こんにちは、Caffeineです。
今回は「Hollow Head」のオススメなところとイマイチなところをまとめていきます!
前回より詳しく解説するために、少しネタバレを含めた内容となっています。
またちょっとした攻略情報を最後に簡単にまとめていますので、ネタバレを見たくない場合はご注意ください。
どんな人向け?
短く怖い体験を楽しみたい人
意味より怖さ! 画質より怖さ! な人
進 – Advanced
それではこの「Hollow Head」について、少し踏み込んだ情報を考えていきましょう。
プレイ感
まずは実際にプレイした感想をまとめていきます。
音が怖い
「Hollow Head」のホラー演出が秀逸なのは、個人的に「音」だと思います。
敵が登場するときおそらくグラフィックも影響はゼロではないはずですが、なにより敵が登場する際の音の演出が一番よかったと感じました。つまりそこで鳥肌が立ったということです。
このゲームは鬼ごっこ形式で敵から逃げるゲームですが、そこに加えて迷路で何度も敵と鉢合わせたり迷ったりします。この迷路はホラー演出を手助けする役割があるかもしれませんが、案外「面倒」に感じられるかもしれません。そうはいっても海外製の3Dホラーゲームではよくあるタイプのシステムです。
そうして繰り返し敵と鉢合わせることになるため、ホラー演出であるこの敵の声を何度も聞くことになるでしょう。
私は2つのエンディングを見るために2周しましたが、やはり少しずつは慣れてきます。
そのため1周めのほうが音声の演出を特に楽しめた(=怖がれた)とはっきりいえます。
ホラーは人の好みがあるけど、
わたしもこれはドキッとしたな。
いい演出だと思う。
非常にシンプルなシステムですが、
初プレイであればとても芯に響く
怖さなのではないかと思います。
短い体験
これも海外製のインディホラーゲームにあるちょっとした特徴なのですが、非常に短くいため10分程度で終わる3Dホラーゲームというのがたまにあります。
日本でも短いボリュームのゲームはありますが、海外製のものではやはり「驚かす」タイプの演出が多いともうけとることができます。
特に「Hollow Head」は1度クリアしてしまえば2周めを5分以内でクリアすることがまったく難しくありません。この短さと、あえていうと「深みのない驚かし」は、ちょっとした海外製ホラーゲームの特徴かもしれません。
どことなく「激辛トウガラシを食べて苦悶する海外YouTuber」みたいなものと合致する印象もあります。このように単なる「刺激の強さ」を求めるのは、語弊があるかもしれませんが「アメリカっぽさ」があるといえるのかもしれません。
「ここがオススメ!」
それでは本作「Hollow Head」は、どんなところがオススメなのでしょうか?
しっかり怖い
「Hollow Head」はしっかりと怖いゲームでした。
客観的な解説が少し難しく、やはり紹介する私の主観が混じってしまうところなのですが、「ちょっとこれは長くプレイし続けるのは無理かもしれない」と感じたのは久しぶりでした。その点では短い作品で安心しました。
どういった点が怖いのかは上の「プレイ感」に書いてありまが、そこを読み飛ばしていて「その情報は知りたくない」と感じる人のために、ここでは省略しておきましょう。
このゲームのホラー演出に私がする反応を説明するとしたなら、絶叫しながらあたふたするというより、「ちょっと待って待って待って待って……!」と切羽詰まって逃げるような形になっていたかもしれません。
短くてサクッとプレイできる
本作「Hollow Head」は、非常に短い作品です。エンディングは2つあるようですが、1周めでシステムを理解してしまえば2周めは5分以内で終わらせることがまったく難しくありません。
日本のフリーホラーゲームではマルチエンディングが採用されることが多いのですが、本作のようなゲームではエンディング数が多くなく分岐の条件もわかりやすいので、あまり考えずにプレイすることができます。
エンディング分岐の条件は、プチ攻略情報としてこの記事の最後に軽くまとめてあります。
エンディングの内容については触れていませんので、ぜひご自身でご確認ください。
独特なものが好きならグラフィックもOK
そして他の作品にない本作の特徴としては、やはりグラフィックを挙げることができます。
初代PlayStationのような、今からすると低画質と感じられるグラフィックが使われています。現在のところこうしたグラフィックは、ボクセルなどのドット調の3D作品ほど定着した人気があるとはいえない状況です。
しかし「独特な体験」としてはやはり視覚的情報であるグラフィックの質感はとても大事で、キレイさやリアルさを追究した作品とは違った感覚を味わえるでしょう。
「ここはイマイチ……」
逆にどんなところがイマイチだといえるのでしょうか?
わりと意味不明
本作は「理解する」タイプのゲームではなく、「楽しむ」タイプのゲームです。
つまり理解しようとしたところであまり効果はなく、むしろ意味を考えることを捨ててなにも考えずに楽しむほうが、より効果的に本作を味わうことができるといえます。
フリーインディゲーム作品を見ると、日本ではかなり「意味」を重視するところがあります。ストーリー重視というのも、意味を重視したものだと換言することができるでしょう。
それに比べると海外製だと「意味不明」なものが少なくありません。本作もそのひとつです。
こうした作品は無理に理解しようとするのではなく、「整合性をつけようとするのをやめる」ことが大事かもしれません。頭カラッポのほうが夢だとか恐怖を楽しむ感覚を色々つめこめるのかもしれません。そう捉えていくと、どうしても意味を探そうとしてしまう人にとっては、「なんだこのゲーム。意味わかんね」という感想しか残らない可能性があるのです。
エンディングに納得できるとは限らない
その意味不明さにも通ずるのですが、エンディングも同様に理解できるものとは限りません。ジョジョ7部にて『「納得」はすべてに優先するぜッ!!』というセリフがありますが、その観点はここではあまり通用しません。納得を求めるのであれば、プレイした後にもやもやするかもしれませんので、プレイしないほうがマシな可能性すらあります。
そうした観点では、どんな理不尽がゲーム内で起こっても(バグでない限り)許容する広い心が必要なのかもしれません。おそらく怖さだけを求め、意味が大してわからなくても怖ければいいと考えるのであれば、本作を充分楽しむことはできます。しかし怖さだけでなくしっかりとした「筋」をも求めるのであれば、なかなか楽しみづらい作品といえるかもしれません。
たしかに納得はしづらいかもね。
難しいところですよね。
理解できるから楽しい、という感覚と
理解できないから怖い、という感覚、
どちらもありますからね。
「納得」はすべてに優先するぜッ!!
はいはい、
ジョジョおもしろいよね。
回転を信じろッ!
プチ攻略情報
本作は短くエンディングも多くないので、あまり大々的に攻略情報として掲載していくのも、はばかられますが、念のためにエンディングの分岐条件を掲載しておきます。
もちろんネタバレとなりますので、ご注意ください。
エンディングの条件
エンディングの条件は非常に簡単です。その場面に直面したとき誰でも「どっちにしよう?」と考えるところであり、「違うことをしたら別パターンになるかも」と感じるところです。
エンディングは迷路を抜けた後の最後の部屋で分岐します。そこにはモンスターと顔が伏せられた男性がいて、「I CAUGHT HIM FOR YOU(お前のためにこいつを捕まえておいた)」という文字と共にナイフが置いてあるシーンです。
このときナイフを手に入れ、男を刺すかモンスターを刺すかで分岐します。
さいごに
「Hollow Head」は画質がわざと落とされているので容量が少なく、しかも短いので手軽に遊ぶことができます。しかも(感じ方に差があるとしても)しっかりとホラー演出がきいている作品です。
もしここまで読んでくださってまだ未プレイの方がいらっしゃるようでしたら、本当に鳥肌が立つほどの演出なのか見ていただくのもいいのではないでしょうか? よければダウンロードしてプレイしてみてください。