概要
「ラダイト序章」は、日本製のRPGです。アンドロイドが人間の代わりに働く近未来を舞台としたSFチックな作品です。
ストーリー重視
このゲームはRPGとして戦闘要素がありますが、全体的にストーリー重視となっています。公式の説明でも、「シナリオ重視(分岐等は今回は設けていないため、ノベルゲームに近い形の展開です)」と明記されています。
序章とタイトルにつけられていますが、フリーゲームとしてはそこそこボリュームがあり、公式では「クリア時間:4-5時間」と書かれています。
テンポが早いわけではないので「とにかく戦闘! 早く戦闘! 戦わせろおおぉ!」という方にとってはじれったく感じられるかもしれんが、全体的に丁寧にストーリーを描いている作品です。
ストーリーは、冒頭から「父の葬式は滞りなく終わった。」から始まるジメジメしたテイストのものとなっています。前向きで明るいタイプのシナリオではないようです。
アンドロイドたちのいる近未来SF
世界観としては、2075年にリラーク社という企業がアンドロイドを開発し、すでに各家庭にアンドロイドが普及し切った近未来が舞台になっています。
アンドロイドたちは人間のように振る舞い、血の色などで人間との違いを見極めるため、外見ではあまり見分けがつかないようになっています(モブだと名前に「アンドロイド」と表示されることがある)。アンドロイドたちは自我をもっているように見えるので、主人公たちは身近な存在だと感じながらも、人間とは異なる存在として受けとっているようです。
主人公は肉親の父親をなくし、残された2体の女性型アンドロイドと一緒に暮らすことになります。ライトなラブコメとは異なり、主人公はアンドロイドたちに心を開いてはおらず、家族として認めることができずに悩んでいるようです。
亡くなった主人公の父親は、アンドロイドを開発したリラーク社に関わりがあり、主人公は父の死の真相を探ろうとします。
通貨がすでになくなった世界
このゲームの舞台の世界では、アンドロイドが人間の代わりに仕事をすべてこなしているので、人間は働く必要がなく「通貨」という概念が実質的に消失してしまっています。
ゲーム内では通常のRPGと同様にお店がいくつもありますが、どのお店でもアイテムをタダで入手できます。どのアイテムもゼロGなので、最大個数の99個を完全な無償で得られるのです。アンドロイドたちもそれをよしとして受けとっているので、人間は完全に労働から解放されているようです。
アイテム購入のために戦闘をする必要がないので、一般RPGと同じ感覚でプレイすると落差に戸惑うかもしれません。
丁寧な描写
全体的にゲームの展開ペースはかなり遅めで、RPGとして戦闘を求める人にはのんびりしていると感じられるかもしれません。自由度は高くなく、慎重かつ丁寧な描写が続くので、ストーリーに集中したい人にはイイかもしれません。
そのためシステムはRPGですが、公式の説明にある「ノベルゲームに近い」という説明は妥当だといえます。プレイするときは、RPGとしてでも戦闘を楽しむというよりストーリーを楽しむような作品だということを理解しておいたほうが、遊びやすくなるでしょう。
オススメ度
「ラダイト序章」のオススメ度は、Aランクです。Aランクは★が2つ(★★)で、通常の「#1ツイゲームレビュー」と同程度のオススメ度を示します。
このゲームがAランクなのは、RPGとしてプレイするとテンポの速度やアイテム購入のシステムなどが一般RPGと異なるため、肩透かしをくらったり萎えたりしてしまう可能性があるからです。
演出は丁寧ですし、フリーゲームといってもストーリー展開に違和感はほとんどありませんでした。看板として掲げられている「RPG」という要素だけを頼りにせず、「シナリオ重視」という点をしっかり踏まえておけば、楽しめる作品になるでしょう。
ゲームの情報
タイトル | ラダイト序章 |
開発 | たこいぬ |
オススメ度 | A<GOOD>:★★(#1ツイゲームレビュー) |
リリース日 | 2020/07/04 |
価格 | フリー |
次元 | 2D(2次元) |
ジャンル | RPG |
特徴 | 近未来/SF/アンドロイド/未来人/隔離/ディストピア/ストーリー重視/特殊戦闘システム/シングル |
視点 | 斜め見下ろし |
グラフィック | シンプル系2D(オリジナルグラフィック) |
操作方法 | キーボード |
言語 | 日本語 |
インストール | 不要 |
ファイル容量 | 275MB<アーカイブ> / 291MB<解凍後>(Version 1.00) |
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【#1ツイゲームレビュー】「ラダイト序章」
無料でプレイ⬇https://t.co/8gqUAtnfU9
父親を自殺で失った主人公。
彼はその死に疑いをもっていた。アンドロイドが普及し
もはや人間が働かなくなった時代で、
主人公は父の死の真相を探りに行く。ストーリー重視の日本製RPG。#無料ゲーム pic.twitter.com/cihz9DoNct
— GURASUTO @最新作など1ツイでレビュー (@CGurasuto) July 9, 2020
補足
かなりストーリー重視なので
RPGとしてプレイするのもイイですが
演出を中心的に見ていくスタイルで
プレイするのが〇!ボリュームも多めで
4~5時間ほどプレイできます! pic.twitter.com/oZQT5iBlq3— GURASUTO @最新作など1ツイでレビュー (@CGurasuto) July 9, 2020
アンドロイドが各家庭に普及し、
すでに「家族」としての地位を
確立した近未来のSFです。なんとお金の概念がほとんど消え、
アイテムをタダで貰いまくれます。どんな世界だ!
ディストピアか! pic.twitter.com/ME3WMjpVVi— GURASUTO @最新作など1ツイでレビュー (@CGurasuto) July 9, 2020
アンドロイドは自我をもっているようなので
父を失った主人公を
家族のアンドロイドは気遣います。しかしアンドロイドと距離を置く
主人公は自分だけで
父親の死について探り
そして行き過ぎて……
という作品です。— GURASUTO @最新作など1ツイでレビュー (@CGurasuto) July 9, 2020
追記
記事投稿後、作者の方から直接メッセージをいただきました。この記事のなかにある「作者の方は別のゲームを投稿しているかもしれない」という推測は正しくないとの訂正を正式にいただきましたので、該当箇所を削除しておきました。
レビューありがとうございます(;O;)丁寧に解説くださって、当方としましてもぜひ参考にさせていただきたい要素が沢山ありました。
「今回は」ノベルゲーム風との旨を以前記述しましたが、製作も投稿も拙作が初めてでして、上記表現は本編を見据えてのものとなっております…!https://t.co/5z7ToRw9Dc— たこいぬ (@TakoDoggo) July 9, 2020