスパ重視で見るならこちらの「Ryzen 7 3700X」のほうが上でしょう。
「Ryzen 7 3700X」と「Ryzen 9 3900X」を強さだけで比較すると、「Ryzen 9 3900X」のほうが優秀です。しかし「Ryzen 7 3700X」は強さだけでなく価格の落ち着きも目立つため、リーズナブルな価格で充分な性能を手にできる武器として注目されているのです。
もし高性能を目指しつつ、いくらかは価格を抑えたいのであれば、「Ryzen 9 3900X」よりもこちらを選んだほうがいいでしょう。
注目度
具体的に「Ryzen 7 3700X」はどれくらい注目されているのでしょうか? 1つの指標として、価格.comでのCPUのランキングを見てみましょう。
上の2つのリンクは「売れ筋」と「注目」で順位を並び替えたリストです。2019年現在では、1位~3位はどちらも変わらず、1位「Ryzen 7 3700X」、2位「Ryzen 9 3900X」、3位「Ryzen 5 3600」となっています。少なくとも価格.com内ではこの3つのCPUがとても人気があるのがわかります。
メモリ
続いて3種の神器のメモリについても見ておきましょう。
8GBのメモリ
残念ながら、この「AZ」のメモリは8GBとなっています。ハッキリいってこれは少ないといわざるをえません。もし「AZ」を買いたいなら、メモリは少なくとも16GBにしておいたほうが使いやすくなるでしょう。
低レベルダンジョン向け
ゲーム用PCとしてしっかりと目的が決まっているなら、8GBは悪い選択肢ではありません。
その目的とは「低コスト」や「安さ重視」です。その場合は、CPUもグラフィックボードも性能が低めになるので、サポート役であるメモリが8GBと少なめでもいいのです。
武器に譬えると、低レベルダンジョンにたくさん潜入したい人向けです。強いボスとの激しい戦いを求めているのではなく、たくさんのボスを倒す生活を送ったり、戦いたいボスがさほど強くなかったりする場合などにはイイ量です。
高レベルダンジョンに行きたい場合は増やそう
しかし高性能のゲーム用PCがほしいということは、つまりちゃんと強いボスと激しい戦いを繰り広げたいという思いがあるのと同じです。そのためにザコ用武器も対ボス武器も高性能なものを選んでいるのです。そこでアクセサリであるメモリをケチって、目的のボスを倒せなくては意味がありません。
「AZ」では、メモリをオプションで16GB・32GB・64GBに増やせます。ちゃんとメモリを増やしたいなら16GB、カクつきなどを極力避けたいなら32GBにすると快適になるでしょう。
なお64GBは多すぎで、予算がありあまっている人以外はする必要性がありません。
複数グラボのぜいたく品! 「ZZ-SLI」
最後にご紹介するのは、非常に贅沢な「ZZ-SLI」です。
製品名 | GALLERIA ZZ-SLI |
価格 | 599,980 円(+税) →499,980 円(+税) |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i9-9900KF |
G/B | GeForce RTX2080 Ti 11GB《SLI接続》 |
MEM | 32GB DDR4 SDRAM |
HDD | 3TB HDD |
SSD | 1TB NVMe SSD |
この「ZZ-SLI」は、グラフィックボードを複数使用する「SLI」機能を利用した非常に贅沢なゲーミングPCです。ゲームのパフォーマンスをとにかく上げたい方におすすめの製品です。
CPU「i9-9900KF」
「AZ」では「i9-9900KF」というIntel製のCPUが使用されています。
武器に譬えると?
このCPU「i9-9900KF」を武器に譬えると「No.1鍛冶屋の最高級品質 武器!(ザコ用)」といったところです。No.1鍛冶屋の製品ですので安心感がとても高いといえます。
性能が高いのは間違いないのですが、現在ザコ用武器の界隈ではNo.2鍛冶屋の最新武器がとても優秀だと認められているので、こだわりがなければそちらを選ぶのもいいかもしれません。
これはつまりIntel社(No.1鍛冶屋=シェアNo.1)の高性能CPUだということです。i9という高い品質、9世代という新しい製品なので、Intel製CPUとしては人気がとても高い製品です。
しかし「No.2鍛冶屋の最新武器が優秀」と述べたように、現在では新しい製品であるAMD社(No.2鍛冶屋=シェアNo.2)の最新CPU「第3世代Ryzen」がとても優秀で人気もかなり高いのです。そのため「AMDとか聞いたことない会社の商品なんて怖い……」というような忌避感がない限りは、第3世代Ryzenを使うほうがコストパフォーマンスなどの点から有利です。
しかしIntelはTVでCMを打っていたり、IT系に疎い人でも知っている会社だったりするので、やはり安心感が強いのはIntelの利点だといえるでしょう。一時期の流行に流されるのをよしとしない人にも向いているかもしれません。
グラボは複数使用の「SLI」
「ZZ-SLI」のグラフィックボードは、「SLI」という機能を利用して複数を使用しています。場合によってはCrossFireと呼ばれることもありますが、初心者の方はどちらも似たようなものと捉えておけば問題ありません。
いわゆる「複数挿し」とも呼ばれるSLIは非常に魅力的ですが、2枚使用すれば性能が2倍、3枚使用すれば性能が3倍になるという単純な結果に繋がらないところに注意したいところです。
武器に譬えると?
このSLIを武器に譬えると、二刀流・二丁拳銃です。3枚ならば「ONE PIECE」のゾロのような三刀流です。強さを求める人にとっては、ロマンあふれる戦い方に映るでしょう。
二刀流・三刀流で大事なのは、刀の本数を増やせば強さが単純に倍々と増えていくわけではないということです。もちろん一本で戦うより有利にはなるものの、もう一本の刀を買うコストほど上がらないと捉えたほうがいいでしょう。つまりコスパの点では一本だけで戦った方がいいのです。
今回は高性能グラフィックボード「RTX 2080 Ti」のSLI利用ですので、これを1つ利用するだけより性能は間違いなく上がります。しかし枚数の分だけ倍々で増えていくわけではないので、1枚だけ「RTX 2080 Ti」を使うよりコスパは低くなってしまいます。
そのため性能重視の機種のなかでも、極めて「性能最重視」の人向けの利用法です。ふつうのゲーマーでこの「ZZ-SLI」をほしいという人がいたら、私は止めるでしょう。なぜならコストパフォーマンスの観点からは一般向けではなく、価格もかなり高くなっているからです。
「勇者になる!」と、いきなり魔王城に行こうとするLVL1の村人を止めるようなものです。
「とにかく性能を求める」というのを否定する気はありませんが、この価格を払って後悔しない気位が必要です。無理に50万円を出すのではなく、「俺が使うならこれくらいはないとね」と無理なく買えるくらいの財力がある人向けです。ある種「選ばれた人」向けの製品だとすらいえるでしょう。
メモリ
この「ZZ-SLI」ではメモリが32GB搭載されています。
32GBのメモリ
32GBのメモリは、一般的な認識であれば「多い」量です。生半可なスペックのPCであれば、32GBあってもその力を使い切ることはできないでしょう。
メモリを譬えると「武器の扱いやすさを上げる装飾品(アクセサリ)」なのだと述べました。あくまで装飾品であり武器のような主要な装備品ではないため、メモリだけを強化してもCPUといった主要武器が強くないとあまり強くはなれません。そのためメモリよりCPUの強化が、基本的に優先されます。
しかしこの「ZZ-SLI」の場合は、そうしたような一般的な常識とは状況が異なります。ふつうのPCであれば「多すぎ」とされる量のアクセサリを装備しても、武器がしっかりとそれに見合った動きをしてくれるのです。
「一発型」と「連発型」
ドラゴンボールの空中戦や、格闘ゲームの連続コンボを想像してみてください。あのような激しい戦いは、攻撃の一発一発が強くないと負けてしまうだけでなく、しっかりと早くないとあれだけの攻撃を繰り出すことができません。メモリが少ないというのは、あのような攻撃の一発一発が連続で繰り出せないという「遅さ」に通じます。もし重い攻撃を連発したいときは、しっかりとメモリの量を多くしておかなくてはいけません。
ここで勘違いしやすいところは、「一発型」と「連発型」の違いです。戦闘のタイプとして、「動きが遅く当たりにくいが、一撃で敵を倒す強さがある」という強さ重視の「一発型」と、「一発一発はあまり強くないが、動きが早く連撃を繰り出し反撃の隙を与えない」という速さ重視の「連発型」があるのは、多くの方がご存知でしょう。
両方を兼ね備える強い戦い方
メモリが多いというのは、「連発型」の特徴に似ています。攻撃が早くなるからです。しかし武器(=CPU)がしっかりしていると「一発型」の攻撃の重さを実現することができます。
つまりCPUとメモリをしっかり強くしておくことで、「一発型」の強さと「連発型」の速さを両方とも兼ね備えることができるのです。
オプションで16GBや8GBに減らしたり、逆に64GBに増やしたりすることもできますが、この「ZZ-SLI」の性能ならば32GBで充分でしょう。人によっては、16GBでも丁度いいと感じるかもしれません。現実的な選択肢は、そのまま32GBにするか、16GBに減らすかでしょう。
さいごに
基本的に「パフォーマンス重視」を貫くと、ボトルネックとなるのは価格です。それはゲーム用PCだけでなく、家電や実用品など様々なものにいえることです。最後のSLIの点でも述べましたが、価格についてかなり無頓着な選び方になるので「貯金をはたいて一大決心して買う」というようなものではありません。もう少しコスパを考慮した製品でも、ちゃんとゲームを遊ぶことはできます。
ゲームは楽しむためのものですので、そのゲームをするPCを買うことで不幸になっては意味がありません。無茶や背伸びをしないで、無理のない範囲で選んだほうがいいでしょう。