【デメリット】「巫剣神威控」のオススメしにくい点は?【建設的批判】

ゲーム紹介
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図部野 素人

さて、
前回に引き続き
デメリットについても
俺が語っていくぜ。

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Caffeine

…………。

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図部野 素人

そう心配そうな
目で見るんじゃねえよ、
Caffeine。

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Caffeine

そうはいっても
心配です……。

前回のエントリ(メリット):
【キャラが】アクションゲーム「巫剣神威控」を遊ぶメリットは?【カワイイ】
前回はインディのアクションゲーム「巫剣神威控」におけるおおまかな実際のプレイ感や操作感などについて述べてきました。 今回は「巫剣神威控」を遊ぶことのメリットとデメリット(Pros & Cons)のうちメリット(Pros)について重...

あざとい

やっぱり最初にいえるのは、キャラクタのあざとさがあるだろうな。これはメリットの「かわいい」の裏返しだ。そしてこれは「かわいいキャラクタ」を作って、それをより魅力的にしようとすると「性的」に寄せていくことになるのは、ある程度しかたないことだ。

いわゆる「性的」なキャラクタ

主要キャラクタである主人公・壬佐と仇敵・鈴華はどちらも女子高生という設定らしい。多くの人はすでにここに「こめられた意味」を感じだろう。
これがデフォルメされた2Dのキャラクタならそうした印象は柔らかくなるだろうが、この「巫剣神威控」の主要2キャラの容貌は「性的」な意味合いを隠そうともしていない。

これはそうした要素に魅力を感じる人にとっては、購入するきっかけとしてわかりやすいものになる。だがその要素に嫌悪を感じる人にとっては、見るのもイヤ、場合によっては存在するのもイヤ、というものになりかねないよな。


カメラがローアングルを狙うのは、たまたまではないだろう。

このゲームだけの特徴ではない


「Nier: Automata」のメインキャラ「2B」。(公式サイトからのスクリーンショット)

ちゃんといっておいたほうがいいのは、この「性的さ」ってのはこの「巫剣神威控」だけが抱えているデメリットではないってことだ。これはゲーム全体が抱えているものだし、もっと広く見ると「サブカル」全体が抱えているものだ。


DOAシリーズのメインキャラ「かすみ」。(DOAXVV公式サイトからのスクリーンショット)

「デッドオアアライブ(DOA)」や「Nier: Automata」、「Overwatch」みたいに、ただ露出が多い女性キャラがいるぐらいのものから、実際に事に及ぶシーンを盛り込んだゲームが販売されることもある。これは国内でも国外でもだ。国外のゲームでは健全なゲームでもMODでファンが性的なコンテンツを作ることができるものがある。また国内なら市場がある程度は分離されているジャンルで性的ゲームが販売されている。有り体にいえば、「エロゲー」だ。

海外では日本のエロ産業が「Hentai」として受け入れられている。特にいわゆる二次元だな。三次元のエロ産業が受け入れられていないわけではないが、向こうは向こうで同列のものを抱えてるから、わざわざ日本のを仕入れる必要はそんなにないんだろう。ときおり日本の企画ものAVで珍妙なのが向こうで紹介されたりすることがあるらしいが、まあガラパゴス化の一種だろう。

ゲーム全体やサブカル全体にまで目を向けると、この「巫剣神威控」の性的さはまだまだ緩いもんだ。露出が多いだけだからな。だが「程度の大小」が問題ではないことにも気をつけておきたいところだ。不快に感じる人にとっては、「不快の大小」が問題なのではなく、「不快を感じること」そのものが問題だからだ。

今現在ではこうした「巫剣神威控」のようなゲームを規制しようという声はないから「見たくない人は見なければいい」というゾーニングの話に収まるのかもしれない。少なくともそうした性的なものに不快感がある人にとっては、買おうとすら思えないゲームとなる可能性が大きいだろう。

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初 心

たぶんわたしの友達でも
買わないってタイプの人は
いっぱいいそう。

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図部野 素人

そこはしかたないな。

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初 心

うん、過激な性描写って
「エッチ」を通り越した
ものとかあるけど、
このゲームは「エッチっぽい」
どまりだからね。

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図部野 素人

まあクロ寄りの完全シロ、
アウト寄りの完全セーフだな。

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初 心

うん、そうだね。

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図部野 素人

俺らにとっての
ココロは、シロ以上の
パーフェイクト・ホワイトだけどな!
なあ、Caffeine?

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Caffeine

…………。

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図部野 素人

おい、そこは
「そうですね」だろ?

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Caffeine

…………。

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図部野 素人

おいおいCaff――

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初 心

それはどういう意味かな、
シロートくん……?

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図部野 素人

あ、いえ――

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初 心

わたしに
魅力がないってことなのかなぁ?
ん~~……?

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図部野 素人

あ、いえ、
その、あの
こわいです……。

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初 心

なぁにが
怖いのかなぁ~~?

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Caffeine

雉も鳴かずば撃たれまいに……。

声優の方の演技がアマチュア

ふい~~、危なかったぜ。もう少しでミンチにされるとこだった。
とりあえず話を戻そう。えっと、「巫剣神威控」のあざとさについてだったな。

これは「あざとさ」とはちょっと違うんだが、主要2キャラの声優の方はアマチュアなのか、ちょっと没入しにくいところがある。これは人によって没入のしやすさは変わるかもしれないな。俺はちょっと声オタ気質のところがあるから、少し気になったかな。

ボイス数があまり多くないのか、アクションとして同じ行動を何度もとるにもかかわらず同じ音声が繰り返し流されることになり、それが「幅の狭さ」を感じさせる原因となっている。幅の狭さは、「インディゲームの予算のなさ」といいかえてもいいかもしれない。こうした点がインディゲームっぽさを加速させているといってもいいだろうな。

疲れる

この「巫剣神威控」の難点として別に挙げられるのは、「疲れる」ってところだ。おそらくEASYだろうと疲れるし、NORMALやHARDならなおさらだ。

手数が必要

この「巫剣神威控」はアクションとして、とても手数が必要になってくる。ザコ敵ですら10回ほど攻撃しないと倒せないし、ゲームシステムが殲滅戦だからザコ敵をスルーすることもできない。だから必然的に手数が増えてしまうんだ。古典的なターン制RPG(昔のドラクエ)みたいなもので考えてみると、自分のターンの限られた時間内でボタンを連打すればするほどダメージを与えられる、みたいなもんかな。もちろんアップグレードがあるから底上げはできるんだが、手数が必要なことには変わりない。しかも難易度が上がるとアップグレードの振り幅より敵の強さの振り幅のほうが大きくなるからな。

連打ゲー

このゲームをプレイし続けていると、スキルのアップグレードもあってか連打ばかりになる傾向にあるかもしれない。少なくとも俺は、基本アクションの「奥義(溜め技)」やスキルの「先の閃(カウンター)」などを使わず、「疾空斬(予備動作なしのダッシュ斬り)」で攻撃と逃げを兼ねて移動しまくったり、「サマーソルト(敵を打ち上げる格闘攻撃)」からの「祓太刀(空中斬り)」や「彗星脚(ジャンプ中に斜め下に蹴りで急降下)」の空中コンボを連発したりしていた。

こうしたお手軽コンボの利点は、ボタンを連打していれば適当に攻撃をして、さらには敵の攻撃から逃げたり無効にしたりできるところだ。その裏返しとして、ゲーム自体がとても単調になるという副作用がある。


空中で切り続けている間は、とにかく斬撃ボタン(キー)を連打している。

おそらくはカウンター攻撃の「先の閃」や「後の閃」を利用した高度な読み合いを攻撃システムとしてとりいれたかったのかもしれない。これができる人にとっては、より広い戦術をとることのできる深いゲームなのかもしれない。
だが俺のように「手軽にできるものに頼りがち」なプレイヤーは、斬撃ボタンや格闘攻撃ボタンを連打するだけである程度対処できるから、そっちに頼って他のシステムを無視してしまうんだ。

ハッキリいって、これが通用するのはEASYだけだ。NORMALでも使えなくはないが、簡単に負ける。HARDは無理だ。このときに俺みたいな怠惰なプレイヤーは、「カウンターとかできねえよ! このゲームむずい!」って感じてしまうんだ。

高難易度ほど快適から遠くなる

前回の「メリット(Pros)」についてのエントリでは、「EASYならそれなりに爽快」ってことをいったな。それなりに気づいた人はいるだろう、「だったらEASY以外はどうなんだ?」って。そうだ、あれも条件的なメリットなんだ。

敵が固い

高難易度だと敵がすごく固くなる。敵のHPが増えたり防御力が上がったりするってのは難易度の設定としてよくわかるんだが、これはプレイヤーとしては「無駄に戦闘が長引く」だけに感じられてしまう。HP10000のスライムみたいなもんだ。無双系みたいなゲームを想像すると、EASY以外は肩が凝るかもしれない。

もしくはインディゲームとしてザコ敵であっても描画する3Dモデルの数を減らしたかったのかもしれない。

  • HP1の敵を1000体
  • HP10の敵を100体
  • HP100の敵を10体
  • HP1000の敵を1体

この4つはHPの総量だけ見れば同値だ。だがゲームにおいては、やっぱり描画するキャラ数が多いほうが重くなる。つまり負荷が軽いのは「HP1の敵を1000体」よりも「HP1000の敵を1体」のほうになりやすい。

処理についてのこうした考えはわかるが、アクションゲームとして爽快感を求めると「強い敵1体」よりも「弱い敵満載」のほうが楽しくなるのも俺たちはみんなわかってる。
本当のところはわからないが、そうした爽快感は「マシンの処理能力」がないと実現できないことは頭に入れといても悪くないかもな。

敵の防御・回避・カウンターが増える

EASYではサクサクッと敵を倒せるんだが、NORMAL以上になると敵が防御・回避・カウンターをとる回数が増えるらしい。ザコ敵のショッカーみたいな敵には黒・赤・青と色違いがいるんだが、赤がとにかく逃げるんだ。回避行動が多くて埒が明かないときがある。

他に敵として図体の刀をもったのが出てくるんだが、こいつがNORMAL以上だと防御する・逃げる・高速移動する・コンボを切ってくる、と厄介なことこの上ないんだ。

敵のルーティンが簡素

そしてこれはボスに顕著なんだが、次の行動を「こうする」と決めたら変わらないんだ。ボス敵が「主人公に近づいて攻撃する」と決めたら、どれだけ距離をとっても走って逃げても「無意味」になって、もはやこっちから近づかないと戦闘が進展しないんだ。

NORMALをちゃんと攻略しようとすると、おそらくその段階でスキルや能力のアップグレードはもう終わってる。そうすると後はもうプレイヤースキルしかないんだ。つまり敵が攻撃してくるのを待つしかないなら、避けるなりカウンターなりを磨かないといけない。

……だがなー、これが難しいんだ。ゲームの多くは、難しさや理不尽さからやめられていくもんなんだよ。
これを簡単な言葉で済ませるなら「難易度調整」だろうな。「難易度調整がちゃんとできてない」といえば多くのゲームを批判できるんだ。簡単な言葉だぜ。

これにもやっぱり反論は簡単で、難易度調整はプロであっても難しいんだ。インディならなおさらなんだよ。的確に行うには時間も労力もコストとしてしっかり払わなきゃならない。とても雑にいえば「完璧に調整された10万円のゲーム」と「プロがつくった1万円のゲーム」と「インディがつくった1,000円のゲーム」のどれを買うかってことだ。必ずしも値段とそのゲームの価値が同等になるとは限らないが、おおまかにはその傾向にあることを忘れちゃいけない。そしてこの「巫剣神威控」は「1,000のインディゲーム」に近いというのは誰でもよくわかるだろう。

インディというものが決して「金をかけたものに負けるもの」ではないが、やはり予算に大きく限りがあるという点で、インディに完璧を求めるのはやっぱり筋違いともいえるだろう。

インディっぽさ

これはここまでの総評になる。この「巫剣神威控」はインディっぽさ満載なゲームだ。対比するとなると、「プロっぽさ」の反対だ。
声の演技について上述したが、それに関するような「予算のなさ」を感じるところといってもいい。

インターフェースの洗練されていない様子、マップの狭さ、敵の種類の少なさ、声優の演技、エンディングの味気なさ……。人によっては難易度の設計や3Dモデルの印象にも同様のインディっぽさを感じるかもしれない。ある種の界隈の人たちにわかりやすくいうと、「同人っぽさ」といってもいい。


ステージは円形状になっていて、その内側だけが移動可能範囲となる。

ある種これはしかたないものだ。「インディゲームがインディっぽくてなにが悪い」ってもんだ。だがそれは「制作サイド」側の意見だよな。プレイヤー側の意見としては、どんなものにでも完成度を求めてしまうもんだ。プレイヤーは安いゲームを探してはいても、別にインディゲームを探してるわけじゃない。

そこは制作サイドががんばってもらうのはしかたないとしても、プレイヤー側も譲歩をしないといけないだろうな。こうした「インディっぽいのは嫌い」とかいってても始まらないんだ。だったら本当に「じゃもうインディゲーム買うな」としかいえなくなるんだから。

いいと思ったところも悪いと思ったところも、ちゃんと相手のことを考えていうことが大事なんじゃないかな。

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図部野 素人

ところでCaffeineは
なんでこのゲームを買ったんだ?

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Caffeine

リリース当時、
それなりに話題になったんですよ。
だから興味本位です。

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図部野 素人

それだけかぁ~?
俺と同じで
パンチラ見れると
思ったんじゃないのかぁ~?

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Caffeine

うっ……。
ゲームやサブカルに興じる身として
その点を否定はしませんが、
メインではないですよ。

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図部野 素人

ふ~~ん。
なーんかはぐらかされてる感じだが
まあヨシとしてやろう。

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Caffeine

ふう。

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図部野 素人

今ほっとしたか?!
Caffeineお前ほっとしたか?!
なんでほっとした?!

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Caffeine

あーもー
かんべんしてくださいー……!

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初 心

じとー……。

次のエントリ

ともかく、2回にわたってシロートに解説してもらいましたが、次回からはまた私の解説に戻ります。
次回はこの「巫剣神威控」についてより深く理解するべく、別のものに譬えるなどしてみましょう。

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