Maryを襲い続けるモンスターから逃げろ! 「The Last NightMary」

ゲームレビュー

こんにちは、Caffeineです。
今回ご紹介するのはSteamでプレイできる「The Last NightMary – A Lenda do Cabeça de Cuia」です!

タイトルThe Last NightMary – A Lenda do Cabeça de Cuia
ジャンルポイント&クリック/2D/ホラー/ショート/シングル
開発元Submersivo Game Studio
価格398円
リリース日2015年11月2日
言語英語・イタリア語・ポルトガル語・ロシア語(日本語未サポート)
クリア所要時間10分~1時間
完全クリア時間5時間以上
プラットフォームPC(Windows、Mac)
操作方法マウス
難易度中(58/100)★★★★★★☆☆☆☆
恐怖度低(9/100)★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
必要英語力高(74/100)★★★★★★★☆☆☆
インストール必須
ファイル容量約365MB
実績あり(全45個)
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基 – Basic

まずこの「The Last NightMary」について、基礎的な情報をまとめていきましょう。

基本情報

はじめに本作の説明文や価格などの情報を確認していきましょう。

説明文

Steamのストアページでは以下のような説明文が掲載されています。

Back to her Hometown in the outback of the State of Piaui – Brazil, Maria came to visit her mother, who was ill, and finds herself trapped by a legendary local curse. They said that the curse will finish only when the beast successfully catches and kill seven Virgin Mary, but maybe there is another way to defeat this terrible beast.

The Last NightMary – A lenda do Cabeça de Cuia is a point and click survival genre game, based on a local regional legend from the State of Piaui, Brazil. The player will be Maria and needs to find a way to escape from Crispim (The beast), avoiding to be another victim of this curse.

Main features:

  • A maze forest that you have to escape from the beast
  • Discover a deep plot about a new horror legend, in games
  • A different aesthetically regional environment, rarely seen before in games
  • Well acclimated soundtrack horror
  • Instigating puzzles. It’s not just running around
  • Alternative endings depending of your gameplay
  • Secrets / Easter Eggs
  • Some references about classic horror games and movies

The game was developed as a final work from Visual Arts Course at Federal University of Piauí (UFPI).

MariaはブラジルPiaui州の田舎である故郷に帰り、病気の母のもとに向かい、そしてその地で語られる呪いにかかってしまったと気づきます。噂では呪いは獣が7人の無垢なMaryを捕まえて殺すことで終わると言われていますが、この恐ろしい獣を打ち負かすには他の方法があるかもしれません。

「The Last NightMary – A lenda do Cabeça de Cuia」はポイント&クリックのサバイバルゲームで、ブラジルのPiaui州の伝説に基づいています。プレイヤーはMariaとなり、Crispim(獣)から逃げる方法を探し、呪いの新たな犠牲者となるのを避けることになります。

主な内容:

  • 獣から逃げることになる迷いの森。
  • ゲーム内で新しい恐怖の伝説のストーリーを知る。
  • これまでほとんど経験したことのない美的な環境。
  • うまく適応されたサウンドトラックホラー。
  • パズルを楽しむ。ただ逃げ回るだけではない。
  • ゲームプレイによって変化するマルチエンディング。
  • シークレット/イースターエッグ
  • 王道のホラーゲーム・映画からの引用。

このゲームはUFPI(Piaui国際連邦大学)のビジュアルアートコースにおける最終作品として制作されました。

開発元

開発元は「Submersivo Game Studio」というスタジオになっています。こちらで検索などをしても特別ヒットするサイトはありませんでした。また上記の説明文にあるように、大学の卒業制作かなにかでつくられた作品のようです。Steam上でこの開発元から辿ることのできる作品は、本作1つのみでした。

価格

通常価格は398円です。STEAMSALE.MEによると、最安値は49円のようです。私は2016年11月末に51円で購入しました。

もともとある程度安い作品ですが、セール時には1/8程度にまで下がることがあるということです。最安値に程近い51円・54円などには最近でも届いているようなので、セール時に購入するとお得感があるかもしれません。

インストールの有無&容量

Steamのゲームですので、インストールは必須となります。ファイル容量は約365MBで、あまり大きくはありません。この「The Last NightMary」は周回をすることになる可能性は高いものの、1ヶ月や1年など長いスパンでプレイするタイプのゲームではないため、常にインストールしておくゲームというより、アンインストール・再インストールが楽な容量だという認識になるかもしれません。

システム要件

「The Last NightMary」はPCのみの作品のようで、WindowsとMacでプレイできるようです

Windows

最低:
OSWindows XP SP2+
プロセッサー2GHz (Single Core) or 1,8GHz (Dual Core)
メモリー1536 MB RAM
グラフィックOpenGL 2.0 compatible with 256 MB RAM
DirectXVersion 9.0
ストレージ380 MB 利用可能
サウンドカードDirectX compatible

この最低スペック表で特徴的なのは、なぜかメモリ量が1536MBと具体的に指定されている点です。おそらく1024MBの1.5倍で、1.5GB以上ということでしょう。しかしあまり見かけない数字ですので、やはりこの仕手のしかたはやや珍しいといえます。

全体的な要求スペックはさほど高くはありませんが、推奨スペックが記載されていませんのでこの最低スペックを軽く超えている性能のPCでプレイしたいところです。

Mac

最低:
OSMac OS X 10.8+
プロセッサー2 GHz (Dual Core) Intel
メモリー2 GB RAM
ストレージ380 MB 利用可能

ゲーム概要

それでは「The Last NightMary」の具体的な内容について確認していきましょう。

ジャンル

「The Last NightMary」は2Dのポイント&クリック型ホラーゲームです。Crispimと呼ばれる頭の大きなモンスターから逃げるために、助かる方法を模索することになります。


迷いの森はどこも見た目が似ている。慣れればなんとなく移動できるようにはなる。

マップは大きく2つに分割され、Crispimから逃げることになる迷いの森と、Crispimが襲ってくることのない小屋とを行き来することになります。全体的に短いストーリーですので、慣れれば10分以下でクリアできます。


孤立した小屋。入れば襲われないが、一歩外に出ると襲われる範囲になる。

ポイント&クリックゲームとしては、脱出ゲームや探索ゲームの趣もありながら、謎解きの比重がやや大きめの作品かもしれません。しかし繰り返しプレイするとなるならば、よりメタに「実績解除ゲーム」のようになるかもしれません。ストーリーやエンディングに周回要素はなく、周回するのはほとんど実績を解除するためになるだろうからです。

世界観

舞台は民家の明かりがほとんどない川の傍にある高く茂った草原となっています。ストアページからは、舞台が「ブラジル、Piaui州」だと分かります。この州には「Parnaíba」という川があるなど、説明文の通りに現実にあるこの州が舞台として使われているのがわかります。

時代は細かくは分かりませんが、犠牲者の服装などから察するに現代だと考えて差し支えないでしょう。説明文の和訳では「outback」を田舎と訳しましたが、この語には奥地・内地、そして未開の僻地という意味があります。ゲーム内の雰囲気では、ほとんど主人公とCrispimの孤独な戦いとなっています。

ストーリー

病気で床に伏した母親を見舞うために故郷に戻ってきたMaryを、当地でCrispimと呼ばれるモンスターが襲います。このCrispimはMary(ポルトガル語でMaria)が標的にされているようで、主人公であるMaryもその名前のために襲われているようです。

グラフィック&音楽

グラフィックは水彩画のようなCGが使用されており、日本のゲームとは少し異なる「海外っぽさ」が感じられる絵柄です。迷いの森のなかはどこも似たような風景で、長い時間プレイしていると見飽きてくるかもしれません。


小屋のなか。アイテムを探したりすることになる。

音楽は、ほとんどBGMがなく、SEが多用されているゲームです。Crispimから逃げた後の心臓の鼓動音や、草原の環境音、そしてホラー演出としてのSEなどが使用されています。特に虫の声などの環境音はリアルで、私はゲーム内の音か家の外から聞こえる音なのか最初は区別がつかないほどでした。

操作法

操作はマウスのみで行います。マウスを画面の端に移すと、移動できる場合は足のマークが表示され、クリックすると移動します。同様に、調べられる箇所ではマウスカーソルが変化します。迷いの森のなかではマウスを左右の端に動かすことで、視点をスライドさせることもできます。

ポイント&クリックの常として、やや拾いにくいアイテムなどがありますが、基本的には説明がなくとも直感的にプレイすることができるでしょう。

少し気をつけておきたいのは、画面の上にマウスカーソルを動かさないと、インベントリが表示されないことです。最初はこれに気づかないと、冒頭の目的である「小屋に逃げ込む」という動作ができずに進むことができなくなります。

システム・ゲーム性

「The Last NightMary」の根本的なシステムは、ポイント&クリックです。探索してアイテムを探しパズルを解く要素がありますが、パズルは実際のところなかなかわかりにくいかもしれません。私はSteamの英語コミュニティガイドを読み、攻略情報を探した上で攻略しました。

探索のパートは、そこまで難はありませんでした。もちろん探索ゲームとして少し見つけにくいアイテムなどはありますが、FLASHの脱出ゲームのようにクリックの判定が極端に狭いなどというものは特にないようです。
またホラーとしての脅かし要素などもあまり多くはありません。


同じ画面のまま放置しているとCrispimが近づいてきて、画面が暗くなっていく。

むしろこのゲームを楽しむときは、こうした基本的なゲーム性ではなく、Steamの実績やトレーディングカードを集めるためにプレイすることになるかもしれません。実績は全部で45個ありますが、半分くらいは通常のエンディングを見るだけで解除できます。アイテムを見つけたり手がかりを見つけるごとに実績が解除されるので、初回プレイのときは妙な爽快感を味わうことができるかもしれません。

所要時間

この「The Last NightMary」は、ストーリーを理解するだけならばベストエンディングを1つ見れば済みます。ポイント&クリック探索ゲームとしての難易度がそこそこあるので、簡単にクリアできるとはいえませんが、それだけであればクリア後に再度プレイをする意味はあまりないでしょう。自力でクリアするなら、おそらく30分はどうしてもかかるでしょう。1時間でクリアできるならかなり優秀ですし、攻略情報を参照した私からすると2時間でも3時間でも、独力でクリアできたなら拍手を送ることができると思います。

そうしたストーリー重視のプレイとは別に、実績解除を重視したプレイでは、間違いなく何周もプレイしていくことになります。そもそもマルチエンディングで5つのエンディングがあるため、最低でも5周はすることになります。そうした実績解除を完全クリアの条件とすると、5時間以上はどうしてもかかりますし、場合によってはもっとかかることが想定されます。

難易度

難易度に関しては、モンスターのCrispimから逃げる難しさ、ベストエンディングを迎えるということの難しさ、実績を解除していく難しさをそれぞれ挙げることができます。

まず敵モンスターであるCrispimから逃げる難しさから考えてみると、これはとても簡単です。システム上、迷いの森でマップを切り替えずに立ち止まり続けていると、時間の長短の違いはいくらかあるものの、いずれCrispimが登場します。逆にいうと、マップを早く切り替えれば一度もCrispimを登場させずにクリアすることもできるでしょう(Crispimを登場させずクリアするのは実績のひとつを解除する条件となります)。

次にベストエンディングを迎える難しさを考えてみると、少し難しくなります。すでに述べたように、私は謎解きが巧くできなかったため、攻略情報を参照しました。正直なところ、独力では何時間かかっても運が作用する以外には攻略できなかったと思います。これは「難しい」と捉えることもできますが、別の観点ではインディゲームによくある「理不尽な謎解き」にやや近いと個人的には判断しています。これには英語の読解力も関係してくるところがあるため、すべてをゲーム制作者に帰属させることはできないでしょう。しかし独力でベストエンディングを迎えることを考えると、モチベーションが尽きずに何時間でもプレイできたとして、10時間以上かかったかもしれません。私にはそれくらいの難易度に感じられました。

そして実績を解除していく難しさを考えてみると、これはモチベーションさえ続けばおそらくすべての実績を解除できるのではないかと思います。個人的には、現在のところすべての実績を解除してはいません。それというのも、エンディングのひとつに終盤まで進めた上で、ただ時間が過ぎるのを待つ、というバッドエンディングがあるのですが、攻略情報に沿って待ったものの、1時間以上経っても実績が解除されず、その時点でモチベーションが大きく下がってしまったからです。これが私のなにかしらのミスなのか、バグなのかわかりません。

これら3つの観点を総じて考えてみると、やはり攻略情報を参照するか否か、独力でクリアするか否か、というところがとても大きくなります。参照するならば大きく難易度は下がります。しかし参照しない場合は、私は極めて高い難易度になるものと判断します。それはベストエンディングを見るだけではなく、すべての実績を解除するという行為を攻略情報なしで行った場合、10時間や50時間では足りないように感じるからです。100時間を超えるかもしれません。

そのため全体的に、攻略情報を参照し、充分なモチベーションがあって時間をかけて実績をすべて解除する、というのを考えてみると、本作の難易度は58点(100点中)と判断しました。攻略情報を参照しない場合は、90台になりうる難しさですし、攻略情報を参照してベストエンディングを見るだけなら20~30台の難易度と認識できるかもしれません。

恐怖度

「The Last NightMary」はホラーゲームとされていますが、ホラーゲームを求めて買うとおそらくがっかりするでしょう。まったく怖くありません。雰囲気を楽しむにしても、まったく背筋がぞっとしませんし、いわゆる「慣れたら怖くなくなる」というタイプのホラーゲームでもなく、最初からまったく怖くありません。


犠牲者のひとり。Crispim以外の脅かし要素はあまりない。

しかし極度に恐怖感への耐性がない人にとっては、暗がりがあって定期的に何度も敵が出現するゲームというのは、それだけで不気味に映るかもしれません。そのため恐怖度は9点(100点中)と設定しました。

英語力

この「The Last NightMary」は、それなりに英語力への理解力が求められます。それというのも、もともとはブラジルのポルトガル語で作成されているゲームらしく、おそらく英語ネイティブの方の作品ではないからです。

単にゲームをプレイする際に、ゲーム内の文章を理解するのに英語が必要になります。それだけでなく、攻略情報を参照する際にも、同様に英語で書かれた攻略情報を読むことになります。そのためどうクリアするにしても、必要とされる英語力は大きなものとなります。こうした状況を見ると日本語だけではかなり攻略するのが難しく、74点(100点中)と設定しました。

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初 心

ところでこのゲームの
タイトルってどういう意味?

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Caffeine

まずNightMaryというのは、
Nightmare(悪夢)を
文字った表現のようです。
「Maryにとっての最後の悪夢の夜」
のようなイメージかもしれません。

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Caffeine

次にサブタイトルはポルトガル語で
「Lenda」が伝説(legend)、
「Cabeça」が頭、
「Cuia」がヒョウタンらしいです。
なので「瓢箪頭の伝説」
といったところでしょうか。

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図部野 素人

お、おう……。
なんか絶妙にダサいな。

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Caffeine

日本でいうところの
ぬらりひょんみたいな形状の
妖怪なのかもしれませんね。

次のエントリ

次回は「The Last NightMary」のオススメとイマイチについて見ていきましょう。

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