こんにちは、Caffeineです。
今回ご紹介するのはSteamのアクションゲーム「Bleed」です!
ジャンル | アクション/2D/シューティング/女性主人公/シングル(COOP可) |
開発元 | Ian Campbell |
価格 | 498円 |
言語 | 英語のみ(日本語未サポート) |
クリア所要時間 | 30分~2時間(Easyの場合) |
完全クリア時間 | 5時間以上 |
プラットフォーム | PC(Windows, Mac OS X, SteamOS + Linux)、PS4、Xbox One |
操作方法 | マウス&キーボード、コントローラ(フルサポート) |
難易度 | 低~高(73)★★★★★★★☆☆☆ |
必要英語力 | 低(38/100)★★★★☆☆☆☆☆☆ |
インストール | 必要 |
ファイル容量 | 約139MB |
実績 | あり(全32個) |
備考 | 協力プレイ(ローカル)/分割画面/Steamトレーディングカード、Steamランキング |
食べ物に譬えると?
蹴り返してくる踊り食い!
どんな人向け?
動きの早いアクションゲームが好きな人!
基 – Basic
まずこの「Bleed」について、基礎的な情報をまとめていきましょう。
基本情報
Steamのストアページでは以下のような説明文が掲載されています。
Wryn is a girl with a big arsenal and big dreams — she wants to be the ultimate videogame hero! Help her take down the Greatest Heroes of All Time in an action-packed bid to claim the title for herself and show the world what a true hero looks like!
Bleed is an action-platformer focused on stylish, acrobatic dodging and fluid, challenging gameplay. There’s no filler — just you and your skills against seven levels of enemies, obstacles, breakneck set-pieces and inventive bosses!
Key Features:
- -Unique control scheme enabling crazy fast action
- 7 levels packed with multiple set-pieces and bosses
- 4 difficulty levels that remix enemy placement and boss patterns
- 2-player local co-op for all modes (requires at least one gamepad)
- 3 unlockable characters with their own gameplay twists
- Survive the entire game on one life in Arcade Mode
- Select and battle up to three bosses at once in Challenge Mode
Wrynは大きな武器庫と大きな夢をもっている少女です――彼女の夢は究極のTVゲームのヒーローになることです! その称号を得るため、アクションたっぷりに彼女が「最高のヒーローたち」を打ち倒すのを手助けして、本物のヒーローとはどんなものなのかを見せつけてやりましょう!
「Bleed」はスタイリッシュで、アクロバティックに避けて流れるような、挑戦的なゲームプレイに焦点をあてたアクションのプラットフォーマーです。不純物なんてありませんよ――7ステージの敵・障害・危険極まりない難所・独創的ボスたちを乗り越えるあなたのスキルとあなたがいるだけです!
主な特徴
- クレイジーで早いアクションを可能にする独特なコントロール設計。
- いくつもの難所とボスが詰め込まれた7ステージ。
- 敵の配置とボスのパターンを変更する4つの難易度。
- 全モードにおけるローカルでの2P協力プレイ(最低1つのゲームパッドが必須)
- それぞれの特徴に合わせられた解除可能な3人のキャラクタ。
- 「残機1」のアーケードモードでのまま全クリアしよう。
- チャレンジモードで3体のボスを選んで1度に戦おう。
開発者は「Ian Campbell」という方で、同名の有名人は何人もいるようですが、カナダのオンタリオ州トロント市のディベロッパーの方ということです。「Deus Ex」や「斑鳩」、「ベヨネッタ」、「ビューティフルジョー」、「メタルギアソッリド2」、そして「ロックマン」などが好きなゲームだそうです。
2008年からゲームを作り始め、単独や複数人でゲームを作り25作品をリリースしているそうです。そのなかで好評なのがこの「Bleed」であり、その続編の「Bleed 2」だそうです。
現在は「Guacamelee!」などをリリースした「DrinkBox Studios」で働いていらっしゃるそうです。
この「Bleed」の通常価格は498円で、STEAMSALE.MEによると最安値が99円だそうです。私は2014年末に124円で購入していたようです。
Steamのゲームですのでインストールは必要となりますが、データサイズは約139MBとあまり大きくはありません。普段はアンインストールしておいて、プレイしたくなったらインストールし直すというプレイスタイルも可能でしょう。
システム要件
プラットフォームはPCのみで、Windows・Mac・SteamOSの3つが対応しているようです。
Windows
OS | Windows XP (or later) |
Processor | 2.0 Ghz dual core |
Memory | 2 GB RAM |
Graphics | 256 MB video card (XNA 4.0 compatible, Shader Model 2.0 or higher) |
DirectX® | 9.0c |
Hard Drive | 350 MB HD space |
Sound | DirectX-compatible sound card |
Additional | Xbox 360 controller officially supported |
Additional | Xbox 360 controller officially supported |
MINIMUMは最低スペックを、RECOMMENDEDは推奨スペックを指します。
CPUは2.0GHzのデュアルコア、メモリは2GB、グラフィックボードは256MBのVRAMのもの、ということで、かなり古いPCや激安で組んだ自作PCなどであれば少し重くなることが考えられますが、この数年で市販されていたPCと同等のスペックをもっていれば、特に不安はないでしょう。
推奨スペックの記載もされていますが、最小スぺックにも書かれている「Xbox 360コントローラ対応」ということが明記されているだけです。
MacOS
OS | OS X 10.6.8 |
Processor | 3Ghz Intel Core i3 |
Memory | 2 GB RAM |
Graphics | 256 MB video card, Shader Model 2.0 |
Hard Drive | 350 MB HD space |
Additional | Xbox 360 controller officially supported (requires a third-party driver) |
Additional | Xbox 360 controller officially supported (requires a third-party driver) |
SteamOS
OS | glibc 2.15+, 32/64-bit. S3TC support is NOT required. |
Processor | 2.0 GHz dual core |
Memory | 2GB RAM |
Graphics | OpenGL 3.0+, 2.1 with ARB extensions acceptable |
Hard Drive | 350 MB HD space |
Additional | SDL_GameController devices fully supported |
ゲーム概要
この「Bleed」は2Dのアクションゲームで、ジャンプ中にブーストをかけて空中を飛び(最大3回ブースト可能)、銃を切り替えて敵を倒していく動きが重視されたゲームです。
プラットフォーマーとしてマリオやロックマンと共通点を見出すことができますが、ブーストで飛んだり壁蹴りで移動したりできる点などを考慮すると、ハクスラ(ハック&スラッシュ)の要素も兼ね備えているかもしれません。
グラフィックは2Dのドット調で、敵のアニメーションもかなり凝って作られています。
BGMはややロック調ですが、激しく変化するようなパートはなく、雰囲気を壊さないように設計されたアンビエントのようになっています。
操作はマウスとキーボードで行いますが、「システム要件」の項目に明記されているように、Xbox 360のコントローラがサポートされています。
キーボードでキャラクタを移動させつつ、マウスの左クリックで弾数無限の武器を撃ちまくりながら、マウスの方向操作で射撃方向を定めていくのが通常の戦闘方法です。
やはり特徴的なのはジャンプ中に行える「ブースト」で、これはスペースでのジャンプ中に再度スペースを押下することで一定距離を飛ぶことができます。このブーストはスペースを押す瞬間に入力している方向(WASD)によって向きが変化し、右(Dキー)を押しながらブーストすると右に直線的に飛び、左(Aキー)を押しながらだと左に直線的に飛び、何も押さないと上に飛びます。
さらにこのブースト中に若干の修正をきかせることができ、右(Dキー)にブーストで飛びながらW(上)を押すと、右に飛びながら僅かに上方修正することができます。同様に上にブーストで飛びながら右(Dキー)を押すと右に修正することができます。
また右クリックを押すと、動きをゆっくりにする機能が使えます。いわゆる「スローモ(スローモーション)」です。これを利用することで戦闘を有利に進められるのですが、使う長さによってゲージが減り、ゲージが回復するまで使えなくなるので注意したいところです。
ステージをクリアすることでポイントを溜めることができ、それをゲーム内通貨として他の武器や体力などのアップグレードを購入することができます。全部集めようとすると何度も同じステージを周回することになるため、少しテンポは悪くなってしまうかもしれません。
この「Bleed」では「EASY」「NORMAL」「HARD」「V.HARD」の4つの難易度が最初から選択できます。ストーリーをクリアするだけであれば、全ステージをEASYでクリアすれば事足ります。その際は30分~2時間ほどでクリアできるでしょう。
通常の「STORY」モードでは、特に残機のようなシステムがなく、何度ゲームオーバーになっても最後のチェックポイントからリトライすることができます。この手軽さはアクションゲームとしてとても遊びやすいシステムとなっています。
ステージ(レベル)は7つあり、どれも飽きないように趣向が凝らされています。ステージを周回するとしても、それぞれプレイ感が異なるので、その点での不快感はあまりないのではないでしょうか。
実績は全部で32個あります。EASYで簡単に解除できるものがいくつもあるのですが、V.HARDでの攻略を要求されるなど難しいものもあります。またノーダメージで敵を倒し続けることでランクが上昇する「デビルメイクライ」のようなシステムがあるのですが、これのSランクを求められる実績もあるなど、アクションとしての腕を試されるものもあります。
ゲームの難易度を選ぶことはできるのですが、実績や全難易度クリアを考慮した全体的な難しさを考えてみると、かなり高い部類だといえるでしょう。
単純に「エンディングを見る」ということだけならEASYでササッとクリアしてしまえば、アクションが苦手な方でもさほど時間をかけずに見ることができます。この観点から難しさを考えると、かなり低めの30点台(100点中)くらいだと見なせます。
しかしすべての難易度で敵を撃破しクリアした上で、すべての実績を解除するというコンプリートを狙うのであれば、おそらくアクションが得意な方でも5時間以上はかかると考えられますし、そのときの難易度はEASYの比ではありません。コンプリートが好きな方にとっては、非常に高い壁となるに違いありません。
こうした全体的な難しさを平均化すると、73点(100点中)くらいになるのではないでしょうか。
なおこのゲームは日本語がサポートされていない英語のみのゲームです。ゲームシステムや武器の詳細などすべて英語で説明されますが、最初にプレイするであろう「STORY」モードでは何度ゲームオーバーになってもすぐにリトライできるため、「死にゲー」のようにゲームシステムを体で覚えることができ、新しく得た武器の試し撃ちも難しくはありません。そのため英語を深く理解していないと遊べないゲームではありません。
ストーリー自体を理解するにはいくらか英語を理解できたほうがいいのですが、この「Bleed」は全体的に文字送りが自動的に行われ、しかもそれが早めに送られてしまうため、私のように「多少わかる程度」であれば「大してわからない」のと差がほとんどありません。英語については気にしなくていいと判断したため、低めの38点(100点中)としました。
俺はこういう
激しいアクションゲーム
好きなんだぜええええ!
(プレイしながら)
暑苦しい……。
でも私も
かなり気に入ったよ、これ。
アクションゲームとして
単純に優秀だよね。
インストールしっぱなしにして
気が向いたときにプレイするのも、
思い出したときに
インストールし直すのも
気楽にできるゲームですよね。
――ええええ
ええええええ
えええ!!!
まだ
叫んでたんですか……。
進 – Advanced
次にこの「Bleed」について、少し踏み込んだ情報を考えていきましょう。
「ここがオススメ!」
この「Bleed」のオススメな点は、「アクションゲームとしての完成度の高さ」です。いえ、むしろハッキリいってインディーズゲームとしては「完成度が高い」ではなく、「充実している」「洗練されている」といえるレベルです。
「基本情報」の項目で述べたように、制作者の方がプロとしてゲーム会社に勤めるほどだからということがあるかもしれません。そうではないかもしれませんが、いずれにせよこのゲームは「至れり尽くせり」という点があります。
この「Bleed」のベースには「動きの早いアクションゲーム」というシステムがあります。そして難易度の選択ができてアクションが得意でない人からハードコアが好きな人までカバーできている幅広さ、(ゲームモードが制限されるものの)ゲームオーバーに限りがなく何度でも容易にリトライできる親切さ、武器やステータス向上を図るアップグレードなど、ゲームとして「ここを抑えておくとプレイヤーは喜ぶ」というところがしっかり抑えられている印象が強い作品です。
このサイトで紹介しているゲームは、フリーゲームや激安ゲームなどインディーズゲームが多く、趣向がこらされたものがたくさんあるのですが、やはりどこか一長一短のバランスがやや「短」に傾ぎがちな作品が少なくないというのも、傾向として如実に強く感じられてしまう分野です。そんななかでもこの「Bleed」はゲーマーが喜ぶツボを心得ている作品というイメージが強く残ります。
おそらくアクションゲームが好きな人であれば、相当数の人がこのゲームを気に入るのではないでしょうか。
私もアクションゲームは好きですが、なにぶん得意ではなく、むしろ下手な部類です。「下手な横好き」なタイプなのです。そのため気軽にV.HARDをクリアしたいと考えられるものではないのですが、全体的なアクションゲームとしての質は高いほうだと感じました。
「ここはイマイチ……」
ではこの「Bleed」のイマイチな点とは、どんなものなのでしょうか?
難易度は適切に選ぼう
この「Bleed」においてプレイ済みの私からお伝えしたいのは、「難易度は適切に選びましょう」ということです。私は2014年末にこのゲームを購入し、しばらくしてから起動してプレイしていたのですが、難易度の選択が適切でなく途中で放棄してしまっていました。現在では改めてEASYやNORMALなどの簡単な難易度でクリアして、このゲームの楽しさを改めて実感しました。
ここで私がいっておきたいのは、「EASYを選ぶのはゲーマーの矜持に悖る(プライドが許さない)」という考え方は、捨てておきましょうということです。中途半端なプライドなんかより、ゲームをちゃんと楽しんで、そのゲームを適切に評価できるほうがずっと優先されます。つまり
という質問と
という質問を天秤のように両手に乗せて、どちらが重いかを判断するということです。当然、楽しみを優先するほうがゲーマーとして素直です。ゲームをプレイする根源的な意味は「楽しむ」ことであり、ゲームをプレイしてプライドを満たす、もしくはプライドを保つ、というのはやや「ひねくれた」遊び方といえます。
砂遊びをしてとても喜んでいる子供たちがいたとして、それを傍から見ている大人が「あんなの子供の遊びだ」といいながら「参加したい」という衝動を抑えているのであれば、そんな諦めを冷ややかさに変換する大人の小賢しさより、子供に少しうっとうしがられながらも参加するほうが「楽しむ」上では根源的でしょう。(今の時代でそんなことすれば親御さんに通報される可能性がそうとう高い、というのはまた別の問題です)
実際私は「ゲーマーならちょっと難しいくらいこなせないとな」のように考えて、結局しばらくこの「Bleed」をタンスの肥やし(Steamの肥やし?)にしていたのです。
なんともったいない!
ゲームに限らず物事は、基本的に段階を経て難しくしていくのが正攻法です。最初に易しいものを選ぶことは、まったく恥ずかしいことではなく、それ自体は「矜持に悖る」ことでもなんでもありません。むしろゲームを楽しむのであれば、その矜持とやらに目が眩んでゲームそのものを正面から捉えられないその性根がゲーマーとして歪んでいるとすらいえます(自己批判です)。
改めて言い直すと、この「Bleed」はその難易度選択によって本当に難しさが変化するゲームです。そのためまずはEASYやNORMALから初めて、徐々に難易度を上げていくことを強くお勧めします。
なんともったいない!
なんともったいない!
ど、どうかしましたか?
いってみたかっただけ。
いってみたかっただけ。
そ、そうですか……。
他の細々としたこと
どんな作品も「完璧」は成しえないように、この「Bleed」にも多少の不満はあります。しかしそうした不満は、このゲームの「充実さ/充実性」に比べるとわりとどうでもいいことです。
ゲーム内のメッセージの自動送りが早く文章を読むのが難しいこと、空中でブーストする際に左右に飛んでから上に修正するほうが上に飛んでから左右に修正するより修正可能範囲が狭くなること、壁に隣接してジャンプすると自動的に壁蹴りになってブーストではなくなってしまうこと、解像度や全画面設定がないこと、などいくつか挙げることができます。
しかしどれも「まあしかたないか」と呑み込める程度の不満です。「そういう仕様だ、しかたない」で受け入れられる程度のことなのです。もしこの不満を致し方ないと呑み込めないのであれば、おそらくそもそも高難易度の非情さを受け入れられないかもしれません。
極 – Professional
ではこの「Bleed」について、より踏み込んだ情報を考えていきましょう。
食べ物に譬えると?
そうした指標になりうるのが、「このゲームを料理・食べ物・飲食品に譬えたら?」という情報です。
蹴り返してくる踊り食い
この「Bleed」を食べ物に譬えると、「蹴り返してくる踊り食い」などになるのではないでしょうか。
- 蹴り返してくる踊り食い
- 鮮度がよく活発
- ハイスピードなアクション
- 蹴り返してくる
- 難しい
- 活きがよすぎ
- 動きの少ない素材も用意してくれる
- クリアしやすいEASY・NORMAL難易度
- 難しい
- 鮮度がよく活発
この踊り食いの特徴は、「活きがよすぎる」ことです。活きのよさが選べるのはとてもありがたいのですが、試しに最高の「活き」を選んでみると、エビなりタコなりが蹴り返してくるのです。食べ慣れていないと口に入れるどころかつまむこともできないでしょう。
食べ慣れていない人のために、刺身(活きのよさ:低)も選ぶことができます。まずはこのエビやタコといった素材の味を楽しむために、刺身から食べてみるといいでしょう。
このお店の踊り食いを楽しむには、何度かリピーターとして訪れることを推奨します。そうすることで食材に対して「箸」を使うべきか「フォーク」で立ち向かうべきか「素手」で対峙するべきか、次第に経験としてわかるようになってきます。そして最終的にはスローモを利用して、暴れるネタの隙を突くことができるようになるでしょう。
おい、飯食うときに
スローモ使うって
どういう了見だ?
すごくシュール。
そういうものなんです。
どういう了見も
シュールもなにもありません。
そういうものなんです。
珍しく頑固だ……。
これが
男の退けぬ戦い、
ってヤツか……。
いや、
それは違うと思うぞ、
ココロ……。
さいごに
この「Bleed」はアクションゲームが嫌いな人でないなら、広くオススメしたい作品でした。
インディーズゲームとしては完成度が非常に高く、サクッと楽しめる回転率の高さを備えつつ、高難易度では歯ごたえのあるハードコアなプレイが楽しめるゲームです。
元々の価格が498円で、充分この価格だけの価値はあるゲームだと個人的には判断します。さらにセールでは100円でお釣りが返ってくるので、ウィッシュリストに入れておくのもいいのではないでしょうか。