こんにちは、Caffeineです。
以前のエントリの続きとして「フリュードランダー」の情報をまとめていきましょう!
このエントリは、2019/5/12に投稿した記事をリライト・分割したものです。
ポイント!
気軽にプレイしたいなら4面まで!
5面以降は「高難度バッチコイ!」な人向け。
進 – Advanced
では「フリュードランダー」のオススメなところとイマイチなところを確認していきましょう。
「ここがオススメ!」
まずはメリットであるオススメなところをみていきましょう。
オリジナルなシステム
「フリュードランダー」はアクションゲームながら、かなり独特なシステムをもっています。ゲームシステムが特異というより、自機の移動などの挙動が特異なのです。これはいわば、他のゲームでいうところの「操作逆転」に近い物です。すなわち左を押せば右に動き、右を押せば左に動き、上を押せば下に動き、下を押せば上に動くようなものです。
こうした操作が独特なゲームは、前回も引用した「アストロロボSASA」や、近年のものでは「Getting Over It」などのようなものが存在します。オリジナルなシステムというのは「他のゲームにはない」ことを意味し、それだけでその作品を楽しむ大きな要素となります。
今回の「フリュードランダー」は、慣れればとてもおもしろくなっていきます。最初は不慣れでぎこちない動きになりますが、10分もプレイしていれば次第に慣れます。30分もプレイすれば、最初の頃とは習熟度がまったく異なっていることでしょう。
これは操作が難しいというよりも、最初は不慣れだから奇妙・独特に映るということにすぎません。慣れてしまえばどうということはないでしょう。
とっつきやすい雰囲気
主要人物に「プロ生」のキャラクタが使用されていることがあり、とてもとっつきやすい作風になっています。そのおかげでゲームプレイもスムーズに行うことができ、気楽に遊べるフリーゲームとなっています。
もちろん人によって好みがあるため、「同人くさい」と感じる人にとってはやや馴染みきれないものとなる可能性があります。しかしインディゲームに慣れている人などにとっては、利点となることのほうが多いのではないでしょうか。
「ここはイマイチ……」
では逆にデメリットとしてイマイチに感じるところはどんなどころなのでしょうか?
操作が難しい
オススメの点で挙げた「独特なシステム」は操作感に表れ、これはおそらく人によっては大きなデメリットとして立ちふさがる可能性があります。なぜなら操作が難しいという感覚に直結するため、慣れる前に諦められてしまう可能性があるからです。
これに対して「慣れればプレイできるよ」というのも、やや無責任な話です。なぜなら得手不得手は人によってそれぞれ異なり、どれだけ慣れようとしても慣れ切ることができない人もいるかもしれないからです。
プレイしてみると楽しいゲームなので、多くの人にプレイしてもらいたいものなのですが、ゲームはジャンルごとにも好みがあり、そして作品ごとにも好みが分かれるものです。もし操作が難しくて大きなストレスを感じるようであれば、無理にプレイしないほうがいいかもしれません。
終盤の難しさには構えておこう
本作は終盤がとても難しいゲームです。どんなゲームでも終盤に近づくほど難易度が上がる傾向にありますが、本作ではそれがとても顕著です。操作にある程度慣れてきたころに、終盤のステージでストレスが溜まりやすくなってくるのです。
ハッキリいうぞ!
俺は5面以降でかなり
カチン!
と来たタイプだ!
俺みたいに短気なプレイヤーは
4面までの「サクッとプレイ♪」
な気分を捨ててからプレイするんだ!
わたしはむしろ
歯ごたえがあって
終盤もよかったかな。
人によって
感じ方は異なるかもしれませんが
プレイしてみて
急に難しくなった印象が
たしかに強いですね。
たしかにシロートのいうように、4面までは気軽にプレイすることができるかもしれません。そして5面以降ではたしかにストレスが溜まるシーンが増えるかもしれません。
この点を考慮すると、気軽にプレイしたい人は4面までにする、または難易度をEASYにするなど工夫するほうがいいかもしれません。
最初に
「5-4」をプレイした瞬間は
ストレスがマッハだったぜ。
高難易度をクリアしたいなら、地道に低難易度からでもクリアして慣れていくのが吉です。
終盤ほど壁に何度も激しく叩きつけられ、即死に近いダメージを受けることになります。実際に即死することも増えるでしょう。
高い難易度を選択するとエーテルの流れが強くなり、障害物にぶつかる連鎖の程度が酷くなるようなので、ブーストを小刻みにして機体もしっかり回転させて(=自然落下に任せない)、障害物をしっかり避けることが重要になってきます。
しっかりと慣れれば、すべてクリアするのに3時間かかりません(3つの難易度すべて)。
なお「Get all S-RANK at HARD mode(ハードモードですべてSランクをとる)」という「Superplayer」という実績もあります。
個人的にはアクションとして楽しめましたし、同人っぽい会話も楽しむことができました。また最初は5面などの終盤ステージに愕然としたものの、慣れるうちに攻略できるようにはなったので、全体的に楽しめたゲームです。
しかし人によっては同人っぽい会話や、急に難しくなるステージに投げ出してしまうこともあるかもしれません。
極 – Professional
この「フリュードランダー」のより進んだ情報について考えていきましょう。
このゲームを料理に譬えて考えてみると、「酸味が強く豚肉の脂が浮いた『豚挽き肉の餡かけスーラータン麺』」のようなものだといえます。
「フリュードランダー」はどんな料理?
- 豚挽き肉の餡かけスーラータン麺
- 酸味が強い。
- 独特な操作感。操作の難しさ。
- 底にどうしても酸味が溜まるため、「最後まで飲み干したい」人にはやや注意が必要。
- 餡がどうしても底に溜まる。
- 飲み干すことより「美味しく食べられるところでやめる」のが大事だという人はスープを残していい
- 慣れの問題で、酸味の弱いものから食べればよっぽど酸味が苦手でない限り中(NORMAL)程度まではいける
- それでも強(HARD)は咳き込むので注意
- 咳き込むこと(ストレスが溜まるステージをプレイすること)の注意点:自分にダメージがあるだけでなく、周囲にも迷惑がかかる。他の客も作者も気にかけてしまいかねない。
- 豚肉の脂の甘味がくどく感じる人もいる。
- 同人臭い会話が苦手と感じる可能性も。
- 全体的な味は上等
- 酸味や豚肉の甘さが苦手なら、対策することである程度は食べられる。
- 客も準備が必要。
- 酸味や豚肉の甘さが苦手なら、対策することである程度は食べられる。
- 酸味が強い。
まずこの「フリュードランダー」を考える上で気をつけておきたいのは、やはり終盤の急激な難易度の上昇です。
3つの難易度をすべてクリアしてみて感じたのは、この難易度は決して「無茶」ではないということです。いいかえると「がんばればクリアできる」ということです。決して攻略することを度外視した難易度ではないことは明言しておかなければいけません。
しかし初めて(私はノーマルで最初クリアしました)終盤の難易度に接したときは、「これは無茶だ」と感じました。残機をすべて賭けてもクリアできない可能性がそうとう高いと感じました。
もちろんこの当初の感想は不慣れからきているものであり、少し時間をかけて(数時間もかからないでしょう)慣れてしまえば、ある程度は納得できる難易度です。
この難易度を料理で譬えると、「酸味」だといえます。酸味は大事な食味のひとつではあるものの、得意不得意が分かれるものです。実際の料理では、私は酸味が強いものがかなり苦手です(酢など)。
特にこの「フリュードランダー」の難しさの性質を考えると、「食べ進めると最後で急に大きく増す酸味」のようなものだといえます。ラーメンなどでいうと、スープの底に溜まったコショウやコーンのようなものです。コーンくらいであればスープと一緒に飲み干してしまえるのですが、コショウや酸味が強く残ってしまうとスープを飲み干すことができません。つまり「攻略」することがやや難しいゲームだということです。
この酸味は「フリュードランダー」の難易度だけではなく、独特な操作感にも通じてきます。決して「終盤だけで感じられる難しさ」ではなく、「序盤から操作が難しく、特に終盤で難易度が跳ね上がる」というタイプのものです。
ラーメンの食べ方は人それぞれですので、スープを飲み干すべきか否かはそれぞれのお客さんの価値観に委ねるのが筋でしょう。ゲームでも「最後までクリアするべき」か「楽しいと感じられるところまででOK」か、どう考えるかはプレイヤーの自由です。
自由ではあるのですが、このスーラータン麺の酸味は「思っている以上に強い」可能性が高いので、たとえスープを飲み干す主義の人でも避けたほうがいいかもしれない、という提案をしておきたいのです。
こうしたゲームの難しさ、つまり酸味の強いスーラータン麺の問題点は、「飲み干そうとすることで周囲に迷惑をかけかねない」ということです。酸味が強いと、人は咳き込みます。このとき味を楽しむことではなく飲み干すことが目的となっているので、その人は酸味が強く咳き込んでも飲み干すことを重視します。そのため最後の一滴を飲み干すまで咳き込み続けます。
ハッキリいうと、咳き込む音というのは騒音です。それも病気で咳き込むわけではなく、意地になって本人の勝手が理由で咳き込んでいるため、周囲の人にとって「咳き込まれ続ける」のは傍迷惑な騒音でしかありません。一人のお客さんが意地になって咳き込み続けることで、周りのお客さんは「なんだこの客」と思いかねませんし、店主さんも気になってしまいます。
ここでしっかりと確認しておきたいのは、このスーラータン麺は「無料」で提供されているという点です。1円たりとも払わずに、そのスーラータン麺を食べているのです。その提供されている料理の美味しさがどうかはもちろんありますが、まずなにより「無料で提供されている」という点について感謝と敬意を表しておくのは、最低限のマナーです。
そのためいかに酸味が強く咳き込みやすい料理であったとしても、無理をして咳き込んで周囲の他のお客さんや店主さんに迷惑をかけるのであれば、それは「勝手」であり「傍迷惑」になってしまいかねません。
たとえその咳で自分の喉にダメージがあったとしても、それは無理に飲もうとした本人の責任となってしまいかねません。
そのため(私やあなたを含めた)多くのお客さんがこのスーラータン麺を楽しみ、また店主さんが無料で提供していることに後悔をせず、また「無料で提供する文化」を無駄にしないようにするためには、「無理をして飲み干そうとしないで、ほどほどでやめたほうがいいかもしれませんよ」と提案しておくのが、おそらく一番平和でしょう。
これは単に「自治」的な方法に過ぎないので、こうした酸味が苦手な方はあらかじめプレイを控えることも、自身の選択として委ねられていることを踏まえておいたほうがいいかもしれません。
苦手な食べ物があることはまったく問題ありませんが、わざわざ無料で食べに来て嫌みったらしく文句をいって帰る必要は、どこにもありません。
また冒頭とエンディング、また各ステージの導入に挟まれる会話劇がやや同人っぽいネタになってしまっているのも、人にとっては癖が強い、もしくはアクが強いと感じられてしまうかもしれません。
これは譬えるなら、豚肉の脂です。肉の脂は意外と苦手だという人が多いものです。鶏肉の「皮」などを嫌う人もいます。好きな人にとって脂の甘さは旨味なのですが、苦手な人にとってはクドく余計なものでしかありません。
このような脂の甘さが嫌いな人は、とりのぞいてしまっても構わないでしょう。おそらくそれを無理に味わって気分を害するよりも、少しくらい無視してスーラータン麺全体を楽しんだほうが、店主さんも喜ぶのではないでしょうか。
ここまで文句のような言葉が続いてしまっていますが、このスーラータン麺の全体的な食味は上等であるといって然るべきです。強い酸味も脂の甘味も、慣れてしまえば意外とイケます。スープの底に豚の挽肉と一緒に溜まった酸味はあまりに純粋な酸味であるため、刺激というより痛みに近いものがあったことも無視はできません。
こうして全体の食味を確認した上で、このような酸味と甘味が嫌いな人がこのスーラータン麺を食べるときは、対策をすれば問題なく楽しめるタイプの料理であると認識できます。
眠いときに映画を見て途中で眠るのは、映画に対して失礼です(眠くなかったのに眠くなるなら映画のせいである可能性もあります)。大ゲンカした後にマンガを読んで詰まらないマンガだと評するのは、そのマンガに対して酷です。家族が死んだ日にバラエティ番組を見てその内容を酷評するのは、自己中心的です。なにごとも楽しむときに、その作品の「出来」は当然大事なのですが、鑑賞する側にも準備や覚悟が必要であることは、心がけておかなければいけません。
さいごに
少し長々と語ってしまったところがありますね。しかしそれはこの「フリュードランダー」が全体的におもしろいゲームだとわかっておきながら、容易に想定される「やや脊髄反射的な批判」がもし起こるとすれば、それは尚早かもしれないと述べておくのは大事だと感じました。
「楽しい」ままで留めて難易度にムカっとしないようにするには、ややテクニカルに対処することが大事になりそうですが、根気よく慣れるようがんばれば、「ムカッ」の先の楽しさも感じることができるかもしれません。