こんにちは、Caffeineです。
突然ですが、みなさんはネコをお好きでしょうか?
今回紹介するゲームは、「Cat in Japan」という探索ゲームです。
<Cat in Japan – Play on Armor Games>
このゲームは以前紹介した「Black」の作者さんが作成したものです。
このCat in Japanは典型的なPoint and Click型の探索ゲームで、各所にあるパズルを解いていくことで「寿司」を集めていくことになります。
おもしろいのは、ゲーム内の謎を解くヒントがすべてゲーム内に隠されている点です。ゲーム内のパズルでは、現実世界での知識が必要であったり、難しい論理パズルを解かされることがあったりするなど、意外とストレスの溜まるシーンだという場合があります。また情報を確認したり失敗したりしたときの画面遷移が多く、パズルを解くこと自体にストレスを感じることもあります。しかしこのゲームのパズルは、ゲーム内のオブジェクト(人形やボタンなど)の組み合わせがパズルとなっていることが多く、その組み合わせのヒントがすでにゲーム内に表現されているので、そのパズルを解けるかどうかは「ヒントがどこにどういうふうに隠されているのか見つけること」が大事になります。最初のうちはそれがヒントだと気づかず、ただのデザインに見えてしまうのです(「図と地」のようなものですね)。
そのため最初はいくらか苦戦するかもしれませんが、ネタさえわかってしまえば難しくはありません(寿司だけに)。
にゃ~ん。
にゃ~ん、
にゃんごろにゃ~ん。
男がやっても
カワイくはありませんよ。
チッ。
さて、このCat in Japanのおもしろさについては、おおむね述べました。次は、難点についてです。
このゲームの難点は主に2つに分けられます。「ゲーム内で表されている『日本』の曖昧さ」と「ゲームの目的の整合性」です。
まず「ゲーム内で表されている『日本』の曖昧さ」について見ていきましょう。といっても、日本人がこのCat in Japanをプレイすれば、おのずとその意味するところはわかるでしょう。
初めにいわなくてはいけないのは、これは「Japan(日本)」なのではなくおそらく単に「Asia(アジア)」であるということでしょう。
たしかに(西洋の人たちから見た)日本的なものがいくつも描かれています。
寿司、日本人形、唐傘、茶瓶、桜、鯉のぼり、風呂、かんざし、招き猫……
それはまったく構わないのですが、日本人から見て日本のものでないのが描かれていると、やはり気になるものです。
それは(おそらく)銅鑼とチマチョゴリ(のようにみえるもの)です。
西洋の人たちが日本と中国と韓国を明確に区別してくれているとは思っていませんが、やはりこういうふうに雑多に混ぜられていると気になるものです(不愉快になるわけではありませんが)。見方によっては「あっちの国の人は日本(やアジア)をこういうふうに見てるのかー!」と楽しむことができるかもしれませんし、人によってはやはり不愉快に感じてしまうかもしれません。
とはいってもこういうのはお互い様で、私たち日本人がどれくらいアメリカとヨーロッパの違いを理解していて、またヨーロッパ諸国の違いを理解しているか、という問題もあるので、「人の振り見て我が振り直せ」ということになるのかもしれませんが。
この「外から見た日本」を最初に感じるのは、冒頭の「言語選択」の画面かもしれません。
矛盾……というほどのものでもないのかもしれませんが、やはり日本語がないのが残念に感じられてしまいます。Nederlandsが何語かわからなかったので、検索しました(この英語への理解の低さはかなり日本人的ではないでしょうか)。
ひとまず、日本が云々という話は横に置いておきましょう。次はゲームシステムとしての難点について、です。
やはりこの点で最初に感じられるのは、「なぜ寿司を集めるのか?」でしょう。こうした目的の形骸化は市販のゲームでも感じさせられることがありますし、インディーズゲームではなおのことです。やや冷徹に見れば、「そんなもの気にしてどうなる? ゲームは所詮ゲームだ、目的なんかどうでもいい」と考えることもできるでしょう。しかしやはりゲームをプレイする身としては、この点を考えないわけにはいきません。
ゲームをクリアすると、ネコがその寿司を食べていくシーンが描かれます。そのため寿司はネコが食べるために描かれていたのかもしれない、という考え方をとることができます。しかしネコに寿司を食べさせることは多くありませんし、ゲーム内では様々なところに寿司が隠されており、地面に直接置かれていたりカギのかかった保管庫に(いつからかわからないまま)放置されていたりする寿司を集めることになります。それをネコに食べさせるのは……という不安が残るのも、しかたないといえばしかたないでしょう。
そして「なぜ寿司が隠されているのか?」という疑問もあります。そして「誰が隠したのか?」という謎も。さすがにこの点に関しては、問うだけ野暮なのかもしれません。しかしやはり高等で、プレイした後に感慨の残る良質なゲームというのは、こうした謎についてしっかりと練られているものなのではないでしょうか。
最後にいうことがあるとしたら、これくらいでしょうか。
As you may know, this is NOT Japan!
まあわたしは
けっこう楽しめたかなー。
日本っぽくないのも
笑い飛ばしちゃえば
どうってことないしね。
そうだな、
俺もなにも考えないで
プレイしてたから
違和感とかまったくなかったな。
ええ、
心が広いなら受け入れられるでしょうし、
細かく気になっても
無料のブラウザゲームですので
あまり躍起になるものでも
ないかもしれませんね。