こんにちは、Caffeineです。
今回紹介するゲームは、kodiqi氏が作成した「Religious Idle」です。
<Religious Idle – Play on Armor Games>
このReligious Idleは、宗教要素を取り入れたIDLE系ゲームです。
IDLE系ゲームはクリックする必要があるものが多いのですが、このReligious Idleでは序盤こそ数回クリックをして「Recruit Followers(信者を募集する)」をする必要があるものの、クリックはあまりしなくてもアップグレードを進めていくことで充分にリソースを稼ぐことができます。
このReligious Idleでは、教徒を増やすことでTithe(十分の一税)としてドルを稼ぐことができます。
ドルで宗教的施設を購入することで、より多くのFollowersを集めることができる。
Titheって
どう読むんだ?
カタカナで表すならば、
タイスでしょうか。
へー、
でも十分の一税って
変な名前だね。
そうですね。
古くはtitheで単に
「十分の一」という意味も
示していたようですね。
一般的には「tenth(テンス)」
が英語で十分の一を意味します。
中盤では、Zealot(教徒・狂信者)やRelic(遺物)を集めることができ、新しい要素を購入することができるようになります。さらに進めるとPropaganda(プロパガンダ)でメディア・SNSを購入することができます。
Zealotは
どう読むんだ?
「ゼロット」と
読むようですね。
「狂信者」って
すごい意味だね。
本当ですね。
歴史的には紀元前から
紀元後にかけて存在した
ユダヤ教の集団を指すようです。
終盤ではLeaderboard(スコアボード)が開放され、他宗教を打ち倒すことができるようになります。他の宗教は、Christianity(キリスト教)、Islam(イスラム教)、Religion(宗教?)、Atheism(無神論)、Shinto(神道)Scientology(サイエントロジー)Sikhism(シク教)Judaism(ユダヤ教)Buddhism(仏教)Hinduism(ヒンドゥー教)です。
このゲームのおもしろい点は、Tithe(十分の一税)のように知らない異文化に接することができる点にあります。またIDLE系としてはクリアが楽で、少し英語が理解できればシステムを把握するのも容易であるのはありがたいものです。
さて、ここからはこのゲームの難点について考えていきましょう。私自身はある程度はIDLE系ゲームとして楽しめたものの、一般的には癖のあるゲームと認識したほうがいいかもしれません。
まず最大の難点は、「宗教を茶化している」という点です。私はかつて営業職に就いていたことがあるのですが、新しく接する人と話をする上で「政治・宗教・野球(スポーツ)」の3つは避けたほうがいいというのを教わりました。この3つはその人の奥深くに定着していて、人によっては同じものを信じていないと敵と認識される可能性があるので、無用ないさかいを防ぐために回避したほうがいいということでしょう。
そのうちのひとつである宗教に対して、このゲームは真っ向から対峙しています。しかもLeaderboardでは多宗教を打ち負かすというのが目的ともされてしまっています。「しょせんゲーム」といえる人ばかりでないのは、少し世に出れば嫌というほど知ることができます。
私は表現の自由として、こうしたゲームを作ること自体を非難するつもりは毛頭ありませんが、無用に他者を刺激しかねない内容だろうな、とはプレイしながら考えていました。
たしかに宗教って
中途半端に扱うと怖いよね。
そうですね。
日本人は無神論的な人が多いですが、
生活には仏教や神道が溶け込んでいる程度で、
一神教の凄まじさとは
少しかけはなれていますからね。
そうだな。
神道が”浸透”してるもんな。
(絶句)
(絶句)
またゲームのシステムとしては、非常に画面が地味になっていることにも触れておかなくてはいけないでしょう。
そもそもIDLE系ゲームは「アップグレードして数値をインフレさせる」という状況を楽しむことができるものですが、この要素を突き詰めて開発コストを下げた結果か、ブラウザゲームでは文字ベースのIDLE系ゲームがいくつも誕生することになっています。このReligious Idleもそのひとつでしょう。目を引くような画像や映像は特になく、ほとんどが文字ベースです。そのため画面が地味になるのはしかたありません。
また文字ベースであるのは地味さを誘発しているだけでなく、「翻訳されていない言語の話者は非常に遊びにくい」といものになります。つまりこのReligious Idleは英語表記のみであるため、英語が苦手な日本人にはやや敷居が高いものとなってしまっているのです。
またゲームシステムとしては、序盤では「Followersを集める」→「Titheでドルを稼ぐ」が基礎となるのですが、終盤ではFollowersに上限があり増えなくなることに気づきます。つまりFollowersが上限に達してしまうと、Followersを増やす要素はすべてアップグレードする価値がなくなるのです。
そもそもこのReligious Idleでは、前半ではドルがゲーム内主要リソースとして稼がなくてはいけないものとなり、公判ではRelicが主要リソースに代わります。そのためFollowersに上限があってドルを稼ぐ意義が薄れても構わないのかもしれません。この点については「1つのリソースのみでゲームの重厚さを表現する」のか「複数のリソースでゲームの重厚さを表現する」のかという違いであり、このReligious Idleは後者だというだけなのかもしれません。
最後に挙げる難点があるとすれば、「IDLE系としてはクリアが楽」という点が挙げられるでしょう。これは楽しめる点としても挙げたものですが、「クリアが楽」というのはライトユーザーにとっては利点になるものの、ヘビーユーザーにとってはマイナスになるものです。IDLE系ゲームではクリアするのに数日かかるものもあるため、数時間でクリアできるこのReligious Idleはややライトゲーマー向けといえるでしょう。
わたしは
サクッと遊べて
それなりに楽しかったかなー。
英語ばっかりで
俺にはちょっと
とっつきにくかった
かもしれん。
ココロにはココロの、
シロートにはシロートの、
人それぞれ
自分なりの感想があって
いいのでしょうね。
全体的に宗教をモチーフとしたゲームですので、シミュレーションゲーム「Civilization」シリーズを彷彿とするところもありました。特にCivilizationでは宗教で他文明を圧倒することで勝利することもできるので、その点をIDLE系ゲームに落とし込むとこのReligious Idleのようなゲームになるのかもしれませんね。