こんにちは、Caffeineです。
今回は「666laboratory」の感想「プレイ感」と攻略情報をまとめていきます!
攻略情報をまとめている関係上しっかりとネタバレをしてしまっていますので、細かく情報を知りたくない方はご注意ください。
どんな人にオススメ?
SCP財団の職員になっていみたい人(ただし死もいとわない)
かわいい女の子のカウンセラーになりたい人(ただし死もいとわない)
プレイ感
まずはプレイ感をまとめていきます。全体的に小さくまとまった作品ですが、表現はおもしろいと感じました。
ストーリーは予想可能
「666laboratory」はある程度ストーリーが重視されている作品です。厳密には、ホラー演出を生かすために展開が重視されているというべきでしょうか。最初はイオについてまったく知りませんが、情報を少しずつ得ていくにつれて、彼女の内なる能力・闇を理解していくのは難しくありません。
いわゆる「オチが強い」タイプのストーリーではなく、あくまで演出を重ねて印象を深めていくタイプのストーリーです。そのため展開を予測するのもまったく難しくありません。ホラー演出も急襲してドッキリさせるものではなく、ゆっくりじわじわ醸造していく形式のものです。そのためインパクトがさほど大きい作品ではないといえるでしょう。
SCP風としては雰囲気重視
本作はSCP風のゲームとなっています。厳密にはSCPという言葉で明言されているわけではありませんが、SCPを少しばかりでも知っていれば、その雰囲気を感じとることができるでしょう。
イオがもしSCPであれば、KeterではなくEuclidあたりでしょうか。もし完全隔離することで影響を遮断できるのであれば、Safeにもなりうるかもしれません。ヒト型ですので、管理をしっかりしていれば収容違反は起こしにくいでしょう。しかし他人を操作する能力が幾許かあるようなので、そちらが強化されてしまえば脱走も可能になるのかもしれません。
このようにSCPオブジェクトとしてイオについていくらか考えることはできます。しかしいわゆる世界終焉に至る「K-クラスシナリオ」には繋がらない規模であると推測されるため、SCPオブジェクトとしては小規模だと考えることができます。
またいろいろなSCPを知っていれば知っているほど、イオの存在・能力が陳腐に見えてしまうかもしれません。引用がないので細かくはわかりませんが、イオのモチーフとなったSCPオブジェクトがいるのでしょうか。私は寡聞にして知りません。まったく新しいオブジェクトとして創作しているのであれば、少し「ありきたり」なのかもしれません。
そこはあくまで「某財団風」ということなのでしょう。厳密にはSCPをモチーフにしていると明言されてはいないので、このように他のSCPと比較することはあまり意味をなさないのかもしれません。
8才相手にギャルゲ風も厳しい
本作のメインキャラクターは「イオ」です。主人公も大事な立ち位置にありますが、単にプレイヤーの視点の代役に過ぎません。しかしイオの立ち位置を一言で表すのも、少し難しいものです。「ヒロイン」ではないでしょう。8才を相手にしてヒロインというのはさすがに難しいはずです。
本作「666laboratory」では、イオのキャッチーな風貌を見てダウンロードしてみようと考える人もいることでしょう。ひとつの魅力として挙げることはできます。しかし設定上イオは8才であり、いかにキャッチーな風貌をしていても、ヒロインと呼んだり恋愛対象として見なしたりするのは倫理的に難しいものです。
実際にゲーム内でもそういう扱いにはされていません。私はイオが8才だと冒頭で知ったとき、「印象と違うな」とは感じました。小学2~3年生というところでしょうか。高校生としては幼く見えるとしても、中学生くらいには見えるかもしれません。いずれにせよ実際の風貌は重要ですが、実際の設定も重要です。
検索システムはおもしろい
ゲームを進めていく上で主要なシステムではなく、あくまで雰囲気を醸成していくシステムになりますが、会話で登場した言葉を調べて理解を深めていくというのはおもしろいと感じました。特にロックがかかった情報・ドキュメントをアンロックして謎を紐解いていくというのは、SCPを扱ったミステリとしてはおもしろい表現です。
その点では、プレイヤーの視点をデバイス上だけに限定して、通話・検索・謎解きをすべてそのデバイス上で展開させていくというのも、素晴らしい試みだと思います。特に今の若い人はPCよりもスマホに馴染んでいるので、いい選択だったのではないでしょうか。
もしこれがデバイスではなく、ふつうにイオと面談して同僚とも面と向かって会話し、PCなどの端末で検索をするようなゲームシステムであれば、統一性が実際のものより分散してしまっていたかもしれません。一貫してデバイスを利用し続けるというのも、作品としてコンパクトにまとまっていて素晴らしい点だと思います。
メタ的演出も〇
ホラー演出として、メタ的な演出があったのは個人的に高めに評価したいところです。単純に私がメタ的表現や第四の壁を破る演出が好きだというところが大きいということもあります。
本作のメタ的演出に、大きな違和感はありませんでした。今回は僅かばかりのネタバレで済ますつもりなので、細かくどんなものかは述べません。しかし作者がゲーム内のキャラクタを通して単にプレイヤーに語りかけるだけの稚拙なメタ発言などと異なり、しっかりホラー演出として機能していると感じられました。
また第四の壁を壊すときは、「どうやって作品内のキャラクタが作品外の鑑賞者を知ることができたのか」という謎が残りますが、本作のメタ演出ではあくまで「プレイヤーにはそう感じられる」というだけで、実際には「プレイヤー」に向けられた演出なのではなく「デバイスを介してイオとコミュニケーションをとっていたはずの主人公」に向けられた演出ですので、誤謬も少なくなっています。
この演出に関しては、既プレイの方にしかわからない点でしょう。しかしオチのフックとしては非常に心に残るイイ演出だったと個人的には思います。
ゲームとしては小品
「666laboratory」は、ゲームとしてのボリュームやカウンセリング対象であるイオの能力の規模を見る限り、小品と判断するのが妥当でしょう。有名なSCPオブジェクトである「SCP-2000 機械仕掛けの神」やそれにまつわる「マリアナ海溝から回収された文書」などに比べると、規模が大きいとはいいがたいでしょう。
そのため「某財団風」のコンパクトなゲームとしては楽しむことができるものの、SCPを扱った本格的なゲームを期待してプレイすると、大きく期待外れになってしまう可能性があります。肩の力を抜いて気軽にプレイしたほうがいいかもしれません。
謎解きは人によってかなり難しい?
ゲームとしての本作の難易度を上げているのは、ロックされた情報を閲覧できるようにする暗号を見つけ出す謎解きです。私は謎解きに直面する前に違和感に気づき、それをスクリーンショットとして保存しておいたため、謎を解くのは大きく時間がかかることはありませんでした。
しかし謎解きは人によって得手不得手が分かれます。もともとクイズが得意な人であれば楽にクリアできる可能性が高いですし、クイズが苦手であれば時間がかかってしまうかもしれません。それに加えてその謎解き・クイズがその人に合っているかというのも重大な点です。いくらクイズが得意でも苦手なものであれは、クイズが苦手でも得意なものに出くわした人より、時間がかかってしまう可能性もあります。
特に本作の謎解きは、ゲームのストーリー展開や世界観となんら関わりのない純粋なクイズとなっています。そのため攻略情報を参照しないとどうしてもクリアできないという人がいるかもしれません。
謎解きがやっぱり難しいかもね。
かなりヒントは提示されるけど
それでも解けなかったら
けっこうモヤモヤしそう。
攻略情報を見れば
すぐに答えはわかりますが
それを見るかどうかも
個々人の好みによりますからね。
俺は解けなかったぜ。
教えてもらうまで
ぜんぜん意味がわからなかった。
堂々とそれいえる
シロートもなんかすごいよね……。
攻略情報
それでは攻略情報をまとめていきましょう。
1日め:月曜日
1日めが始まると、すぐにカツラギからの通話が開始されます。通話が終わった後も最初はほとんどなにもできませんが、ドキュメント(文書)のアイコンを調べてイオの情報を見ると、自動的にイオからの通話がかかってきます。そして彼女の名前を入力するコマンドが表示されます。これに間違えてもエンディングには影響しないようです。また会話のなかで、2つの青字になっている検索ワードが表示されます。
■検索ワード:カツラギ、プリエル
そしてイオは、プリエルというアニメの主人公がもっているアイテム(玩具)がほしいがカツラギは許してくれないだろうといいます。このとき選択肢が表示されます。
■選択肢1A-①:そうかもね
■選択肢1A-②:カツラギさんに頼んでおくよ
これはどちらを選んでも構いません。次に両親が会ってくれないという話になり、イオは自分のことが嫌いなのかもしれないといいます。このときにも選択肢が表示されます。
■選択肢1B-①:そんなことないよ
■選択肢1B-②:つらいんだね
これで①「そんなことないよ」と適当に返すと、イオはウソだと判断します。これを選んだ時点で死亡エンディングに向かいます。生存エンディングを見たい場合は、②「つらいんだね」を選びましょう。
イオとの通話後、カツラギからの通話がかかってきます。ライブラリの使い方を教えてくれるチュートリアルです。ライブラリでプリエルを調べると、1日めは終了します。
なおこのときすでに他に検索できるワードを知っていて調べようとしても、検索結果が0件で情報は得られません。会話などで得られたワードでしか情報を見られないようです
2日め:火曜日
2日めが開始するとすぐにカツラギからの通話が始まります。前日の1Aの選択肢でどちらを選んでいても玩具の申請をします。またカツラギからイオの見えない友達「アミー」について教えてもらいます。
■検索ワード:アミー
しかし「アミー」で調べても、パスワードで保護されており閲覧できません。パスワードは小文字の英語6文字ということです。ひとまず無視して進めましょう。
通話アイコンを調べると、イオがオンラインになっていて通話できます。アミーのことを聞き出そうとしてイオの友達の話になります。
■検索ワード:ジェーン
そして選択肢が現れます。
■選択肢2A-①:「ママやパパは知っていたの?」
■選択肢2A-②:「どんなお友達なの?」
②「どんなお友達なの?」を選ぶと、イジメられていたことをイオが話します。このとき1つだけ表示される選択肢「イジメられてた?」が表示されます。①「ママやパパは知っていたの?」のときは表示されません。
この選択肢で①を選んでいても生存エンディングには到達できます。
通話が終わると自動的にシャットダウンされます。このときアミーについてライブラリで調べていないとシャットダウンされません。パスワードを看破するか否かにかかわらず、シャットダウンするために一度調べておきましょう。
3日め:水曜日
3日めが始まると、カツラギからの通話が自動的に始まります。
■検索ワード:サクライ
カツラギとの通話終了後、すでにイオがオンライン状態になって話しかけることができます。彼女は玩具を手にしています。
■選択肢3A-①「シャイニーアイリスパクト?」
■選択肢3A-②「サニーレインボーパクト?」
この選択肢に②で間違えても、生存エンディングに到達することができます。
日曜日はイオの誕生日ですが、カツラギは自身も主人公も忙しいから誕生日会ができないといっているようです。イオは本当に日曜日は忙しいのか尋ねてきます。
■選択肢3B-①「忙しいよ」
■選択肢3B-②「ヒマだよ」
このときカツラギに合わせて①「忙しいよ」を選ぶと、イオはウソをつかれたと判断し、死亡エンディングへ向かいます。生存エンディングを見たいときは、②「ヒマだよ」を選びましょう。
どちらを選んだ場合でもなぜカツラギがウソをつくのかという話になり、「彼にも事情があるんだよ」という1つだけの選択肢が現れます。またカツラギの趣味として、新しい検索ワードが登場します。
■検索ワード:スーパーウォーズ
その後また誕生日会の話に戻り、やはり3Bの選択肢でどちらを選んだかにかかわらず「誕生日会、やったことないの?」という1つだけの選択肢が登場します。この後、イオがとりみだして通話は終了します。
「サクライ」で検索しているとデバイスがシャットダウンします。調べてない場合は、ライブラリを使用して調べておきましょう。
4日め:木曜日
4日めはカツラギから通話がかかってきません。調べていないワードがある場合は調べておきましょう。オンラインをチェックするとカツラギがいますので、話すことになります。
カツラギとの通話が終わると、イオがオンラインになっていて話せるようになっています。アミーについて3つの情報を聞き出すことができます。順番は特に関係ないようです。
■検索ワード:ルミチオ、ミッション
アミーをどうするつもりなのか聞いてくるイオに対し、選択肢が現れます。
■選択肢4A-①「そんなことないよ」
■選択肢4A-②「うなずく」
この選択肢も①を選ぶとウソをついたと判断されるようです。生存エンディングを見たい場合は、②を選びましょう。
通話が終わった後、ルミチオを調べているとデバイスがシャットダウンします。
5日め:金曜日
カツラギから自動的に通話がかかってきます。このときスーパーウォーズの大きなフィギュアがなくなっていて、カツラギの背後にあるカレンダーが見えるようになっています。カレンダーには「H~Ga」と書かれています。
カツラギとの会話が終わった後、イオがオンラインになっていますので話すことができます。このときイオの背後のカレンダーにマークがついていることがわかります。ひとまずマークがついていることだけ憶えておきましょう。
イオ話していると理科の話になり、「水平リーベ僕の船」という1つだけの選択肢が現れます。これに対してイオは元素のことだと知っていると話します。
■検索ワード:ゲンソ
この会話では、「カウンセリングのことを書いたら?」「日記?」という1つだけの選択肢が現れます。しかし重要ではないのであまり気にしなくて構いません。
■検索ワード:ニッシ
ニッシを調べると保護されており、数字4桁のパスワードが必要になります。これはジェーンの日誌ということですので、ライブラリで「ジェーン」と検索してパスワードを探しましょう。
4桁の数字になりそうなものは、入団の日である「12月23日」くらいしかありません。これをパスワードとして「1223」と入力すると、ニッシを閲覧することができます。誕生日ではありませんが、パスワードとしてはセキュリティ意識が低いですね。
彼女の日誌を読み終えると、デバイスがシャットダウンします。
6日め:土曜日
通話アイコンを調べると、イオがオンラインになっていますので話しかけることができます。この会話中に「アミー?」「イオの好きな話」という1つだけの選択肢が現れます。やはり重要ではありません。
イオとの通話中、突然デバイス上に不思議なフォルダが作成されているのが発見できます。
フォルダのなかには、イオの通話画面の画像とカツラギの通話画面の画像、そして以下のメッセージが表示されます。
コレを見ればパスワードが解ける
私のことをもっと知って
すでにアミーの情報をアンロックしていると、このフォルダの内容を確認する前に自動的にゲームが進んでしまい、フォルダの内容は確認できません。
つまりまだアンロックしていない人のために、このフォルダの画像を確認することで「アミー」を検索したときのパスワードを見つけられるようになっているのです。
ではパスワードの謎を解いていきましょう。まずは「ゲンソ」を調べて、前準備をしておきましょう。
「ゲンソ」で調べると元素周期表のテーブルが表示されます。スクリーンショットを撮るなりしておくと後が楽でしょう。
次にカツラギの後ろのカレンダーを見てみましょう。「H~Ga」と書かれているのがわかります。これは元素周期表を見るとわかるように、Hが水素の1を表していて、Gaがガリウムの31を表しているのがわかります。この元素周期表が31まで、つまりカレンダーの31日までと対応していることから、これらを使用すると謎解きができると気づけるようになっています。
次にイオの後ろにあるカレンダーです。サイコロの盤面のような数字のマークがついているのがわかります。それぞれ●の数の順に並べると、6・18・20・16という数字の並びが得られます。これを元素周期表に照らし合わせると、6=C、18=Ar、20=Ca、16=Sというアルファベットが得られ、並べると「carcas」という語が得られます。これが「アミー」の情報をアンロックするためのパスワードです。
このように謎解きができないときはヒントを明示してくれる作品ではあります。しかしこの謎解きがうまく解けないと、いつまで経っても先に進めない壁にもなっています。
いずれにせよエンディングにかかわらず謎解きはしないといけません。気楽にクリアしたいときはやはり攻略情報に頼るのがいいのかもしれません。
アミーの情報をアンロックして閲覧を終えると、カツラギの通話が自動的に始まります。カツラギとの通話終了後、デバイスはシャットダウンします。
最終日
シャットダウンから復帰すると(曜日の表記がないので日曜日かわからないものの)、すぐに壁紙が変わっているのに気づくでしょう。ライブラリの「プリエル」の項目に2件のコメントが追加されたと通知されますので、確認しましょう。確認し終えると、イオ(アミー)からの通話が始まります。このとき「助けてくれ」という1つだけの選択肢が現れます。この時点ではもう完全にエンディングは決まってしまっていますので、この選択肢も意味はありません。
これまで確認してきたように、1度でもウソをついていると死亡エンディングとなります。生存エンディングを見るためには、ウソをつくことになる選択肢をすべて避けましょう。
なお主人公の名前を「アミー」にして最後までプレイしましたが、特に変化は見受けられませんでした。名前によるお遊びなどは基本的にないようです。
個人的にアミーが
「青文字を表示していた」という
メタ演出がとても好きです。
これをプレイヤーに向けて
していたとすると少し冷めますが
あくまで主人公に向けているので
齟齬が少ないのもうまい点です。
あそこがドキッとするとこだよね。
あと壁紙変わってるのに気づく瞬間。
俺なにげにあのBGM嫌いなんだよ。
生存エンディングで流れるヤツも。
不安定な音ってなんかダメだ~。
作品としては規模が小さいのですが、
さすが日本人の作品というべきか
しっかりまとまっていますよね。
うん、楽しめた。
さいごに
規模は大きくない作品でしたが、ホラー演出に光るものがあるおもしろいゲームだと感じました。手軽に遊べるにもかかわらず演出にひねりがあるので、インパクトが強すぎないゲームでも満足できる方は好きになれるのではないでしょうか。